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「流れ」や「リズム」は確かにあるけれど 【7/16阪神戦●】

18歳の村上くんがプロ初打席で初ホームランを打った試合を、私はまた思い出す。(本当に何度も思い出す)

その日の先発は、当時21歳のけいじくんだった。

その日、村上くんにはエラーもあった。けいじくんは3ランも浴びた。でもとにかく、二人はそこで逃げずに、(相手の)大声援にもめげずに、赤い軍団に立ち向かっていった。

外野には、エイオキと雄平とココちゃんの三人が並んでいた。おじさんたちが後ろをしっかり守るから、若い二人は思いっきりプレーすればいいよ、と、私は思った。

二人は今日、しっかり成長した姿を見せてくれた。村上くんは3安打3打点の活躍で、けいじくんは6回途中までを、1失点(自責点は2)で抑え、勝ち投手の権利をもったまま、マウンドをおりた。今まで何度かあったような、5回を終えてがくっと崩れることもなく、ピンチも凌いだ。

でも村上くんは「休養を兼ねて」途中で交代し、けいじくんは次にマウンドに上がったこんちゃんが打たれ、勝ち投手の権利は消えた。

できれば、若い投手の勝ちをみんなで守ってあげたい、と思う。若い打者が取った点差を守り抜いてあげたい、と思う。そりゃあ、そう思う。カツオさんの勝ちを、若い投手に守ってあげてほしい、と思うのと、同じように。でもそうは、なかなかうまくいかない。そういえばじゅりも、好投しても好投しても勝ちがつかない時期があったな、とふと思い出す。(元気ですかじゅり。)

5回表、無死1,3塁のチャンスで、ヤクルトは無得点に終わった。そもそも「無死満塁は無得点」というのは世の常なわけだから、無死1,3塁でも無得点なのはそりゃ当たり前かもしれないけれども(そうだそうだ)、でもここのところのヤクルトは、「もらったチャンスはしっかり生かす」を、意外なほどに徹底していた。野球というのは「強打者」ばかりを揃えなくても、勝つことができるのだ、というのをつくづく実感したりした。

ただ今日のヤクルトは、そういうチャンスをとにかく得点につなげられなかった。5回表に続き、6回表も、二死満塁のチャンスで無得点に終わった。そして6回裏、3失点をし、逆転を許した。

流れやリズム、あとはバランスみたいなものは、やっぱりあるなと思う。

ピッチャーがリズム良く投げられないと打者はなかなか打てなかったり守備でのミスが出たりもするし、打者が取るべき点を取れず残塁を繰り返すと、ピッチャーはどこかで打たれてしまう。そういう流れというのは、やっぱりある。「負けに不思議の負けなし」だ。

でももちろん、人間は失敗をする。ミスをする。そういう生き物だ。それならば、そういう「流れ」を断ち切ることだって必要だ。野球には裏と表があり、今日は相手の阪神が「このエラーは痛いな」といった場面や、「先発の調子が上がらないな」といった流れをしっかり断ち切って、勝ちをつかんだ。そこには42歳福留さんの大活躍があるわけだ。こちらにはこちらの、相手には相手の物語がある。

でももちろん、相手の物語に忖度している場合ではない。いや誰も忖度なんてしてないけど。こちらはこちらの物語を、こちらの目線で続けていくしかない。

「失敗を糧にしてほしい」と高津さんが言う。今季初失点を許した清水くんも、好投しても報われなかったけいじくんも、「俺がいれば」と何度も思ったかもしれない村上くんも、チャンスで打てなかったたいしも(そうたいしも)、コータローも、リードを守れなかったこんちゃんも、みんなまた切り替えて、次を迎えてくれたらいいなと思う。あれだけ勝てなかったじゅりが、それでもめげなかったように。(元気ですかじゅり)

流れやリズムは確かにあるけれど、その都度それを、リセットしていくしかない。試合は、まだまだ続くのだ。そして野球人生も、まだまだ続くのだから。

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トップ写真はMotoyama Yukiさん( https://twitter.com/motolevel )に送っていただいたものです!つばくろうキャップ、かわいい・・・!



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