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【3/30横浜戦◯】それぞれの物語を抱えながらつかむその、一勝を

「ちょっともう僕みてられないからサッカー見ていい…?」と、9回裏、息子がチャンネルを変える。するとそちらはその時点で11-0で勝ったまま試合が進んでいた。

「なにこれ、サッカーじゃなかったっけ、野球なのかな…?」と息子が言う。「…いやいや待って、野球だって11-0は通常のスコアじゃないからねそれヤクルトで麻痺してるだけやからね!!」と、私は言う。

「あーーーーこわい、やっぱりオープン戦とはぜんぜん違うねえ…」と、息子が言う。「ほんとだねえ」と、私は答える。もうほんとうに、胃が痛い。なんなんだこの緊張感、と、思ったら、それは今シーズンヤクルトが初めて迎える、リードしている場面だった。なんとこの3試合、ヤクルトにリードの場面は、なかったのだ。なんてこったい。

それにしても9回裏である。2アウト1,3塁で迎える宮﨑。無理だ。耐えられそうもない。「固唾を飲む」というのはまさにこれだ。死にそうになる私たち、投げる石山、打つ宮﨑、セカンドに転がるボール、ゲームセット。

「うぉっっっっっっっっっっしゃーーーーーーーーーー!!!!!」

「かっっっっっっったーーーーーーーーーーーーーー~!!!!!!!!」

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