見出し画像

【2024バリ日記day7】病院へいくの巻

週末だけホテルで開催されているヨガレッスンに、朝から参加。ちなみにこういうレッスンの予約とかも、ホテルのアプリからチャットでできて、めちゃくちゃ便利。話すより文字の方がずっと理解しやすい。(とはいえ、できるだけコミュニケーションも取るようにしている。私の皆無な英語力を0.1くらい上げたい旅でもあるので。)

8人くらいかな、日本人はいなかった。ほんとうに会わない、日本人。先生のヨガ英語がさっぱり聞き取れないが、見様見真似でやってみる。考えてみればヨガってものすごい久々にやった。独身時代から息子の産後くらいまでは続けていたのだけれど。

1時間みっちりの、けっこう汗をかくヨガ。気持ちよかったけど、ここでも蚊とのたたかいが繰り広げられた。

終わってから、今日も洗濯物をランドリーに出しに行く。今日は窓口に英語が話せない女性の店員さんしかいなくて、うまくコミュニケーションがとれないでいると、私の後ろにやってきた女性のお客さんに店員さんがインドネシア語で何かを話しかけてくれて、そのお客さんが間に入って英語で通訳をしてくれた。優しい。今日の18時にまた仕上げてもらうプランを選び、400円くらいを払う。ついでにお姉さんに、昨日のランドリーに間違えて入っていた靴下を1足、店員さんに戻してもらう。

そのままレストランで朝ごはん。ヨガの先生も「しっかり動いたのでおいしい朝ごはんを食べてくださいね」って言ってた。しかしここで食べたものがおそらく、この旅最大の山場を迎える原因となることは、私はまだ知らない・・・

プールサイドで少しだけ作業して、そういえば街まで行くホテルのシャトルサービスを一度も使ってなかったな、と気づく。オープンエアなバスで気持ちよさそうなやつ。チャットで問い合わせると、11時の便まだあいてるよ、とのこと。せっかくなので、それで街までいくことにする。一昨日だったかに見かけたワンピースがやっぱりほしいなと思ったのだ。あと、うつわ。

「モンキーフォレストかマーケット、どっちに行く?」と運転手さんが一人ひとりお客さんに聞いていく。お店に近かった気がしたので、「モンキーフォレストで!」と、答える。ところが私が行きたいお店は思いっきり市場の近くで、モンキーフォレストはえらい離れたところに存在していた。

モンキーフォレスト入口の謎の像

まあでもせっかくなので入場料を払ってモンキーフィレスとの中に入ることにする。今朝のランドリーで現金をほぼすべて使い切ってしまったのだけれど、入場料はカード払いでもいけた。バリ、カード使えるところがボホールとかよりずっと多い。そういうところはさすが観光地である。(ボホールは何度も現金を両替した。)

モンキーフォレスト、行ったことがあった気がしてたけど、いや、もしかしたらなかったかもしれない。思ったよりずっとさるたちがかわいかった。自撮り棒も大活躍である。なんといってもフォレストなので緑が深いのも気持ちがいい、雨が振り始めたけれど、木々が完全に雨よけになっていて、あまり濡れることもない。

ほんとに、フォレスト。そしてよく見ると、さる。
ダンスのパフォーマンスもしていた。
自由なさるたち

ホテルに戻ったら泳ごうと思って水着を着ていたのだけれど、水着って汗の吸収が悪くて、歩いているうちになんだか汗で冷えた感じがしてくる。熱中症みたいなもんだろうかと思い、モンキーフォレストを出て慌ててスーパーでお水を買う。あとここのスーパーの入口にあった両替所で5000円を両替する。ちょうど50万インドネシアルピアで5000円。計算しやすい。

せっかく自撮り棒を買ったので最後にがんばって自撮りしたけど、謎の真顔。特にさるが写っているわけでもない。

モンキーフォレストが行きたいお店から離れているとはいえ、この周りにもお店もたくさんあって楽しいので、ぷらぷら歩いてお店を目指す。しかしやっぱりちょっと、寒気がする。汗がひいてないんだな、と思いつつ、お水をたくさん飲む。

ようやく行きたかったお店について、ワンピースを二着、試着する。最近こういうのはスパッと決められるようになってきたので、最初に試着したのを購入。あと、軒先におかれていた器もひとつ。わが家の、旅の器コーナーに加えよう。

さっきまで寒気がしていたのに、洋服を買うときにはそういうのは全く感じないから不思議だ。買い物は全てを吹き飛ばす。

と、思っていたのだが、外に出るとやっぱり妙に疲れやすい。いつもならさくさく歩けるのだけれど、やけに暑さも気になる。そういえば、こないだ行きそびれたスタバへ行ってみようと思い歩いてみるのだけれど、なんせ、暑い。暑いのに、やや寒い。なんなんだ。

スタバでアイスアメリカーノを頼み、写真を整理する。絶景との噂だったけれども、隣のカフェ・ロータス(ここは何度もいったことがある)のほうが多分絶景。しかし、カフェ・ロータスの隣にスタバができるなんて、それがすごいわ。ウブド、都会。

寒いなと思い、上着を羽織り、ぼーっとしてたら、なんとアイスアメリカーノをこぼしてまった。店員さんに平謝り。私はほんと、ものをよくこぼす。こないだ日比谷でもスパークリングワインをぶちまけた…。なんか、手元がゆるいのだ。すみません。

Grabバイクを呼び、2キロ先のホテルまで送ってもらう。ホテルでおろしてもらって歩いていたら、うしろからさっきまで乗せてくれてた運転手のお兄ちゃんが走って追いかけてきた。何事かと思うと、「イヤリング一つしかついてないけど、もしかして落としちゃった!?」と、聞いてくれる。バイクに乗るとき、ヘルメットをつけようとしたら片方とれてしまったので、バッグにしまってそのまま乗せてもらったのだ。「大丈夫!!バッグにもう一つ入ってるから!!」と言うと、「ああよかった!!!じゃあね、バイバイ!」と言って兄ちゃんは帰っていった。なんぼほど優しいねん。もし落としてたら探してくれるつもりだったんだろうか。優しすぎる。

さて、ホテルについたらほっとしたからなのか、いやそれにしても、どうも寒気がする。体がだるい。やばい、これは再び発熱か!?明日東京に戻るのに!?と、思いながら、気のせいだと言い聞かせてしばしベッドに横になる。が、どんどん体はだるくなり、そしておなかが痛くなってくる。あかんわこれは、来たわ。バリ旅恒例、体調不良。

まあだいたい、ほとんどトラブルに巻き込まれずここまで来た旅だった。そんなもの、私にしてはだいぶ珍しい。サングラスをなくしたくらいで、あとは誰かに騙されるとかも全然なかった。ということはですよ。体調を崩してもおかしくない。いいこととそうでないことは、だいたいとんとんになるようにできているのである。

昔、バリで病院へいったときは、保険会社に電話して、そのまま紹介された病院でキャッシュレスで診察を受けた。今回はクレジットカード付帯の保険なので、カード会社に電話しようとするも、そういえば旅用に買ったSIMは通話不可のものである。日本で使っているYモバイルのeSIMに切り替えてみるも、海外で使える設定にしていなかったのか電話が使えない。海外で使える設定に今からしようとするも、海外からだからなのか、マイワイモバイルのページが表示されない。Amazonで、バリで使える通話可能なeSimを探してみるが、ことごとく通話は不可のものばかりが売られている。そしてAMEXのカード付帯保険の問い合わせは、チャットやメールでは無理で、何がなんでも通話が必要だという。なんとまあ。こんなトラップがあったなんて。通話、だいじ。

今どきなのでホテルの部屋にも電話はないし、フロントで電話借りるかなあ、しかしフロントまで行くのもしんどいなあ、と思っていたところでふと、なにかのサイトで、skypeで海外の固定電話にもかけられるという情報を見たのを思い出した。

調べてみたら、600円くらい払うと、世界中の固定電話にかけられるらしい。いったんオンラインでそのサービスを契約し、インドネシアの担当であるシンガポールの窓口にかけようとするも、これがまたなぜか、つながらない。結局あれこれやって、日本の窓口にようやくつながった。

カード付帯の保険は、キャッシュレスでの支払いはできないそうで、いったんこちらで建て替えてから、後日全額を請求することになるらしい。なのでお好きな病院で診察を受けてもらって大丈夫です、とのことだった。(あ、一般的な西洋医学の病院で。と、付け加えられた。)私は保険の請求とかそういう作業がまじでしぬほど苦手なのだが、そんなことを言っている場合ではない。いくつか紹介された病院と、こっちでも調べた病院の中から、WhatsAppで予約できる病院に連絡をすると、「すぐ来てください」とのことなので、行くことにする。

さすがに体調不良となってはバイクはだめだろうと、ここでウブドで初めての、Grabタクシーを手配する。ところがですよ、夕方の(通話できないわなんだわって色々やってたら、もうすっかり夕方になっていたのである)ウブド、まあほんと、しぬほど道が混んでいる。というか時間帯に関わらずほんとうにすごい車とバイクの量なのだ。Grabバイクの兄ちゃんは慣れっこですいすい車を追い抜いていくのだけれど、車は当然そんなことができない。たぶんなんだかんだ45分くらいかけて、病院へ行く。でも700円で送ってくれるからありがたい。(このタクシー代も、保険で請求できるそうです。メモ。)

着いた病院は、昔バリで行ったはちゃめちゃに先進的な病院とはうってかわり、小さな町病院、という感じ。でも24時間365日やっているというのだからすごい。優しい受付のお姉さんと看護師さんたちが、私のつたない英語を必死に聞き取ろうとしてくれる。私、この旅で「お腹を壊す」の単語を覚えた。ダイアリア。覚えて帰ってくださいね。

病院の個室。

まあバリでよくある食あたりだと思う、朝食に何食べた?チキンと野菜?あー生野菜、それかもしれないねえ(あんな調子乗って朝食にはまずサラダ!とか言ってるから…)、でも、原因はこういうのは全然わからない。とのことであった。まあ、そうだろうと思う。食事に関しては結構気が抜けてたからなあ。あと、疲れもあるのだろう。

ごはんに罪はない。

明日の深夜に日本に帰らなきゃいけないんだけど、と言うと、明日!?それはたいへん。それまでにお腹は完全には良くならないと思うんだけど、点滴とお薬で、体はそれなりに元気になると思う。そしたらとにかく日本に帰れるくらいにはなると思うから、日本に帰ったらしっかり休んでね、みたいなことを言ってくれる。優しい・・・

優しい男性のお医者さんと、優しい看護師さんがあれこれ手配をしてくれて、元気になる点滴(ってなんだ…)に、これはビタミン、これはお腹のお薬、これは頭痛のお薬、と言いながら、点滴に薬を加えてくれる。私はまじでまじでまじでまじで注射がきらいなので、針を指す瞬間にめちゃくちゃ顔をそむけて目をつぶっていたら、看護師さんが「あなたのために一番細い針を持ってきたから大丈夫よ」って言ってくれた。ありがとう・・・

なんかテープにかわいい絵がかかれてた

一番細い針のはずがそれははちゃめちゃに痛く、まじ久々に痛く、まあ針だから仕方ないのだが、とにかくいてええええええと、思いながら、しかし点滴で元気になるならなんとでもしてくれと、言われるがまま針を刺される。

思わず、撮る。

この点滴がなんか大量にあり、たぶん2時間くらい受けていたんじゃないだかと思う。その間、ずっとヤクルトの一球速報をつけっぱなしにしていたら、むねちゃんがホームラン打ったりめっちゃ点取ったり最後に追いつかれたり引き分けになったりしていた。野球も点滴もすごい長かった。

あまりに長いので私もうとうとして、看護師さんが電気を消してくれた。パスポートもおさいふもカメラもそのまま持ってるわけで、こんな無防備な姿で寝ていいのだろうか、海外で、と思うけれど、いえ、安心して爆睡した。たまに優しいお医者さんがのぞきにきてくれて、目を覚ますと、「眠いでしょ、いいよ、ゆっくり寝てて」と寝かせてくれた。

思い出していた。いや、病院はどちらかというDr.コトー診療所だったけど。

で、なぜか、お腹を壊しているというのに、食事が出た。チキンのおかゆとウォーターメロンとポテトポタージュ。いや食べれるか!!と、思うけど、なんか看護師さんがにこにこ持ってきてくれるし、せっかくの経験なので(なんでこういうところで全部「いいネタだ…」みたいに思っちゃうんだろうか私は。職業病だ)一口ずついただいた。お腹がごろごろ言って全然食べれなかった。当たり前だ。

どういうこと。

長い長い点滴が終わり、「元気になった?」と、お医者さんが確認しにきてくれる。まだおなかはちょっと痛いけど、来たときよりは随分楽になった。まだ明日日本に帰れる気はしないけど…。ちょっとだけ気分がよくなった、ほんとうにありがとう、と、言って、点滴を看護師さんにぬいてもらう。

私は思うのだけれど、世界中どんな地域にも、お医者さんや看護師さんというのはいてくれる。なんかそれってすごいことだよなあと思う。世界共通、医療というものが存在していること、その仕組みに、なんだか感心してしまった。感心していたら、4万円超えという驚愕の医療費を請求され、うほおおお!!!と、なった。あのおかゆ1万円くらいしてたのかもしれない。まじで、海外保険には入っておきましょう。まじで。医療費限度額30万とかどんだけと思ってたけど、ありえる。

ありえる。

しかしほんとに病院の人たちは最後まで優しくて、お薬の説明もしっかりしてくれた。なんかこういうことがあるたびに、私も日本に来る海外の人にできるだけ親切にしようと思う。いや、ほんとうに。

帰りもGrabタクシーを呼び、無事(無事なのか?)ホテルに戻って、お薬のんでとにかく休む。さてこれ、ちゃんと帰れるのだろうか…。続く。

ありがとうございます…! いただいたサポートは、ヤクルトスワローズへのお布施になります! いつも読んでいただき、ありがとうございます!