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【2024バリ日記day8】憎めない菌

夜中、めちゃくちゃ頭が重くて目が覚める。私は基礎体温がめちゃ低いので(よくないと思うけど。)36℃後半とかでかなりしんどいのだ。37℃超えるともう、しぬ。と、思う。熱を測ったわけじゃないけど、とりあえず、解熱剤を飲む。薬はすぐに飲むタイプである。

なんとかもう一度寝て(体調不良には睡眠が一番と信じている)、7時頃再度目が覚める。するとどうしたことでしょう。頭の重さはすっかりなくなっている。とりあえず4万円でもらったお薬を片っ端から飲み(薬はすぐに飲むタイプである)、もう一度うとうとする。

どこの国にもいる、このモチーフ。

この滞在中に見事マリオットのプラチナステータスを達成し、チェックアウトが16時にできるようになった。このレイトチェックアウトがまじでありがたい。12時と16時じゃ大違いである。なんせ、フライトは深夜1時。この体調で12時にホテルを出されても、どうやって過ごせばいいかわからない。

さすがに朝ごはんも食べる気にならず、ベッドで横になる。横になりつつ、noteを書く。旅行記を書くポイントは、できるだけ早いうちに文字にしておくことだと今回つくづく思い知った。この「バリで体調不良」に関してもしっかり書かねばならない。謎の使命感。

7時に起きたときはめっちゃ元気やん、と思ったものの、時間がたつとやっぱりちょっと、体がだるい。なんというか、ああ体が悪いやつと戦っているのね感がある。体の中に悪いやつがまだ鎮座している。こいつをなんとかなだめすかせ、今日の便で帰れるかどうか(感染症ではないから飛行機に乗るのは問題ないよと病院で診断してもらった)、そこが最大のポイントである。とりあえず、チェックアウトの16時まで、ひたすらベッドで横になる。が、noteは、書く。

当たり前だがまったく食欲はわかない。お昼を過ぎ、おやつの時間になってもすかない。ただ、時間がたつにつれ、どんどん、体調が良くなっていくのを感じる。すごいな4万円の治療。あのにこにこしたお医者さん、実はめっちゃすごいのかもしれない。

チェックアウトの16時になる頃には、ほぼすっかり、元気になっていた。まじで?と、自分で自分の体に思う。でも前にバリで熱が出たときも、一日で良くなって、次の日にはプールで泳いでいた。「バリ腹」と言われる症状らしいのだけれど、このしんどさと翌日のあっけらかんとした回復はちょっとほかでは見られない。この年で体調崩すと普段は一週間くらい引きずるのに。

憎めない菌(イメージ)

なんか、めっちゃ元気で調子のいい悪いやつが体に入り込み、でもなんせ調子がいいから点滴とお薬で一挙に一掃されちゃう感がある。きらいじゃない、そういうやつ。ちょっと憎めない。もう二度とごめんだけど。

ほんとうはチェックアウトを夜まで伸ばしてもらおうかとも思っていたのだけれど、この体調なら、プールサイドでゆっくり休めば大丈夫そうである。16時にはもういい感じに日が沈み始めていて、暑すぎないのもありがたい。

チェックアウトをし、アンケートですべてexcellent!と回答し、大きな荷物を預けて、一旦外に出てコンビニに水を買いにいく。

しかしなんせ体調を崩していた身なので、コンビニまでの距離がやけに遠い。最初に行ったときは「こんな近くにコンビニがあるなんて便利♡」とか思っていたのに。なんか一気に老けた気がする。

なんとかコンビニにたどり着き、お水と、あととりあえずお薬飲むにはなんかおなかに入れたほうが良い気がして、小さいローカーのウエハースチョコ(なぜか日本よりちょっと安い)を買う。いやおなか的にチョコがどうなんだという話ですが、こういう時は「食べられそう!」ってやつをちょこっと食べた方が私は良いのです。あくまでも私は。

ホテルのゲートの遮断器?、なんと、車が来るたび毎回手動で持ち上げていた。

ホテルに戻り、フロントで着替える場所を確認し(レストランの下の階に着替えとシャワーができるレストルームがあるよ!とのこと)プールのいつものチェアに座る。毎日ここでnote書いたなあ、と、ちょっとしみじみ思う。もう顔見知りになったバーの店員さんたちが、にこにこ挨拶してくれる。

病み上がりなので、プールサイドとは思えない厚着でプールチェアに寝転ぶ。致し方ない、こんな時に情緒もなにもない。体調第一である。ただ、一応、昨日買ったワンピースには着替えておいた。その上から長袖のシャツ着てなんなら五本指ソックスまで履いてるけど。

しかしまじで、ここにきて、信じられないくらいに体調は回復した。基本的には悪いけど調子がいい憎めないやつ(菌)は、なんかあっちゅうまに追いやられたのだろう。ちょっと親近感までわいてしまう。いや、もう二度とごめんだけど。

21時に送迎の車(これもまたkkday)を予約していたけれど、なんせウブドの道は混むし、どれだけかかるかわからないので、運転手さんにWhatsAppで20時に変更してもらえないか、と、メッセージを送る。しばらくしてOK!と、返事が来る。まったく、なんて便利な世の中なんだろう。

20時までの最後のプール時間を楽しむ。日も暮れてきて、日焼けの心配もない。で、私はほんとうにあほなので、調子に乗って一度プールに入ってみたらめっちゃ寒くてすぐ上がった。当たり前である。そんなんだから調子のいい菌にやられるんである。憎めない菌との終わりなき戦い。反省しています。

すぐに水着から洋服に着替え、残り時間をプールサイドで読書して過ごす。19:30くらいに、ドライバーさんから「着いたよ!」とメッセージが来る。衝撃。30分前である。ここは南国である。南国で、約束の30分前にドライバーが来るなんてことある?なんかすごい世の中になってきた気がする。

今から支度するからちょっとまってね、と、メッセージを返し、名残おしいけれども荷物をまとめる。最後にプールバーの店員さんたちにありがとう、またね!と、挨拶をする。また会えるといいな。いつもいつも、旅の最後にそう思う。

ホテルの人が荷物を車まで運んでくれて、ドライバーさんと一緒にトランクに詰めてくれる。私はこの旅何度言ったかわからないThank you, Terima kasih!を何度も伝える。

ウブドから空港まではやっぱり2時間ちょっとかかったと思う。その間、ドライバーさんが何度も英語で話しかけてくれて、私も答えるのだけれど、なかなかうまくコミュニケーションがとれず、ドライバーさんが「日本語が話せなくてごめんね!」と言ってくれる。いやいや、こちらが英語が話せなくてほんとうにごめんね!!!

今回痛感したけれど、私は英語がなにもかも苦手だけど特にリスニングが壊滅的にだめだ。知ってる単語もまったく耳に届かない。そもそもボキャブラリーも少ないところにリスニングが壊滅的ときているので、いかんともしがたい。

考えてみれば、コミュニケーションの基本は「聞く」だなあと思う。これは日本語でだって、同じだ。自分の言いたいことを伝える前に、相手の言いたいことをまずしっかり理解することが大事なのだと思う。

duolingoでひたすら鍛えられるかな、リスニング。がんばろう。って20年くらい言い続けてるのだけれども。

無事にフライトの3時間前に空港に着く。デンパサールのしりとりの強そうな「ングラ・ライ空港」、到着したときはあんまり気づかなかったけど、めっっっっっっちゃくちゃきれいになっている。レストランの数も種類もいっぱいあるし、立派な免税店もある。10年前はこんなことなかった気がするのだけど。パリ&モロッコへ行ったときにトランジットで利用したカタールの空港みたいである。

チェックインの時に、スーツケースともう一つ、スーパーのエコバックに詰めた荷物を預けようとすると、このままだと中が飛び出しちゃうから、外で梱包してきてね!と、言われる。チケットは発券して、このスーツケースも預かっちゃうから、パスポートとその荷物だけ持ってきてくれたら大丈夫だよ!と。

で、外にある梱包サービスのところに持っていくと、まあ2000円も払わされたのだが(200円の間違いかと思った)、ほんとにめっちゃぐっるぐるに梱包してくれた。これ。

ご丁寧に持ち手までついている。ちょっと、いや、かなり感動。まじで感動していると、ぐるぐる巻にしてくれたにーちゃんが、得意げにサムズアップしてくれた。ので、私も返しておいた。世の中にはいろんなプロがいる。

深夜でもめちゃ賑わっているングラ・ライ空港

無事にぐるぐる巻荷物も預け、Maiはこのラウンジが使えるよ、と航空券にメモしてもらったラウンジへ。この時点でまたちょっと疲れが出ていたので、ラウンジで座ってお薬を飲む。さすがに、アルコールは控え、小さなサンドイッチと野菜スープを少しだけ口にする。どうもまだ、食欲は戻ってこない。病院であの優しいお医者さんが言っていた「おなかは完全にはよくならないけど、日本に帰れるくらいには元気になるよ!」という言葉は、まったくもってその通りだ。

病院とか、航空会社とか、そういう世界共通に存在するある種の高度な技術とそれに携わる人々(たとえば荷物をぐるぐる巻にしてくれる兄ちゃん)というのは、ほんとうにすごいなと思う旅だった。日本でもアメリカでも東南アジアの国々でも、病院がありそれぞれの航空会社を持つというのは、なんかすごいことだと思う。当たり前だけれど、人々の生活を支える技術が世界中に存在しているのは、心強いことだよなと思う。

それにしても、最後の最後に体調崩すなんてと思いつつ、これが一日ずれていたら帰れなかったわけで、一日前に起こって良かったなと思う調子の良い私です。調子がいいから憎めない菌にやられるんである。

とはいえ、この旅一番の難関は実はこの先にあって、フィリピンのマニラ空港で9時間のトランジットという、なにそれどうすんの案件が待ちわびている。さてどうするか。続く。



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