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贅沢は味方

 高いホテルを予約した。震えた。
 プレミアムエグゼクティブスイートだそうだ。もはやどれがどうグレードに影響しているのかよく分からない。とにかく、クアラルンプール行きを決めた最大の理由を満喫しようと思う。正直、5つ星に泊まると宣言したので引くに引けなくなっていた部分もあるのだが、まあそれでやりたいと思っていたことが一つ実現できたなら良かったのだと思う。

 「ありえない」選択肢を持つことがかなり重要だと感じる。人間(少なくとも僕は、でも実際のところ割と多くの人に当てはまると思う)は、大した想像力を持っていない。何をするにあたっても、自分が経験したことの中で選択肢を組み立てて、その中から選んでいるに過ぎないことが多いと思う、実は。少し遠くにあるというだけのことで、実現可能な範囲にあると認識できなくなる、ともいえるかもしれない。
 持っている知識や経験から組み立てられる範囲を超えて選択肢を作るきっかけは色々ある、自分以外の誰かに助けてもらうとか、偶然に委ねるとか。そのうちの一つが贅沢だと考えている、しかもかなり調子に乗ったやつ(というか、重要なのは調子に乗ることだとも)。突き抜けたい時は、突拍子もないことをしてみるのが一つの手だ。その原動力の一つは調子に乗ることで、贅沢は調子に乗ることに繋がりやすい気がしている。

 贅沢は味方。キラーチューン-東京事変 の頭の歌詞だが、この言い切り方は本当にかっこいいと思う、少なくとも僕の思想に合っている。上に書いたように限界を強制的に広げるという意味でもそうだし、負けても自分を大切にしたいとか、それはそれとして勝つ気で戦うとか、まあとにかくそんなようなことを連想した、椎名林檎が、伊澤一葉が、事変メンバー達がどう考えているのかは知らんが。
 個人的に椎名林檎作詞の楽曲の中では珍しく歌詞の意味が分かる(解釈できる)曲で、しかも好みの考え方なので事変の中でもかなり好きな楽曲だ。無論音も素敵だ、特にアウトロが素晴らしい。MVも、雨の日が7割増しで楽しくなるようで良い感じ。

 昨日、食費を削る話をしていたのに何が贅沢だ、と思われそうだが、まあ目指すところが違う話なので別にそういうこともあるだろうというスタンス。

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