一覧で歴然と、選ぶなら今日にするよ。

ここ最近はよくお腹が減る。こんなに毎度毎度何か食べないとどうにもならないほどの規則正しさを示されては食べるほかない。そしてまた食べ過ぎてしまうのだ。

これではいけないとお菓子を齧ってみれば、ほらやっぱり足りるじゃないか。でもやっぱり少し経つと、お腹と背中がくっつきそうになるので仕方ない、食べよう、と思う。

昨日も変な時間に寝てせいで夜は眠れなくて朝になった。気付けば昼前で、この怠惰に飲み込まれまいと起床した。

食事をして、音楽に浸っていた。お前はよくもこんなに同じものばかりで飽きないな、と冷静な自分が言う。そうだよ、飽きるまで飽きないよと返すけど、そんなの当たり前だ。

それより今日は買い物に行きたかったんだ。雨が降っていたからわずかな切れ目に急いだ。ちょっとそこまでの格好で日本を縦断するのが気軽でいいと好きなロックスターが何かに書いていた。自分はまるで電車に乗って出かけるような格好で近所のスーパーに行けるようになりたい。

特別と日常を綯い交ぜにしてしまいたい。

好きなものを好きなように身に付けて、自意識に恥をかかせてやりたい。その恥が募って過剰な自意識が死んでしまったら、自分に何が残るだろう。特別な装いばかりになるかもしれない。それで奇妙な存在になれるならそれも悪くない気がする。

それで今日は好きなものを着てちょっとそこまで歩いた。小雨は気にならないほどだった。

半袖を着たら少し寒かった。店の中も寒くて、肩を窄めながら必要なものを買って帰る。本当に少しだけど、久しぶりに外をちゃんと歩いた気がした。

葉が揺れて、わずかに降る雨が梅雨のはじまりみたいだった。

欲しい服がある。欲し過ぎるあまり夜中にひとり悶絶した。長袖を買うか半袖を買うか迷っている。いやいや期の子供みたいに、どちらがいいのか選ぶことで買うことは確定するという姑息な手を自分に用いた。それはとても無意識だった。こういう甘えは日々あるんだろう。

買えなかったら昨夜の興奮が反対の気持ちでいつまでも追いかけてきそうだ。買わなかったら後悔するだろうし、きっと買うんだ。

シャワーを浴びながら決めて、今夜には買うつもりでいる。