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THE PIXEL STREETと いちドッターの憧れ

みなさんこんにちは。Muscatです。
2023年10月21日(土)、浅草橋ヒューリックホールで『THE PIXEL STREET』というイベントがありました。私は出展者としてイベントに参加しました。

記事執筆時点ではもう3週間も前の話になってしまうのですが、仕事が少し落ち着いたので、つけていたメモを元に振り返る記事を書こうかなと思います。

この記事は、今年初開催のイベントに出展経験のない私が参加した、初めてだらけのイベント参加の記録とその感想になります。
長くなりますが読んで頂けると嬉しいです。


イベント前夜まで

ドット絵のイベントへの思い

突然ですが、私がドット絵を初めてから半年ぐらいの頃のツイートをご覧下さい。


これは『PixelArtPark7』という本の写真です。PixelArtParkとは、もともとドット絵のイベントとして行なわれていたものですが、当時猛威を振るっていた新型コロナウイルスの影響で現地開催が中止に。代わりに冊子という形で展開されたのでした。
当時の私は、はじめてのイベント参戦が叶わず残念に感じつつも、ドット絵歴半年になり、その楽しさや難しさに気付き始めていた頃なので、とてもとてもワクワクしながらこの本を読み、感動し、掲載作家の方々に憧れを持ちました。


読後、私が抱いた感想は「いつかこういうイベントに呼ばれるような作家になりたいな」でした。


…しかしながら、PixelArtParkは諸事情により無期限休止。結局、私はイベントという形のPixelArtParkを体験することができず、私の目標のひとつが宙ぶらりんになってしまっていました。

そんな中、今年に入り発表されたのがTHE PIXEL STREETでした。待望のドット絵イベントの発表、「初めてこの形のドット絵のイベントに参加できる!!絶対いくぞ〜🤓」と思っていたら、なんと出展側でお声がけいただいたのでした。

大袈裟に聞こえるかもしれませんが、私にとってTHE PIXEL STREETは夢のひとつであり、憧れの舞台だったわけです。

イベント準備

そんな思いを抱えつつ、イベントの出展が決まった私は、他の締め切りにも追われながらも、初めてのイベントに備えてグッズ制作や設営の準備を進めていました。何もかも初めてで、右も左も分からなかったので、運営さんが丁寧に準備してくれた出展の手引きにかなり助けられました。

同じくイベント初出展の方もたくさんいたので、お互いの進捗を探り合いながら励まし合いながら準備をしてました。
出展者の皆さんがTwitter上でイベント当日という同じ締め切りに怯えているのが、テスト前のクラスみたいでなんか懐かしいなと思ってました。「やっべ〜俺まだ全然勉強してね〜😅‪‪」

結局、私の設営の準備が完全に終わったのは前日の夜でした。蛍の光が流れる渋谷のダイソーを駆け回ってグッズ用の値札を買ったのはいい思い出。


イベント当日

ブース設営

イベント当日は朝6:30に売り子の友人と合流し、昼食の買い物を済ませて、予定より少し早めに会場の浅草橋ヒューリックホールに着きました。会場には既にたくさん人がいて、着々と会場の設営が進められていました。
出展する方の大半をTwitter(現 X)上では知っていたのですが、お会いしたことがある方はほぼいなかったので、よく知ってるのに知らない感じというかなんというか、(この方々みんな初めましてなのにほとんど知ってる人なのか…)という感覚が新鮮でした。インターネット上の知り合いと初めて会うという独特な空気の初体験…。

しばらくすると会場全体の設営が終わり、各々のブースの設営時間に。お隣のブースのしろねぎさんは、イベント以前からお話した事もあり、出展経験者でありイベント運営でもあることを聞いていたので「困ったら頼ればいっか…😊」という安心感がありました。

ブースの設営時間には余裕があったはずが、気付けば残り数分のアナウンスが流れていました。設営完了ツイート(現 設営完了ポスト)もギリギリで、他のブースにも挨拶に行く予定でしたが、そんな時間はありませんでした。

人生初の設営完了ツイート(ポスト)
いつかやってみたかったから嬉しかった


開場

いよいよ開場のアナウンスが流れ、ついにイベントが始まりました。
ドキドキしていると、間もなく来られたお客さんが「これとこれ下さい」と、アクリルキーホルダーを2個も買ってくださいました。アクキーは作るのにお金がかかった結果、値段が高くなってしまったので売れるか心配していたため、初っ端からまさか2つも一緒に…?と、とても驚きました。
その後もお客さんの波は途絶えることなく、特にアクキーはもの凄い勢いで売れて、なんと午前中には完売してしまいました。3種類用意したのでどれか一つが買われると想定していましたが、2個以上買ってくれる方がたくさんいたのは予想外でした。決して安い値段ではない自分のグッズを買っていただけるのは本当に嬉しかったです。(アクキー、忙しい中頑張って描いたから…買ってもらえてよかった🥲‎)


イベントは開場早々大盛り上がりで、来てくれた友人から「外にすごい行列できてて、入場制限かかってるよ」と聞いて「そんなことになってるの!?」と驚きました。
たくさんの人がブースに来てくれて、自分のグッズや展示のアニメーションに対して嬉しい反応をいただけて、暖かく幸せな気持ちになりました。
ひとつ印象に残っているのが、私のイラストがデザインされたドットレカというグッズをカバンに付けている方がブースに来てくれたことです。自分の知らないところに自分の描いた絵があって、その絵とこうして出会うという体験は、なんとも不思議な感覚でした。自分以外の生活の一部として自分の絵が存在している…。イベントの後の話ですが「戦利品報告ツイート」をエゴサして、そこに自分のグッズを見つけると、さらに沢山の方の元に私の絵が届いたんだなと思い嬉しくなりました。
後悔しているのは、売り切れたアクキーに関して売れた数の倍くらい「欲しかった」の声があった事です。嬉しいと同時に本当に申し訳なかった…🥲‎必ず再販します…!

イベント終盤、少し人の波が落ち着いたタイミングで、ブースを売り子の友人にまかせて、いくつかライブを見たり、他の出展者さんのブースを回ったりしました。お目当てのものはほとんど売り切れてしまっていましたが、Twitterでよく知っている方や憧れの方に挨拶できて嬉しかったです。

イベント終了

そんなこんなでバタバタとしているうちに、気付けばイベント終了時刻になっていました。あっという間だった。終わりになって気付いたけれど、朝から何も食べてませんでした。
売り子を頼んでいたので食べる時間は全然あったけど、お客さんが絶えずいてくれたのが嬉しくて、ずっと対応していたら食べ損ねてしまった。
空腹も忘れるぐらい充実した時間だったということでしょう。

ブースを整理して、会場の片付けを済ませたあとは、参加作家同士の交流会がありました。イベント中は慌ただしかったので、落ち着いて色々な方とお話できて楽しかったです。
交流会で食べたカントリーマアムが、ひさしぶりの食事になりました。なんかいつもより美味しかったな…


総括

以上が私のはじめてのイベント体験記でした。いかがでしたか?

終わってみてから振り返って考えると、初めて参加したイベントで自分の予想よりも作品が売れることってめちゃくちゃ幸運でありがたいことなんだなと思いました。

そもそも、主催のAPO+さんがイベントを企画してくれたおかげでこんなに貴重な体験ができたわけです。こんなに規模の大きなイベントを主催する大変さは、私には到底想像もできない領域ですが…改めて本当にお疲れ様でした。

イベントにたくさんお客さんが来てブースにもたくさんの方が来てくれたり、運営さんが手引きを準備してくれたり、困ったら相談できる出展者さんがいたり、助けてくれる人がいたり…結局のところ、環境に恵まれていたんだな〜と思いました。関わってくださった皆さん、改めてありがとうございました!

最後にもう少しだけ、イベントを通じて感じたことをまとめようかなと思います。

感想はためらわずに言うべき

これはわりと常日頃から思ってはいるのですが、イベントを通じて改めて強く感じました。

普段SNSで活動をしていると、一番わかりやすく簡単な評価はどうしても「いいねやRT(RP)」になるわけです。もちろんそれは嬉しくて、日々の活動のモチベーションになっています(結構な頻度でいいねやRT欄を遡って誰が押してくれたか見てはニコニコしてます。こういう性格なんです…。)
ですがそういったもの以外、感想のリプライや引用RTなどは、有り体に言えばいいねよりも印象に残ります。

そんな中、今回のイベントで、文字ではなく表情や声色を伴った感想を直接いただけるのは、もうめちゃくちゃ嬉しくて…まじで…
しばらくはこの日を思い出して活動の糧にするだろうなと思います。本当にありがとうございました!!!!

また、逆も然りで、普段は文字やリアクションでしか伝えられない気持ちを、直接言えるのも嬉しかったです。
いつも見ている方や尊敬している方に会って伝えられるタイミングなんて滅多にないので、とても貴重な機会でした。

今後もこういう機会には、恥ずかしがらずに思っていることを伝えていきたいなと思いました。

ブースの反省

色々あるので少しだけ。
まずは先程言った、グッズの準備不足は一番後悔しています。グッズがどれぐらい売れるか予想するのはなかなか難しいことだと思いますが、今回は低めに見積もった数を作ってしまったので、無くなるよりは余る方がいいなと思いました。
あとは、自分が回っている時にも思いましたが、売り子さんがいるブースでは、どちらが作者さん……!?と声をかけるのを悩んでしまったので、もう少し分かりやすくしても良かったなと思いました。(名札はつけてたけど、遠目には分かりにくかったかも)


最後に

こうして私は、自分の作家としての夢の一つだったイベントの出展を達成できました。イベントの最中は、文字通り夢のような時間だったなと思います。
正直なところ、憧れの方と同じ舞台に立てたからといって、その方々に近づけた!と単純には思えないですが…
交流会でとある方に「参加できたのは各々の作家の実力」と言っていただけて、嬉しかったし納得だなと思いました。なので、この場に立てたことは自信にはしたいし、もし次があるとしたら、また立てるように頑張りたいなと思いました。

あとこれは、初出展の私が語るようなことではないのですが、このイベント独特の空気感を感じました。なんとなく同じ事を感じていた人もいるのではないかなと思いますが、イベント中、というか事前準備や開催前のTLとかの段階から、参加者も運営さん方も、いろんな方がイベントを良くしたいという気持ちを持ってるのかな〜と、言動とか雰囲気からなんとなく伝わってきたのが良かったなと思いました。ドット絵への愛を感じた…。
あの時間、ドット絵やチップチューンを好きな人達がイベントのために力を合わせてる空間がとても素敵だったし、その一部になれて嬉しかったです。

その熱量が伝わったのか、このイベントの影響でドット絵をはじめたと仰っている方や、イベント出展を来年の目標として掲げている方をみかけました。ドット絵好きとして、改めて良いイベントだなと思いました。

最後の最後にこれはおまけの話。
招待の連絡が届いた日のことは未だに憶えています。ずっと目標で夢だったはずのイベントへの招待ですが、いざ参加を目の前にして現実味を帯びてくると、決断には実はかなり勇気が必要でした。
何故かというと、まぁ、私にはできないことがかなり沢山あるからです。
第1回目のイベントだし余計な負担をかけたくないなという気持ちになりましたし、本当に自分が参加して大丈夫かなと不安になりました。憧れ故にね。
結果的には勇気を出して参加して良かったと思います、マジで。関わった皆さん本当に優しかったので…
楽しませてもらったお返しとして、来てくれた方に喜んでもらえたら、イベントを盛り上げる一部になれていたのなら、参加して良かったのではないかなと思っています。

普段から色々な人の力を借りて生きているので、逆に自分の作品が何かの力になれていたのなら、とっても嬉しいです。
この感情は私の活動の原動力で、私でも何かの力になるかもしれないから絵を続けてるみたいなものなので。笑顔で「作品が好き」「作品楽しみにしてる」と言ってもらえたのが一番嬉しかったです。

余談おわり。ということで、長くなりましたが以上!私の作家としての人生の大切な1ページになったTHE PIXEL STREETの振り返り記事でした。最後までお読みいただきありがとうございました!

(もしよかったら、記事の感想もためらわずによろしくね……笑)

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