鳥カゴの鳥とカゴ

鳥籠の中で
小さな鳥は歌う
空の色を想像して
羽を広げても
飛べないことを知っている

鳥籠の外で
大きな鳥は飛ぶ
風の声を聞きながら
自由を求めても
追われることを恐れている

鳥籠の中と外
どちらが幸せか
わからないけど
鳥は鳥であることを忘れない
籠があることを忘れない

鳥籠は鳥にとって
守りでもあり
罰でもあり
愛でもあり
束縛でもある

鳥籠は私にとって
歌でもあり
夢でもあり
檻でもあり
逃げ場でもある

鳥籠は私たちにとって
何でもあり
何でもない
鳥を閉じ込めたつもりが
自身を閉じ込めている