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「与えられる前に与えること」が苦手だった私

週末は仕事で東京に行っていた。東京から福岡に帰る飛行機の中で、素敵な出来事があった。

私の隣の席には、大学生の息子さんとそのお母さんが座っていた。和気あいあいと隣で話をしていて、私はkindleを開いて読書していた。

少し時間が経ってから、隣のお母さんが鞄の中からお菓子のプリッツを取り出し、半分を息子さんに、半分を私にくれた。
「うるさくしてごめんなさいね。良かったら、これどうぞ」
今まで飛行機の中で隣の人と話すことすらままなかったのに、お菓子をもらうなんて初めての体験で、少し驚いた。
「いえいえ!全く気にされないでください。そんな…いただいて良いんですか?」
「もちろんです。今回はお仕事で出張ですか?遅くまでお疲れ様です」
その後、お互いの住まいのこと、東京での用事についてなど、少しお話をした。

飛行機を降りた後、ふと本の「GIVE & TAKE(ギブアンドテイク)」を思い出した。そしてGIVER※な人って、多分先程の母さんみたいな方だろうなと思った。

※GIVERとは…与えることに対し、見返りを期待することもなく、手を差し伸べる、言わば”奉仕する人。

何か与えられたからお返しをするのではなくて、まずは自分から相手に与える姿勢を持つこと。

そうした姿勢でいることで、傷つくこともある。自分は相手を大切にしようと思って起こした行為に対して、見返りがなかったり、突き放されたりしたら「私は大切にされてないんだ」と落ち込む。

特にここ数年の私は、自分から相手に寄り添うことに対して強く臆病になっていた。
「自分が相手ともっと仲良くなりたいと思っても、相手はそう思ってないかもしれないから連絡はやめよう」
とか。

でも与えられることだけを待っていたら、きっと私は後悔するなと思うようになった。

自分から与えることで傷つくことや落ち込むことは沢山ある。でもそれ以上に、素敵な出来事に巡り会えたり、より良い人生を生きることが出来るんじゃないかと思う。

これからは私も、与えられるのを待つのではなく、まずは与えられる人になりたい。

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