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文具業界不完全就職ガイド Mさん(42) 雑貨メーカー営業~文具店舗経営~文具メーカー営業


文具業界人または文具業界経験者に色々聞いていくインタビュー

溜まったら冊子をつくります。

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ー  何年生まれですか?

M  1980年6月6日生まれです。

ー  顔は出しちゃダメって言うのに

   個人情報は出しちゃっていいんですね。(笑)

M  生まれたのは大阪ですぐ父親の転勤で島根に行きました。

   5歳の時に大阪帰って来てそれで11年前に東京来ました。
 
ー  東京来たのは何歳の時ですか?

M  31歳になる年ですね。

ー  じゃあ学校行ったのは全部大阪ですか?

M  大学だけ京都であとは大阪です。

ー  それでMさんといえば大学の時に芸人やってた訳じゃないのに

   M-1の予選出たんですよね。

M  大昔にした話めちゃめちゃ覚えてるじゃないですか(笑)

ー  だってそんな人いませんもん。(笑)

   一応つかみでその話してもらえますか?

 つかみ M-1出た話


M  大阪で育ったんでダウンタウンとかお笑い観て育つじゃないですか。

   それで誰々が面白いとかっていう話になるんですよ。

   面白い奴が人気者という感じで。

   そんで自分はずっとクラスの中心で

   明るいタイプではなかったんですけど

   中学のサッカー部の時に1個下のやつがいて

   一番仲良くなったのそいつなんですよ。

   ダウンタウン好きで似てるとこがあって。

   で、大学になってM-1が始まって

   それに出たいって話になったんですよ。

ー  向こうが出ようって言ってMさんは

   めちゃくちゃ出るの嫌がったって言ってましたよね。

M  それはあんまり覚えてないんですけど

   一回戦ですべって終わった事は覚えてます。(笑)

   それでNSC行こうって誘われたのを

   めちゃめちゃ断ったのも覚えてます。

ー  (笑)

   その方と中学は一緒だったんですよね。

M  中学一緒でそれから別です。

ー  じゃあ出ようって話になった時に

   密に一緒にいた訳じゃないんですよね。

M  そうですよ。

ー  それでよく出ましたね。(笑) 

   大学で何勉強してたんですか。

M  哲学です。

ー  サークルとかは?

M  入ってないですね。

   ずっとバイトばっかしてました。

ー  何のバイトですか?

M  お弁当の宅配とビデオ屋ですね。

   今は亡きレンタルビデオですよ。

ー  それで大学出て入ったのが先物の会社という事なんですが

   哲学勉強しててなんで最初に入ったのが

   そこなんですか?

M  就職に役立てようとしたわけではなくて

   興味あったから入っただけで

   勉強も就活も真面目にやってなかったんですよ。

ー  哲学は興味あったんですよね。

M  はい。

ー  でも勉強はしてなくて就活も真面目にやってなかったんですか?

M  はい。

ー  なにやってたんですか?

M  バイトですよ。

ー  他は?

M  テレビみてました。

   昔から勉強が嫌いだけど

   勉強したくなくなるほど何かに熱中していたわけではなくて

   ただただ勉強が嫌いだったんです。

ー  勉強はできたんですか?

M  普通です。

   中の中って感じです。

   もう勉強をしない事を決めた時があって

   何十年後かに後悔しない自信があるかって問いかけたんですよ。

   「あの時勉強しときゃよかったって絶対思うなよ!」

   って。

ー  何歳の時ですか?

M  高校の時です。

ー  超高校級ですね。(笑)

M  それくらい勉強が嫌だって確認して

   どうせ勉強したって60年後には死んでるな

   って無理やり逃げるくらい勉強が嫌だったんですよ。

ー  大学はどうやって選んだんですか?

M  心理学と哲学があるところで受かりそうな所で受けただけです。

ー  じゃあちょっと勉強はしたんですか?

M  してないです。

ー  入ってから勉強は?

M  単位取る為にやっただけで全然してないです。

   友達もできなかったし。

ー  家から通ってたんですか?

M  はい。

ー  じゃあ大学は行っただけって感じですか?

M  そうです。

ー  後悔はないですか?

M  後悔・・・?

   だって戻ったとしても友達いないし

   勉強しないですもん。

 一社目 先物の会社の営業


ー  それで先物の会社はなんで入ったんでしたっけ。

M  それは就活ちゃんとやってなくて

   そろそろせなあかんなと思って就活の合同説明会に行ったんですよ。

   そこで

   良かったら話聞きませんか?

   って言われてブースのお姉さんに話聞いて

   入社試験受けて入りましたね。

   だから先物とか金融の事なんも知らないし興味もなかったから

   先物がそんなブラックな業界だって知らなかったんですよ。

ー  大学生ぐらいだったらそういうのまだ知らないもんですかね?

M  それこそ友達いたら教えてくれたかもしれないですけど

   全くいないですもん。

ー  たしかにそうですね。

M  とにかくはやく決めたかったんですよ。

   なんでもいいやっていって。

ー  なんでもいいって(笑)

M  とにかくやりたい事がなかったんですよ。

   いまだにないですけど。

   やりたくない事を避けてきた人生なんですよ僕は。

ー  それで先物の会社は何年いたんですか?

M  三年半です。

ー  それは死ぬほど激務だったんですか?

M  いままで五社働きましたけどその中では一番ブラックでしたね。

ー  なんでやめたんですか?

M  ブラックだったからです。

ー  いや理由ですよ体壊したりとかの。(笑)

M  いや、メンタルですね。

   営業やっててここで働きたくない~やめたい~ってなったんで。

ー  アタマおかしくなりました?

M  僕は大丈夫でしたけど同僚はおかしくなりました。

ー  それですんなりやめれたんですか?

M  いややめれなかったんですよ~。

   やめさせてくれませんでしたよ。

   だからやめてく人たちが羨ましかったですね。

   その時の会社三年で離職率9割なんですよ。

   一年で半分やめたりとかの世界です。

ー  それでどうやってやめたんですか?

M  だんまりですよ。

   もうちょっとがんばろうよ

   とか言いくるめようとしてくるんですけど

   僕はだんまりで

   次の人にまだやろうよとか言われてまただんまりで

   何人か経てやっと退職の

   書類書かせてもらえるという感じで。

ー  それなりの成績を上げてたって事ではないんですか?

M  そうかもしれませんけど

   それは自分の力よりも上司のおかげでしたね。

   それでやっと25歳でやめれたんですね。

   それでYouTubeみてダラダラしてたんですよ。

   それで就職しようかってハローワーク行ったんですよ。

   それでなにができるかっていったら営業しかできなくて

   しいて言えば雑貨が好きでヴィレッジヴァンガードとか

   よく行ってたからファンシー雑貨の会社みつけてそこ受けて

   入って文具の部門の営業の仕事始めました。

二社目 雑貨メーカー営業


ー  じゃ文房具には興味はあったんですか?

M  全然ないですよ。

   雑貨が好きでその会社入ったけど

   文具の部門に配属された時もなんでやろ~?と思って。

   でもやってたらそのうち文具っていいなって思い始めたんですよね。

   こういう機能があるとかお客さんに紹介するうちに色々知って。

   そのうちキャラクター文具よりも

   いわゆる文具メーカーの定番文具に興味が

   出てきてというのと

   あと担当エリアが関東東北だったんですよ

   その辺り営業で回る時に趣味で面白い文具あったら

   買って持っていって

   自分の会社の物じゃなくても

   お客さんに教えるのが好きだったんですよ。

   それで

   その商品扱ってるの?

   って言われたら

   うちのじゃないので

   どっかで買ってください

   っていうのをやってましたね。

ー  仕事熱心ですね~

M  いや仕事熱心という訳ではなくて好きでやってましたね。

ー  今まで話聞いてて

   はじめて人間味ある話がでましたね。

   ここで初めて人間になってる気がしますよ。

M  まあ反動はあるかもしれないですね~。

   最初がブラックだったんで

   そこで入った二社目が緩くてぬるくて楽で

   でも猜疑心はずっとあるから

   楽なの最初だけなんじゃないかと思って

   いつからしんどくなるんやろうって思ってたらそのまま楽でしたね。

ー  じゃあすごくいい会社だったんじゃないですか?


M  そうですね。

   いまだに先輩と大阪帰った時に遊ぶんですけど

   その会社の定着率が凄く良くて

   僕の後に一人しかやめてないんですって。

ー  そこにいたのは何年ですか?

M  五年か六年でやめましたね。

ー  それはなぜ??

M  そこは唯一嫌じゃなくてやめたんですよ。

   文房具をどんどん好きになっていくのと

   担当エリアなんで東京もちょくちょく行くんですよ。

   それで田舎者は東京に憧れるじゃないですか。

ー  そうなんですか?


三社目 文房具店経営


M  それでまず東京で仕事したいなと思ったんですよ。

   東京に支社もあるから上司に希望を

   軽く言ったりもしたんですけど

   ちゃんとした話にはならなくて

   それである時に出張帰りで新幹線でiPadで雑誌読んでたんですよ。

   その記事で

   脱サラして文房具屋さんをやってる人のインタビュー

   読んでこれだ!と思いまして。

   これなら東京で働けて自分の好きな品物置いて好きな様に

   やれるなと思って次の日には開業の本買いに行きましたね。

   それでどんどん準備初めて半年後にはオープンしちゃってましたね。

ー  早いですね~


M  それが良くなかったんですけどね~


   衝動的過ぎてなんの計画性もなくて。

ー  今まで何の熱意もなかった人が急にそうなる物なんですね。

M  いままでの人生の中でそれだけは

   急に思い立ったままに行動しましたね。

   それはやっぱりブラックの反動なんですかね~

ー  仕事でちょっと東京に触れたからもあるんですかね?

M  大阪飽きたな~というのは思ってましたね。

ー  大阪だって大都会じゃないですかと思いますけどね。

M  大阪は基本的にキタミナミじゃないですか。

   東京はそれがいっぱいあるイメージですね。

ー  まあそうですね。


M  そこでまたつながるんですけど友達が基本いないので

   それで大阪離れたくないみたいのはなかったと思いますね。

ー  中学高校の友達はいるんじゃないですか?

M  中学はちょっといますけど

   高校の友達は学校でしかしゃべらなくて

   中学の友達と遊んでました

   だから高校大学は友達できなかったですね。

   携帯電話まだなかったですしね。

   だから陰キャだったんですよ。

   今もですけど。

ー  こうして話聞いてると開業したのも

   ブラックの呪いだった気がしますね。

M  そうなんですかね~。

ー  それで開業する時に金はどうしたんですか?

M  蓄えでやったので最初は借りてないです。

   つぶれる時に親父に金借りました。

   今まで結構忙しくてそんなに金使う時間もなかったんで。

ー  金使う趣味とかもなかったんですか?

M  服とか雑貨とか買うぐらいだったので

   ある程度は貯えがありましたね。

   それでその記事みたのは

   12月だったと思うので

   2011年の中頃には開業して。

ー  俺の置きたい物を置くんだ!つって。

M  そうです。

ー  家族には言ったんですか?

M  もちろん。

ー  だれかに相談したりとかは?

M  さっき話したM-1の友達です。

ー  あとは?

M  会社の人とあと僕とおんなじ文具の部署で会社やめて大阪で

   文具屋始めてた人がその人に話聞きに行きましたね。

ー  その人はなんてアドバイスしてました?

M  覚えてないですね。(笑)

   でもそのひとはその時にはお店潰れてて

   東京で働いてました。

ー  うまくいかなかった人なんですね。(笑)

   その話聞いてもやるなんてすごいですね。

  それで実際始めてどうでした?

M  いや~暗黒ですね。

ー  (笑)

M  こない売れへんかっていう。

ー  一年やったんすか?

M  一年やったんすけどそこはやめる

   半年前に解約で言わなだめなんですよ。

ー  事業用だからですかね。

M  それで初めて三か月でやめるって言いましたね。

   ホント計画性なくて思いつきだし

   思ったほどお客さんこなくて逆算して計算したら

   半年後確実に家賃払えないわと思って。

   だから実質9か月ですね。

ー  売上の想定とかはしてたんですよね。

M  その半分も行きませんでしたね。

   今思えばあの客層であの単価でやったら

   そりゃそうだろって感じですよ。

   だからお店続けてる人ってホントすごいなって思いますよ。

   だから道歩いてて

   クリーニング屋さんとか床屋さんとかみんなすごいなと

   思いますよ。

ー  三か月は決断早かったですね。(笑)

   僕は当時Mさんのお店の開店の記事を

   文具の業界紙でみてたんですよね。

   今の時期に自力でお店開く人がいるんだと思って読みましたよ。

   そんな人なかなかいないですよ。 

M  そうですか?

   まあ今の人はやるとしたらまずネットの方じゃないですかね。

ー  まあそれでうまくいって来たら実店舗始めるとかじゃないですかね。

   またやりたいとかはないですか?

M  全然ないです。

ー  (笑)

M  準備してる時が一番楽しかったです。


   この棚置いてこの什器置いてこのポップ置いてとか

   やってる時がそん時が一番です。

ー  (笑)

M  だからごっこですよ。

   お店屋さんごっこです。

   逆にカネ借りないでやったのが良くなかったかもしれないですね。

ー  やめる時にお父さんにお金借りたんですか?

M  そうですよ残りの家賃が払えなかったんで。

ー  やめた時はどんな気分でした。

M  どん底だし仕事探さなきゃだしその両方でしたね。

   東京来てこのままホームレスか~とか思ったりして。

ー  (笑)

   仕事はなんかあるでしょ。

M  まあその位ネガティブにはなってましたね。


四社目 文具メーカー営業


ー  それで次の仕事は文具メーカーの営業になりますね。

M  次は文具メーカーがいいなって思ってそれで探して

   それで企画も事務もできないから消去法で営業でってなって。

ー  営業好きなんじゃないですか?

M  いや好きじゃないです。

ー  即答ですね。

   取引先の自分の所にないもの持ってったりとか

   熱心だなと思いますけどね。

M  それは人を楽しませたいのと営業は結局は数字だから

   ゲームと一緒っていう感じ取り組めるからですね。

ー  その3社目はどのくらいですか?

M  32の終わり位から四年半ですね。

ー  そこは行きたかった東京で文具の仕事につけて

   理想的だったんじゃないですか?

M  雇われのありがたさを嚙み締めましたね。

ー  (笑)

   ハリネズミ買ってましたもんね。

M  引っ越しもしたしそういうことしたりする

   余裕もできましたね~。

ー  最初から東京でメーカー入ればよかったですね。

   なんで自分でお店やったんですか(笑)

M  いまだに僕もそう思います。(笑)

   M-1の時も衝動なんですけど

   人生はターニングポイントが勝手にあると思ってて

   成功する人ってそこで踏み出せる人じゃないですか。

   そういうターニングポイントだと多分勝手に思ってたんです。

ー  (笑)

M  このままなんもしないで後悔するよりはと思って。

   勉強は思わなかったですけどその時は後悔すると思ったんですよ。

   その時の会社は二番目にブラックでしたけどね。

ー  それでMさんがうちの店に回ってくるようになるのが

   出会ったきっかけなんですけど

   僕がすごい覚えてるのがある日

   うちの店にくるなり

   返品可の商品が返品されたら

   返品額の1%が給料から引かれるんですよ

   ありえなくないですか?

   って憤慨しながら話をされて。

M  それありましたね~

   今言われるまで忘れてましたよ。

   後はノルマいかなかったら給料引かれるとかあって。

ー  それ以外はいい会社だったんですか?

M  全然良くはないですよ。

   普通に上司はやばいやつだったし。

ー  (笑)

M  最初から聞いてはいましたけど

   そもそも退職金ないしボーナスないし土曜日半分くらい出勤だし

   そっから後半はさっき言った様なシステムになってきて。

ー  そもそもが給料上がるしくみじゃないんですね。

M  そうですそんで

   その時期にぼくも含めて中核の四人が辞めていきましたね。

ー  一人辞めたらどんどん仕事振られてきつくなるから

   自分もやめるって言ってましたね。

M  いつ辞めるって言ってました?

ー  早めの段階からもう次の仕事探してるって言ってましたよ。

   あと忘年会が営業最終日の夜にあって

   みんな早く帰りたいに決まってるのに
  
   なんでわざわざそこでやるんすかね?

   っていうのをすごいイヤそうに言ってましたね。

M  いやふつう分かるやろと思って(笑)

ー  仕事自体は楽しくやってたんですか?

M  そこは直行直帰が多かったんで仕事自体は普通でしたが

   上司と関わったりするのはイヤでしたね。

ー  (笑)

M  大体数字の話されるんで。

ー  難しいですね~


M  割と時間自由なのは良かったですね。

   サボれるし。

ー  サボった時間何してたんですか?

M  僕行った時サボってたじゃないですか。

   村田さんの店行った時に二~三時間ぐらいいたりして。

ー  あれサボってたんですか?

   取引先の担当の僕の無駄話に付き合ってくれる

   熱心な人だな~と思ってましたよ。

五社目(現在)バッグメーカー営業


M  あれはただのサボりです。(笑)

   まあそれでまたこの会社だめだって言って

   また就活するんですよ。

   その時始めて転職エージェントに頼みましたね。

   それで雑貨とか文具で探したんですが

   行きたい文具メーカーがあんま募集がなくて。

   デザイン雑貨っぽいとことか大手とかが。

   それでバッグの会社の営業を今やってます。

ー  文具業界からそこで出たんですね。

   そこはどうですか?

M  普通です。

ー  普通?

M  のらりくらいとやってますね~

ー  何年目ですか?


M  六年目ですね。

ー  一番長いじゃないですか

   合ってるんじゃないですか?

M  一番合ってるのは二番目の大阪の所ですよ。

   今の会社でも転職しようと思って面接行ったりとかはありますよ。

ー  じゃあ面白くないんですか?

M  面白さはあんまり仕事に求めてないですよ。

   面白くなくて普通だなと思いますよ。

ー  仕事に面白さ求めてない人が自分でお店やらないでしょ。(笑)

M  そん時は求めてましたね。(笑)

   今は全く。

   面白いと思える仕事につける人は限られた人だけだなと思いますね。

ー  う~んそうですか~??

M  イヤな事やってるからお金貰えるわけじゃないですか

   みんながやりたがるんだったら

   それにだれもお金払わないじゃないですか。

ー  分かるは分かるけどドライすぎる気もしますけどね。

M  楽しく仕事してる人は羨ましいとは思いますよ。

ー  どんな仕事しても楽しい人はいるし

   楽しさを見出す人もいると思いますよ。

M  ただベースは楽しくないのが当たり前だなと思う様になりましたね。

ー  いつからですか?

M  今の会社入ってからですね。

ー  それまでは楽しかったんですか?

M  それまでは楽しい仕事したいなと思ってましたね。

   今はしんどくなきゃいいやって感じです。

   しんどい時もあるんで。

   今は前の直行直帰って感じじゃなくてほぼデスクワークですね。

   業界的に細かいものじゃないので

   普段はお店回ってという感じじゃないんですよ。

ー  じゃあ前みたいにお店回る感じじゃないんですね。

M  まあそうなっちゃいましたね。

   営業以外の諸業務が多いので会社出ると仕事溜まっちゃうんで。

ー  じゃあ文具業界に入ろうって言う人にメッセージを

M  えっ??

   (長考)

ー  文具業界でもこれから社会人で仕事してくって人でも

   いいですけどなんかないですか?

M  文房具自体はいまだに僕はすてきだなと思ってて。

ー  ほんとですか?

M  ホントですよ。

   今バッグの会社ですけどバッグ興味ないし持たないし

ー  (笑)

M  いまだに文具売り場あったら見ちゃうんで文具業界入りたいという

   人の気持ちは分かりますよ。

   ただ斜陽ですよね。

ー  斜陽ね~

M  少子化だしデジタル化だしノートもペンもいらなくなるし

   もう嗜好品ですよね。

ー  タバコみたいですね。

M  そんな感じで単価も低いし好きでやるしかないですよね

   大成功を求めて入る業界ではないので

   好きだったらやれば

   っていう感じですね。

ー  あんまりメッセージはないんですね。

M  まああんまり偉そうなことは言えないですし。

ー  そっか~。

M  まあバッグだってそうですよ。

   消耗品じゃないですから。

   だから今ランドセルの単価が上がっていってるんですよ。

   まあ斜陽産業ですよバックも。

   みんな物持ち歩かないじゃないですか。

   だから有形物のメーカーは全部終わっていくと思いますよ。

ー  急に話がでかくなりましたね。(笑)

   大体有形物じゃないですか。

   プログラムの勉強とかしとけばよかったですね。

M  ホントそうですよ。

   でも勉強嫌いなんでもし戻れたとしてもしないですね。

ー  勉強嫌いなのは一貫してますね。

M  説明書読むのも嫌いですもん。

ー  分かんなんかったらどうすんですか?

M  説明書読まない範囲で何とかしたいですね。

ー  今の趣味はなんですか?

M  散歩ですね。

   村田さんの店行った時も

   20キロぐらい歩いてる途中だったんですよ。

   昨日も15キロ歩きましたよ。

ー  どっから?

M  西新井から水道橋まで。

ー  それで気になるお店あったら入るんですか?

M  一人でお店はいるのは好きじゃないんで。

ー  店にはいるのが目的じゃなくてただ歩くんですか?

M  はい。

   去年何キロ歩けるのかなと思って40キロ歩きましたね。

   10時に家出て21時に帰りましたね。

   ほぼ休憩なしで。

   同じ場所だと飽きるんで最近は行きたいとこの

   現地まで電車で行って歩くんです。

ー  人いる時はどうするんですか?

M  そういう時はお店まで歩こうかとかやりますけど

   基本的には一人です。

ー  それ毎週ですか?

M  真夏とか真冬とか雨の日とかはやりませんよ。

   しんどいのイヤなんで。

ー  気候がいい時期は毎週ですか?

M  そうですよ。

ー  変わってますね~

   家から40キロ歩いたのがすごいですね。

ー  それは記録作って人に自慢したかったからです。

   そうですし大体凄い歩いたなと思ったら

   3万歩くらいじゃないですか?

ー  そんなのみたことないですよ。(笑)

   そんなの気にするのじいさんばあさんのやることですよ。

M  気になる店と行った店をグーグルマップに記録するんですよ。


ー  いつからですか?

M  ここ二年ですね。

   名前聞いたことあるけど行ったことない

   場所をなくしていきたいんですよ。

ー  清澄白河とか?

M  それはメジャーすぎますよ。(笑)

ー  南砂町とか?

M  そうそう。

   だれかに東京の地名言われたら

   それについて全て答えられるようになりたいんですよ。


ー  それは二年前からですか?

M  いや前からずっと思ってましたよ。

ー  どこまで詳しくなりたいんですか?

M  東京23区ですね。

   広げるとキリがないんで。

ー  すごい変わってますね。

   万歩計みて散歩してじいさんみたいですけど 

   なにかそれが仕事になったりできそうですね。

M  そうなると義務感が出てきてまた違うかもしてませんね。

(グーグルマップを見せられる)

ー  すごいですねこれ。

M  みた人引かないですかね。(笑)


気持ち悪いですよブツブツして。


ブツブツして気持ち悪いMさんのグーグルマップ


2023/5/29

下北沢の喫茶店シャノアールにて。

さあこの後は

たまにいくならこんな店のコーナー


です。

Mさんのたまにいくならこんな店は

小田急線東北沢駅徒歩すぐにある

Baluko Laundry Place

です。

たまたま私はすぐ近くに住んでいてよく目にするので

アーバンな作りのコインランドリーだなーと

アーバンに店内で過ごす人々を眺めていたのですが

Mさんはなんと4回も電車に乗ってきたこともあるとの事で

店内でカフェでお茶したこともあれば

ただ眺めて帰るだけの事もあるそうです。

このインタビューした日も焼肉食ってから

歩いてこの

Baluko Laundry Place

を眺めて

「靴のクリーニングもできるんですよ」

とあまりにも汚い私の靴をみて

教えてくれました。

Mさんはこの店で好きすぎて自分の使ってる洗剤の容器に

このBaluko Laundry Place

のシールを勝手に作って貼っているそうです。

ここまでくるとどうかしてますね。

カフェのドーナツはけっこうおいしかったのでおすすめです!!













面白い人に話を聞いてみたいです。 リアクションあるとはげみになります。 メッセージ添えて頂けたらなお嬉しいです。