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研究インターンシップと「ビギナーズラック」

ラボに新人が来るというのは、短期間の滞在であってもうれしい気分になるものです。面倒見の良い研究者であれば、最初から研究に失望しないように、ほど良いプロジェクトを提案してくれるでしょう。そういう研究テーマは真剣に取り組めば、きっとうまくいく(結果がどうあれ良い経験になる)ので、今後の科学者としてのキャリアを賭けてがんばってください!
 
でもこれは、「その研究が成功したのはボスのおかげだから、調子乗んなよ!」と言いたいのではありません。初めから全部うまくいく研究など無いのです。
 
毎日いろいろ調べて、正しい実験(最近はバイオインフォマティクスもあるのでデータ解析)をして、結果を見ながらアドバイスをもらう。最初は誰もが失敗するようなことは、トラブルシューティングの基本を学ぶのに最適です。同じデータを見ているのに、シニア研究者の視点に思わず「ハッとする」ような瞬間にも巡り合えるかもしれません。このようなサイクルをメンターの研究者と幾度も重ねることで、2-3か月の研究経験でも大きな成長につながります。
 
そうやって、ひと夏かけて取ったデータをプレゼンスライドにまとめます。ラボミーティングで発表すると、いろいろなフィードバックを受けたりしてプロジェクトが一巡します。それまで何となく近寄りがたい印象だったポスドク研究者が一声かけてくれたり、といったことも。ついに研究キャリアの第一歩を踏み出したのです。その頃には、研究者のイメージがわかるのではないでしょうか。もう二度とやりたくない、というのが判明することもあります。大学院への進学を決める前にそれが分かるのも大きな進歩です。
 
「ビギナーズラック」と書きましたが、初めての研究経験というのは重要です。これから研究人生を始める皆さんにも、良いご縁がありますように!

そして私も4日前にNote初投稿したばかりですけど、記事を読んでくださった見知らぬ皆様、どうもありがとうございます!



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