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ウィリアム・フリードキン監督の映画「恐怖の報酬」レビュー「多額の報酬への道は冥府魔道の道」。

ギャングの上前をはねた盗人,銀行投資家,テロリスト,殺し屋が,
逃亡の旅路の果てに何の因果か落ちぶれて
南米の小国の油井で過酷な重労働に従事する。

この生き地獄から抜け出すには金が要る。

そんな最底辺を生きる彼らに
目的地までニトロ運搬すれば多額の報酬を支払う話が舞い込んだ。
掃き溜めからの脱出を図る為,一も二も無く立候補する4人。
こうして2台のトラックにニトロを積載した恐怖の旅が始まった。

目的地迄の道程が,この世ならぬ,あの世の光景・冥府魔道として描写され,
仮に目的地に辿り着いたとしても4人の命運が既に尽きている事が示唆され
運命に導かれる様なオチへと繋がって行く。

トラックが吊り橋を渡る描写が非常に「サンダーバードの前編」的で,
「国際救助隊を呼べ!」
と叫んだ事は言うまでもない。

朝食時に昨日BSプレミアムでテレビ放映された「恐怖の報酬」の話題となり家人は「ハッピーエンドで良かった」と言う。

ええっ?

どうも話が噛み合わずよく聞くと家人はロイ・シャイダーが
床を拭いてたオバチャンと踊るシーンを観て満足しTVを切った
と言うのである。

そんなバカな…弟を撃たれて復讐に燃える兄の伏線があっただろう…。
映画は最後の最後まで何が起こるか分からないのである。

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