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映画「ヴァイラス」レビュー「吹替ドリームチームの名演に酔う。」

宇宙の彼方より飛来した電磁波状の知的生命体がロシアの宇宙ステーションをハッキングし
南太平洋上を航海中の同国の衛星データ解析船に侵入した。
一定の姿形を持たない知的生命体はコンピュータから地球に関する知識を猛スピードで蓄え,
人類こそ地球に巣食う病原菌(VIRUS)と結論し,
これを排除すべく人間の血肉と機械とで自らの体を構築し始める。
人類は,この「新たな神」に成す術はあるのだろうか?

アメコミを原作とするコミカルな展開は,大の大人が漫画に夢中になる本邦でも受け入れ易いのではなかろうか。
1999年米国本国/本邦公開と言うホラーマニアックス的には比較的「最近」の映画に当たり,
1980年代とは違い,音源を広く一般に募集する迄も無く,
VHSビデオ版吹替とTV放映版吹替の2種の吹替が比較的容易に揃ってしまう恵まれ振りに若干複雑な思いがしないでもない。
2種の吹替の内,「豪華度」で言えばTV放映版が勝っていて
堀内賢雄,家弓家正,大塚芳忠,江原正士,玄田哲章といった「吹替ドリームチーム」の集結に心躍らせるのは僕だけではないだろう。
これだけの声優陣がホラーマニアックスブランドに集結するのも稀であろう。
ニューライン社が本作をホラーマニアックス第13期の初っ端にリリースし
景気付けを図ろうとする気持ちも理解出来ようと言うものだ。
強欲さ故に人間の血肉と機械とで構築された「醜悪な神」に取り込まれてしまう船長役は
ドナルド・サザーランド,勿論フィックス声優は家弓家正と両雄の貫禄の演技の大船に乗った様な安心感に身を任す。

画質音質共に何ら申し分なく何らストレスなく映画を満喫出来る事を保証してレビューを終えたい。

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