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お金と上手につき合う

「お金があったらできるのに」「もっと貯金したいのに」と過去のわたしはお金に支配されていた。「じゃあ、いくらあればいいの?」「そのお金でなにがしたいの?」と質問されると具体的に答えられなかっただろう。

「不安だから、とにかくいっぱいほしい」

お金と真剣に向き合うようになってからは、そういう人のところへお金は流れてこないと知った。

1) お金がなかった当時

18歳で働き始めた当初は、とにかくお金がなかった。高卒で給与が低いのに、背伸びをして新車を買った。毎月、車の返済とノルマ自爆で加入した保険料の支払いに追われ続け、手元に残るのはわずかな額だった。幸いにも、これまたノルマで定期積立を始めていたので、コツコツと貯金はできていた。
満期を迎えた定期積立は「いつか使うそのときまで取っておこう」と貯金したままにしておいた。

2) 貯金の使いどきが分からない

数年後、恋人(夫)と同棲するため物件探しを始めた。家賃はお互いが出せる額を足して、それを目安に探した。
わたしは戸惑った。
いつかのためにと貯金したお金を使うのは今なのだろうか。そもそも、収入に見合った生活レベルで暮らせばよいのでは。では、どのくらいの生活レベルを保ちたいのだろうか。
漠然とした不安を抱えて貯金をしていたが、将来をきちんと設計しない限り、いつまで経っても不安は消えなさそうだ。

それから、実用書や哲学書などを読んでお金のことを勉強した。

3)貯金の目標額を決める

貯金の目標額は、年齢や家族構成、仕事、住んでいる場所によって様々だと知った。
自分がどんな仕事をしているのか。手に職をもつ仕事であれば、定年関係なく健康寿命まで働き続けるだろう。子どもがいれば貯金のほか、保険が必要になる。しかし、独身ならほんの少しの貯金で十分だ。半年分の生活費があれば、普通に暮らしていける。職を失ったとしてもすぐに仕事を見つければいいし、失業保険だってある。
万が一のときに備えて保険に入りたい気持ちも分かる。しかし、その前にやるべきことは日々の生活を見直すことではないだろうか。食事、睡眠、運動を心がけ、定期的に人間ドックを受診する。どんな病気にかかりやすい体質なのか、親族の病気を調べて傾向を知っておく。
貯金が全くないのであれば、まずは給料日に一定額が自動で貯金されるよう定期積立などを始めれば良い。「 給与 − 貯金 = 生活費 」として暮らす。
さらに、年金2,000万円問題を詳しく調べてみると、自分の老後のときと状況がかなり違うように思えた。知識がないから、ひたすら不安なのだ。

4)副業して好きを磨く

収入が少ないのなら副業する。会社員である以上、どこに勤めようが概ね給与は変わらないと思っている。給与は役職と年齢で決まる組織がほとんどだ。だから、どんなに仕事ができても、どんなにスキルが高くても、飛躍的に賃金が上がるようにできていない。
それよりも本当にやりたいことで楽しく働き、そのうえお客さんに感謝され、報酬までいただけちゃう。そんな働き方が人生をより豊かにできると思っている。
また、副業にも良いことと悪いことがある。転売禁止のモノを高額出品したり、人の弱みに漬け込んでお金をもらったりしてズル賢く得ることだ。そういう副業をしていたら、キレイなお金はずっとやって来ない。

5) 募金をする

そして、考え方が変わってからは募金をするようになった。そんな大きな額ではない。本当にほんの少しの気持ちだ。
お金は社会にとって、身体中をかけめぐる血と同じだと思っている。みんなが貯金ばかりしてお金の流れが悪くなると、いつか血管が破裂する。ほどよく循環させる必要がある。
大切なお金をどこへ巡らせたらよいのか考えた結果、わたしは募金が一番だった。観光地で森林保全の募金箱を見つければほんの少し、駅であしなが育英会の方々を見つけたらほんの少しと募金している。意識するまで気づかなかったが、コンビニやユニクロにも募金箱が設置されている。

ケチケチした余裕のない心では周りが見えない。自分のことで精一杯だ。お金がないうえに時間がない。そうなると自分だけではなく、周りも不幸にしていく。お金に支配されてはいけない。
人生をどうしたいか、なにをゴールとするのか、そのためにはいくら貯金が必要なのか。将来と向き合うとことでお金の問題は解決する。
そして、具体的なビジョンを持っている人の元へ、手助けをするひとつのツールとしてお金がやって来る。

6) 自己投資して経験を積む

今はデザインのセミナーを受講したり、本を買ったりして、学ぶことにお金を使うようにしている。将来への投資はすぐに結果へ結びつかないけれど、いつか花開くと信じている。

人生をより豊かにするためには、新しいことに挑戦する投資もまた大切だ。今年の夏は、初4DXでマリオの映画を観てきた。映画を制作したクリエイターの方々の圧倒的な熱意に感動した。

わたしはグラフィックデザイナーとして、困っている人をデザインで助けたい。そして、笑顔にしたい。
死ぬときは「いろんな人を笑顔にした楽しい人生だった」と思いたい。

今年の春から夫との新生活が始まった。
まだまだデザイナーとしてのスタートは切れていないけれど、お金とうまく付き合いながら、一歩一歩ゆっくりと日々を大切に生きたい。



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