見出し画像

ミニマリスト修行中

ミニマリストという言葉を聞いたことがあった。「なんでも捨てて必要最小限のもので不便を楽しむ人」と少々かたよった解釈をしていた。
ある日、中田敦彦のYouTube大学を見て、ミニマリストという考え方を知った。ミニマリストとは不要なものを手放し、人生で本当に大切なものたちと豊かに暮らすこと。とても魅力的に聞こえた。

そもそも、片付け方を教わったことがなかった。母は代用が苦手で、専用を好んで買う。収集癖がある父は、ものを買うことで欲を満たし、部屋はあふれたものたちで歩けない状態だ。整理整頓が苦手な家庭で育ち、必要以上のものたちに囲まれて生活してきた。両親を反面教師に、整理収納アドバイザーの勉強をした。ものの定位置を決めて収納し、わたしの部屋はそれなりに整っていた。

デザイン学校へ通うため、2年間だけ上京した。荷物は段ボール5箱のみ。ほとんど実家に置いてきた。
上京後は、画材やデザイン書籍を買ったり、制作した作品を保管したり、その時に必要なものたちが増え続けていった。段ボール5箱分だったはずの荷物が、学校を卒業するころには15箱になっていた。
地元へUターンするために実家へ引っ越すと、2年前に置いて行ったものと上京して増えたものにあふれ、クローゼットに収まらなくなった。

膨大なものを目の当たりにして、いつか使うは絶対に来ないと知った。2年前のものたちは出番を待ち続け、スタンバイしていたのに。たった2年で、人は趣味や思考が変わる。音楽よりもラジオやYoutube。文庫本よりもビジネス書や実用書。来なかった「いつか」を待ち続けたものたちを思うと申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
そんな経験から、ミニマリスト修行を始めることにした。ミニマリスト関連のYoutubeを見たり、本を読んだりして、今よりも広い空間で心地よく暮らす方法を勉強した。片付けを両親から教わるのではなく、まずは自分で勉強する。
服は約100着、本は約300冊、その他にも家電や小物などたくさんのものを手放した。

ものが少なくなると本当に大切なものが見極められていく。一番大切なもの一点だけが残っていく。だから、お家がどんどん好きになる。もし間違えて本当に大切なものを手放してしまっても、また巡り会える。「やっぱりあれは大切だった」と学んだら、その時に買い直せばいい。「お別れしてごめんね。でも、これからはずっと一緒だよ」とお家に迎え入れてあげる。

今は上京して、夫婦二人で約35㎡のお家に住んでいる。夫も大切なものを吟味して、いろんなものを手放した。
家にものが少ないから、風通しがずいぶんといい。息をするように掃除機をかけられる。不思議と洗濯や料理など、掃除以外の家事も楽しくなってきた。たまにお花屋さんで花を買って愛でるほど、一日一日を大切に生きている。
昔のわたしでは考えられないほど、ていねいに暮らしだ。人生で今のわたしが一番好き。

将来は今よりも、もっともっと家が好きなる自信がある。だってミニマリスト修行が楽しいから。

▼おすすめの本
ぼくたちに、もうモノは必要ない
/佐々木典士

手放す練習
/ミニマリストしぶ

人生がときめく片づけの魔法
/近藤麻理恵

▼おすすめのYoutube
中田敦彦のYoutube大学

mai minimalism

Tommy / Tokyo Simple Life


最後まで読んでくださり、ありがとうございます。 いいね、フォロー、投げ銭、とても励みになります。 いただいたサポートは、創作活動への投資(デザインの勉強、ミニマリスト修行)に使わせていただきます。