自然農法 無の会

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僕が10年農業をやり続けた理由

by おかちゃん  僕は先月の4月1日をもって無の会に丸10年いたことになる。当時の無の会は農業を何十年もしてきたようなベテランが誰もいない中で、新人の立ち位置も決まっておらず、児島先生はただ「考えて無の会のために働いてくれ、考えてやれないなら無の会にいられないから」と言っていたことを覚えている。近隣の人のなかには児島先生に利用されることを危惧したのか、無の会にいてはお前がダメになると言ってくる人もいた。しかし児島先生は、当時から血縁関係もなく、実家が農家でもない若者を受け

    • 無農薬農業19年を振り返って

        私が自然農法無の会を設立してもう19年になります。始めた頃の自分を思い返してみると、本当にバカだったと思う。「百姓なんて馬鹿でもできる。化学肥料や農薬などはダメだ。これから有機農業だ」など口角泡を飛ばしながら、軽く取り組んだのが、苦難の始まり、そして失敗の連続であった。「この有機肥料を入れれば、この育て方をすれば、この微生物を使えば・・・」いろいろ試してみたが、どれも思うような成果が出なかった。田10aあたり2俵 (注:通常、有機栽培だと6~7俵) 、畑は草だらけ、とても

      • 【若女将がやってきた】 

        この度、野菜栽培&料理担当として、無の会チームに入団しました志穂です! 喜多方市熱塩加納町にある温泉宿「ふじや」の三女として生まれ、旅館の娘とは思えないほどのおてんば娘で(現在進行形)小さい頃から山の中を駆け巡り、人の入ったことのないような山の中へ、鎌を持って草をばっさばさと刈りながら道を作り、秘密基地を作る様な女の子でした。隠れんぼは、隠れると言うよりも、木や屋根に登って身を隠すような娘で、そんな幼少時代を経たわたくしも、18歳に上京し、一人暮らしが始まりました。当時住ん

        • イノシシを食べない高齢者

           新年一本目のnote記事は狩猟についてです。というのも、最近会津地域では、昔はいなかったイノシシやツキノワグマが急激に増えていて、田畑の獣害被害が深刻になってきているのです。地域の70代のお年寄りたちと話してみると、獣害を意識し始めたのはここ10年くらいだといいます。10年前の会津地域では、イノシシやシカは絶滅状態で、まったく見かけることはなく、クマも相当山の奥に行かない限りは出会うことはなく、襲われる心配は全くなかったといいます。そんなお年寄りに、僕たちが獲ったイノシシの

        僕が10年農業をやり続けた理由

          大豆ってすごくないですか?

           みなさま、こんにちは。自然農法無の会の上野です。  無の会では、収穫が終わった作物から、その収量や品質をもとに栽培の振り返り会を行っています。  先日11月16日に大豆を収穫し、振り返り会の準備をしていました。そこでいまさら気がついたのですが、大豆ってすごくないですか?笑  ご存知のように、味噌や醤油といった調味料は大豆が原料ですし、僕は知らなかったのですがサラダ油の主要な原料の一つも大豆です。朝ごはんに欠かせない納豆や、お豆腐ももちろんそうで、日本の食卓に絶対不可欠な

          大豆ってすごくないですか?

          無の会は何者か、無の会はどこへ行くのか

           みなさま、はじめまして。自然農法無の会の上野と申します。  自然農法無の会は福島県会津美里町にある県内最大の有機農業法人です。16haの面積で、米、なたね、大豆などの穀類と、野菜、果樹などマルチに栽培しています。まあ、売上の9割が米なので、お米農家と思ってもらって差し支えないです。通常、肥料は海外で製造したものを購入するのが一般的ですが、私たちはそれを自分たちで作った堆肥でまかなっています。自家製堆肥は地域資源を材料にしており、土を年々と豊かにする地域循環型の農法を研究・

          無の会は何者か、無の会はどこへ行くのか