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慣れたくない。

はじめに

むぎの部屋へようこそ。
ここでは私自身の過去、
日々の生活から得た学びを
お届けしています。
何か一つでも
持って帰ってもらえたら嬉しいです。

今日は久しぶりに好きな音楽に絡めて
「慣れ」について
書いていきたいと思います。

10-FEET「蜃気楼」

「慣れる」ことで
人はある事柄に対して慣れる以前より
神経を削がなくてよくなる。

慣れることで、
難しいと思っていた仕事は
そつなくこなせるようになり、
おっかなびっくりだった車のシフトレバーも
無意識に操作できるようになる。

こうしたいい面もありながら、
私たちは残念なことに
嬉しい、楽しい感情に対しても
「慣れて」しまいます。

そんな「慣れ」に対して浮かぶ複雑な感情を
表現した名曲が、今回ご紹介する
10-FEETの「蜃気楼」です。

10-FEETといえば
昨年スラムダンクの主題歌「第ゼロ感」で
瞬く間にお茶の間に進出していったので
今となってはそこそこの認知度なのでは。

そんな彼らのキャリアはすでに30年近く、
かなりのベテランです。

今回の蜃気楼は今から10年以上も前にリリースされた曲です。
リアルタイムで聴いていた身としては
10年以上も経っていて衝撃的でした笑

「蜃気楼」といえば、
気温や湿度など諸々の条件が
うまく重なった時、
かなり遠くにあるはずのものが
ぼんやり近くに映って
見えたりするあの現象です。

この曲ではまさに「慣れ」によって
忘れかけていた
あの頃の感情を「蜃気楼」に喩えて
表現してるんですよね〜。

あの頃の気持ちを忘れずに生きていたい

笑ってみても 泣いてみても
あの頃の様な高揚も弱さもなくて
孤独ささえも肯定して強くなっちゃって
カッコつけた背中は滑稽に言い訳こぼした

10-FEET「蜃気楼」より

人は大人になって社交性を身につけていく中で
自分の本心とは相反する感情を
作ることを覚えます。

クソつまらないジョークに笑ってみたり
内心なんとも思っていなくても
一緒に泣いてみたり
本当は寂しいのに強がってみたり

でも、みんな最初は違ったはず。
心から楽しい時に笑って、
悲しい時には泣いて
感情のままを表現していたはず。

優しそうな 少し困った
母親にしがみついて泣いてた少年を
見てこぼした笑みは少し堅くて
僕はまた無邪気さを無くした気がしたんだ

10-FEET「蜃気楼」より

目の前で感情のままに泣いている少年を見て
それを見て表情を出すのを
少し躊躇う自分に対し
またひとつ感情を失ってしまった気がする。

そんな描写ですが、
うまく表情を作れなくなってしまうこの感じ
すごくわかるなーと共感します。

そんなこんなで曲は進んでいくのですが、
この後にも心にぐさっと刺さるフレーズが
いくつも登場します。

かいつまんだつもりがほぼ全曲通しての
ピックアップになってしまいました。
そんだけ刺さるポイントが多いんですよね☺️

日々に擦り切れて 青空が切なくて 見え透いた優しさが綺麗で

10-FEET「蜃気楼」より

見失っても 遠くに消えても 繰り返しの日々も 表情の無い日も
ああ 僕はぎこちない朝 また同じ夢を見ていた

10-FEET「蜃気楼」より

あなたが私に 残した言葉は
今も事ある度 僕を歩かせ
孤独も幸せも少し増えた
懐かしさよ 今だけ温もりくれないか

10-FEET「蜃気楼」より

見失ったあの頃の夢も 今では明日を生きる意味で
ああ 僕は少し大人になって 驚き方さえ忘れた

10-FEET「蜃気楼」より

おわりに

10-FEETはもう30年近く活動している大ベテランで、
その中で年間でかなりの本数のライブをこなしていれば
当然慣れてきます。

それでもそのライブには毎回初めてくる人もいれば
それが人生最後になる人だっているかもしれない。

そんな人たちの前で自分たちが
慣れてしまいたくない。

いつでもあの頃のドキドキ、ワクワクと共に
向き合いたい。

そんなことをいつかのライブのMCで
言っていたと記憶しています。

だから近年の10-FEETの曲は
こういう温かみのある歌詞が多いんだなと
納得です。

序盤で紹介した動画でもわかりますが、
10-FEETのライブでは
ボロ泣きしている人が多いです。
と、人ごとの様に言っていますが
私もそんな中の1人。

私もいろいろ経験していく中で
慣れてきたことが多いです。

だからこそ、常にワクワクを求めて
新しいことに挑戦し続けているのですが、
今向き合っていることに対しても
あの頃の高ぶる感情を今一度思い返して
向き合ってみたいなと思いました。

余談ですが、
大学時代のメインギターの一本が
この10-FEETボーカルのTAKUMAさんが
使っているのと同じ
Gibsonのエクスプローラーだったんですよね笑

えげつない見た目ですが
使ってみたらかなり弾きやすくて音も良くて
大好きな一本でした。

これでbacknumberのコピバンをやったのは
いい思い出です笑

最後までご覧いただき
ありがとうございました。
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良かったら好きなものを
持って帰ってくださいね。

いってらっしゃい。

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