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RTA EXPERIENCE #8『銃武者羅』参加レポ


挨拶

ドラムンベースの妖精、むんべちゃんです。
ここ最近アケコン制作日記でずーっと「である」口調で記事を書いていたので、「ですます」口調で各記事が新鮮ですます。
参加レポは和やかに書きたい性分なので、雰囲気を変えつつやっていきましょう。

RTA EXPERIENCEって何?

平日夜に、東京都中野にあるeSports施設『Red Bull Gaming Sphere Tokyo』にて行われるRTAイベントです。主催はHiSTさんです。

EXPERIENCEは日本語にすると【経験】
文字通り、オフラインで色々な経験が出来ることを目的としたイベントです。
例えば、ボランティアスタッフになり、配信機材の扱い方を覚える。
例えば、走者になり、オフラインイベントの空気感に場慣れする。
例えば、実際に会場を訪れ、ボランティアや走者が裏で何をしているか見学する……。
そういったことが出来ます。

月1ペースと高頻度でイベントが開催されており、毎回バラエティ豊かなゲームが披露されます。
会場はJR中央線中野駅から徒歩5分程度の場所で立地も良く、(都内近郊にお住みなら)見学にも行きやすい。
フリースペースも完備で、スタッフや走者と交流も可能な素晴らしいイベントとなっています。

イベントの様子は、オンラインで配信されています。
配信場所は、名古屋RTA Meetingチャンネルです。イベントのアーカイブもあるので要チェックです。

得難い経験

今回、走者として参加しました。披露したゲームは、タイトルにある通り銃武者羅です。

銃武者羅は、2002年に稼働を開始したアーケードゲーム。ゲームセンターで遊ぶためのゲームのことですね。
そして2024年現在、このゲームの家庭用移植はありません
更に『Red Bull Gaming Sphere Tokyo』はゲームセンターではありません。

では、そんなゲームをどうやって配信するのか。
なんと、業務用の基板(所謂ゲームソフト)は一般でも購入することが可能になっており、それを一般のご家庭で動かす機材(所謂ゲームハード
)も購入可能となっております。

興味ある方向けに、環境構築参考記事を貼っておきますね。

おうちでゲームセンターのゲームを遊ぶ人のことを『基板勢』と呼んだりしますが、私もその一人というわけです。ご存じの方も多いかもしれませんが……。

さてさて、基板はかなりデリケートな品物。銃武者羅の基板は、ゲームカセットの用にプラスチックのケースで覆われておらず、青やピンクのぷちぷちに包んで保管しています。

PS4ケースと比較。けっこうでかい

それを動かすハード(コントロールボックスと呼ぶ)もまた大きい。
5kgぐらいあるし。

レバーとボタンが付いているのでそのまま遊べる

流石にこれの持ち運びは無理。なので小型のコントロールボックスを購入しました。
今回持ち込んだのはこっち。これは1kgも無い。

なんとUSBコントローラーが使えます

基板とコントロールボックス、それに必要やACアダプタやフレームマイスター(Retrotink的な機材)をキャリーケースに入れていたらパンパンになってしまいました。

赤い紙袋はなぜか家にある中本のやつ

ゲーセンのゲームを遊ぶなら、コントローラーは是非ともアケコンを使いたいところ。
しかし、普段使っているアケコン(リアルアーケードPROシリーズ)はこれまたでかくて重い。

3kgぐらいある。頑丈なのはいいのだが

静岡で行われたRTA in Japanex#2では、STGのダブルプレイを行うために、このアケコンを2台持ち込みましたが、あの時の移動手段は車。しかも、会場の駐車場を使えたので運搬は容易でした。

後部座席を占拠するアケコン2台入り段ボール

ですが、今回の舞台は中野。それはもうバリバリの都内。車で行こうものなら首都高で迷い、首都高を降りて迷い、駅前の高い駐車場に仕方なく車を止めようとしても満車で、少し遠めの駐車場を探して迷い、やっと止めた後は会場まで超重い荷物を持つ羽目になります。無理。

ならば、持ち運びしやすい軽いアケコンを作ればいいじゃない。
というわけで、冒頭のあいさつで言っていた自作アケコンの話が出てくるんですね。伏線回収です。

自作アケコンが形になり、小型のコントロールボックスも完備。
後はこれをオフラインイベントで試したい……そんなタイミングでRTA EXPERIENCEが走者募集をしていて、しかも仕事の休みが偶然重なる。これは行くしかねぇと思って応募し、めでたく当選。

かくして、オフラインの会場で基板と自作アケコンを動作させるという、得難い【経験】を得ることが出来たのでした。いやーよかったよかった。

当日の出番まで

中野駅南口を降りて、交番を越え真っ直ぐ5分ほど歩くともう会場に着きます。スギ薬局の地下が目印。交番側の歩道を歩いた場合、道路を挟んで向かい側になります。
近隣には、居酒屋やらファーストフード店やら薬局があるので、飲み食いや飲み物補充には困りません。ただ、会場ヘはラベルをはがした水しか持ち込めませんのでご注意を。

会場に入ると、程よく広い空間が。ソファやテーブル、モニターやコンセントが完備。
会場のどこへいてもメインモニタの映像を見れるようになっていました。

桜葵月*owqi(おうきづき)さんによる会場の案内図がこちら。力作過ぎる。

スタッフ講習会が行われている裏で、早速練習スペースで基板の動作確認をします。
セッティング風景を見たスタッフが満杯のキャリーケースから出てくる見慣れない機材群にナニコレって顔をしていたのが印象的でした。そりゃそうなる。

なんやかんやしてセッティング完了。運命の電源投入。

この瞬間は本当に安心しました。
意気揚々と応募し当選した挙句、ここで基板やコントロールボックスが動かず、スケジュールに穴をあけたら土下座ものですから。

動作確認してまもなく、今イベントで『10 Seconds to Win!』を披露する緑蛙さんと合流。横並びで練習に励みます。

スタッフさん、いいシーン撮ってますなぁ

3/16,17に行われる『Kawaii RTA Raid Relay』というイベントの運営をしている2人。その流れで、感想後に宣伝を頼まれました。当日の視聴や拡散もよろしくお願いします。

話を戻して。
何度か通し練習し、無事1コインクリアが出来たので練習も一区切り。折角なのでこのゲームを色んな人に触ってもらいました。
どなたも金をとってなんぼのアーケードゲームらしい容赦無い難度に苦戦。ゲーム内容をあまり説明できなくて申し訳ないところもありますが、"アーケードゲームってそういうもの"でもあるということでひとつ。
貴重な初見プレイの様子を拝見できたのもいい【経験】でした。

スタッフの1人、ハチワレマヌルさんにも触って頂いたのですが、アーケードゲームに手慣れているからか、飲み込みがすこぶる早く「おもしろい、移植版が欲しい」と嬉しい言葉まで。
他にも「開発がミッチェル、他にもキャノンダンサーとか出してますよね?」「NEOGEOで似たようなゲームを見たことがある」と言う話から、ゲーセントークが出来て嬉しかったです。
ミッチェルは残念ながら倒産しているので、ハムスターが権利を手に入れてアケアカに移植して欲しいなーと思う日々です。夢物語かも……。

フリースペースではめめくらげさん()がドラゴンバスターをプレイしていたので見学したところ、「やってみます?」とのことで1プレイ。
ゲームのキモである2段ジャンプからの垂直斬りで敵を撃破し、無事認定証を貰いました。
プレイ自体は最初のドラゴンにやられました。

認定証は金色ぴかぴか

ドラゴンバスターは元がアーケードなので、そちらも気になるところですね。

他にも、例によってくるぱが置いてありました。

ご存じ大人気ゲーム

りコりスさんとレベル25で対戦。接戦でしたが2-3で負け。対戦モードはやったことが無かったのですが超楽しかったので、今後フリースペースがあるイベントに持ち込むことも視野に入れようと思いました。

また、りコりスさんに、『松方弘樹のスーパートローリング』の最初の大会までのRTAを見せてもらいました。
状況再現を利用して、ゲーム開始直後に大物を釣り上げご満悦の松方さん。SFCですがグラフィックのリアルさが高かったです。
世代が世代だからか、役者ではなく一本釣りの人と言う印象が強いです。

会場へは早く着きすぎたので、まだまだ時間がありました。
休憩がてら、来場者特典でRed Bullを貰いました。LINEの登録が必要です。

#RedBullGAMINGSPHERE

飲んだことが無かったので、黄色の缶の『トロピカルフルーツフレーバー』をチョイス。美味しかったです。

17時を回り、徐々に人が増え始め、交流が捗ります。
そうこうしている内に18時になり、イベント開始。トップバッターであるとんこつさんが『マリオVSドンキーコング』を披露します。
1時間強と今回のイベントで一番の尺だった為、次走者の私は様子を見ながら裏で最終練習。この時はタイムを狙ったプレイがことごとく前半面で失敗する不調っぷり。
不安な気持ちで本番を迎えます。

本番

セッティング時にちょっとしたトラブル。持ち込んだフレームマイスターだと配信用機材に映像が映らない事態に。
そこで、会場に有ったRetroTink 2Xを使用したところ、映像も音も完璧に取り込めたので事なきを得ました。

RetroTinkはフレームマイスターより遅延が少ないと基板勢でも話題になっていて、使ってみたかったのが叶いましたね。
C-BOXからRetroTinkが使えるというのがわかり、それもいい【経験】になりましたね。
まぁ遅延に関しては違いがわからなかったんですけども。

映像も音もOK、マイクやヘッドホンからのゲーム音といった調整もOK。
いざ本番です。でもちょっとその前に。

カテゴリの説明と、こだわりについて

実際プレイしている最中にも話しているのですが、駆け足気味になってしまったカテゴリやプレイスタイルのこだわりについて、ここで説明しておきます。

今回披露したのカテゴリ『Beat the Game』は、ラスボスを撃破し、ゲームをクリアするまでのタイムを競うカテゴリです。
ただ、この表記だけでは、コンティニューの使用可否が含まれていません。

本来表記したかったカテゴリは『Beat the Game(1CC)』です。
1CCは1コインクリア、つまりコンティニュー無しでのクリアの意味ですが、それで応募できなかった理由があります。
単純に、このゲームの1CCが難しいからです。

1CCを狙ってとことん安全にプレイする方法はありますが、それでも100%クリアできるとは言えないし、そもそもタイムが度外視になってしまいます。それはRTAとしてNG。

タイムのみを突き詰めることを考えると、残機が減った際に超強力なボムが1個貰える仕様、コンティニューすれば自身の攻撃力を揚げるアイテムが貰える仕様、コンティニュー自体もたいして時間がかからないといったことから、一部ステージでわざとミスをしてボムを撃ち、残機が無くなればコンティニューをする……この繰り返しが正解になってしまいます。

ですが、これは敵の攻撃パターンを熟知し、位置取りや避け方を考えたり、数少ないボムをいつ使うか考えたりする『ゲーム攻略の楽しみ』をなくすプレイになると捉えています。有体に言えば、面白くないのでやりたくない。

まとめると、こう。カテゴリで1CCを謳っておいてコンティニューするとウソになってしまう。書かなければコンティニュー連打がRTAの最適解になってしまうが、それはやりたくない。
結果として、カテゴリに1CCは記載せず、1CCを狙いつつその中で出来る限りタイムも狙う、それをプレイ中に説明するという形をとりました。

記録を申請する場合は、完走してからコンティニューの使用有無でカテゴリを分ければ問題無い話なのですけどね。

長くなりました。実際のプレイを見てみましょう。
Twitch、Youtube、お好きな方でどうぞ。







うおおおおおおおおおお1CC達成だあああああああ!!!
タイム自体は目標としていた18分台前半~17分台には届かなかったものの、イベント一発勝負で残機を1つ残してのクリアです。
銃武者羅でRTAイベントに出るのは3回目なのですが、ようやく1CC達成です。嬉しすぎる。

ノーミスで突破出来た安土戦は言うこと無しで、他にうまく行ったのは4-1でした。まだまだ詰めれる面ではあるのですが、(いかんせん4-1までいかないと練習できなくて練度が足りない)最終戦車ラッシュをノーボムで抜けるパターンがきっちりと決まったのが良かったですね。

反省点としては、2面ボスの最終形態での誘導ミスで大幅タイムロス。これは攻めた結果なので仕方ないですね。残機を減らさなかっただけ良しとしましょう。
3-3のミスで残機を減らしたのはタイムロスを含めて痛恨です。ボムが溢れていなかった(最大4個までしか持てない)のは幸いでした。
本当に細かい点では、残機が1つ余っているので、ラスボスで1ミスしてボムを捻出すればもう少し早くなったところです。
1CCを優先していたので、残機を0にする攻めチャートについては完全に頭から抜け落ちていました。

プレイの内容以外では、解説中のしょうもない小ボケや、安土城から脚が生えたシーンで笑いが起きたのが嬉しかったですね。マイナーゲームなので、RTAとしては解り辛い面も多かったと思うのですが、ぶっ飛んだ世界観のゲームとして見た目だけでも楽しめて頂けたのなら幸いです。

完走後、記念撮影を済ませ出番は終わりました。
本体であるぬいぐるみと、自作アケコンと一緒に写るこの1枚。感無量です。

最高の1枚!

その後、フリースペースにてアーケード版パラメデスを稼働させ、同ゲームのFC移植版の走者であり、今イベントで『中国雀士物語・東風』を披露したasasumiさんにプレイして貰いました。

FCのコントローラーではなかったのでそのあたりも苦戦してました


やはりアーケード版はFC版と違って容赦無い難度で、トーナメントモードの1CCは叶わず。いつかリベンジして欲しいですね。まず俺がやれって話か。

後はイベントのフィナーレまで走者のプレイや交流を楽しみつつ撤収。
終電が近かったため、飯を食う時間は無くそそくさと帰りました。

主催のHiSTさんや各種スタッフの方々、現地で交流して下さった方々、本当にありがとうございました。

出番が終わったあとホッとしておやつを食べてたところ

次回の開催は、4/8予定とのことです。
何かしらRTAイベントに関わってみたいそこの貴方、これを機に現地へ赴き、色々な【経験】をしてみては?

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