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だいたい10年後の自分を書いてみよう


 情けないことに、小学5年生くらいから自分の人生がこの先何年も続くこと、死んでしまうのは嫌だが、人生が続くことにもいまいちピンとこない人間だった。

 現在、うつ病を患って3年余り経ち、大学を3年生で中退して1年ほど千葉の実家で鬱々と過ごす。両親が離婚し、母と2人千葉から都内へ移り住んで、同時に就労支援事務所に通い始めたのが去年のこと。あと少しで1年経つ就労支援事務所を、この5月で辞めるつもりだ。特に就職できたわけでも、目処が立ったわけでもない。ただ、その場に適応することに限界が来たために辞めるのだ。

 今は、通院に早寝早起きとウォーキング、毎日のnote執筆にてうつ病の改善を図っているところだ。毎日図書館へ通うことができるようになったら、アルバイトを探し、アルバイトが続けられたら、就職と独り立ちを目指す寸法である。
 人の何倍かかっても良い、必ず理想に辿り着こう。今はwebライターを目指せないか考えているところだ。まだ考えている段階、それが私の理想なのかはわからない。

 確実にイメージできる理想は、一人暮らしをすることだ。ワンルームでもなんでも…ベッドと机と椅子を置いて、空いたスペースには本棚を沢山置く。本棚と向かい合うようにエアロバイク(今も私の部屋にある。名前はイメルダ)を設置してエッサホイサ漕いで汗を流す。
 いつでもシンとした静かな空間で本を読む。文章を書く、窓辺には一つだけ植物を置いて、プラスチックの透明なコップに水道水を注いで植物と水を分け合い喉を潤すのだ。

 朝は森見登美彦のエッセイ『太陽の乙女』を読み、昼間はkindleアンリミテッドでその時読める小説を読み漁り、夜は英国ミステリーか新書を読む。ん?この未来の私、仕事してるか?ずっと家で本読んでねえか?

 仕事について、少しだけ考えているのは、場所を作ること。高校生の頃は美術館と図書館が一体化した何かを作りたくて息巻いていたが、どんな富豪になるつもりだったのか甚だ神経を疑う。職場ないし学校と家以外の居場所、所謂サードプレイスを作ることに憧れがある。
 できれば、お金のかからない、それでいて公民館や地域の寄り合いのように「人付き合い」が孕む場所でない、その人にとって尊いひとりの時間を提供できるサードプレイス。

 もしかしたら、10年後の私は見事にそんなサードプレイスを作り上げていて、1日中その場所の受付カウンターで本を読んでいるかもしれない。もしくは、その場所に置くであろう本棚の整理をしたり、利用者が使う机と椅子をピカピカに磨いたりする。

 ああ、それってかなり素敵だなあ。そんな未来が実現したら、私もようやく自分の人生に心が追いつくかもしれない。安心して深く息をついているかもしれない。そうだ、結局何をしていたって良い。ただ、人生に安心している自分になりたい。それだけだ。

 ひとまず今日は、不安を本とキャラメルカプチーノで紛らわせて帰るとする。

 今日はここまで。

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