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「三菱村の収蔵物を~三菱一号館美術館」

レンガ造りというと東京駅丸の内駅舎がその代表と思われがちですが、三菱村と言われた丸の内地区には、美術館として、復元されたレンガ造りの建物があります。
 
「三菱一号館」は、1894(明治27)年、政府招聘の築家ジョサイア・コンドルによって設計されたもの。三菱が東京・丸の内に建設した初めての洋風事務所建築です。19世紀後半の英国で流行したクイーン・アン様式です。
 
当時は館内に三菱合資会社の銀行部が入っていたほか、階段でつながった三階建ての棟割の物件が事務所として貸し出されていました。
 
建物は老朽化のために1968(昭和43)年に解体されました。しかし、40年あまりの時を経て、原設計に則って、2010(平成22)年春、三菱一号館美術館として生まれ変わりました。
 
また、階段部の手すりの石材など、保存されていた部材を一部建物内部に再利用したほか、意匠や部材、製造方法や建築技術まで忠実に再現しています。
 
中庭に木漏れ日が当たるとレンガ造りの壁をキラキラさせる。内部に入ってみると明治初期へタイムリープしたかのように、静寂が訪れる。丸の内の喧騒にいたのが、嘘のように感じる場所です。

茶褐色のレンガに木漏れ日がキラリ!

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