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旧スタンダード統率者フォーマットのススメ


1:旧スタンダード統率者フォーマットの構築ルール

以外はmtgwikiへのリンクです。


旧スタンダード統率者フォーマットでは

※[いずれか一時点のスタンダードカードプール](上記wikiも参照)

※[任意の構築済みデッキ一つ]

※[統率者枠として、統率者指定出来る任意の統率者一枚(または共闘や背景選択などにより指定可能な任意の統率者の組み合わせ)]

というカードプールでデッキを作ります。


デッキは統率者含め100枚、同じ名前のカードは一枚まで、初期ライフ40、統率者ダメージ21点以上で負けるなどのフロアルールは通常の統率者と変わりません。

以下に禁止カードなどのルールを記載します。

※禁止カードは選択したスタンダードフォーマットの禁止カードに準じます。

※統率者に指定可能なカードのうち、通常の統率者戦で禁止されているカードは指定できません。

※指定したい統率者に共闘や背景選択などがある場合、組み合わせての統率者に指定が可能です。

※構築済みデッキは、紙媒体で発売されたことのあるものに限ります。

※ゲーム開始時に、自身の選択した構築済みデッキ・選択したスタンダードフォーマットのプールを公表します。

※銀枠は使用できません。


2:はじめに

 統率者戦は面白い。それは紛れもない事実だし、嵌まる人も後を絶ちません。しかしながらフォーマットが構築である以上、環境を研究し強さを求める人が出るのは当たり前の事。やがて強さを求めるプレイヤー達が強さ=スピードという方程式に気付き、デッキの中が軽いマナ加速・軽い妨害・無限コンボの軸になる統率者・コンポパーツを手に入れる為のサーチやドローで埋め尽くされて行くのはどのコミュニティーでも時間の問題でしょう。

 そのような環境下では高額カードで完全武装した札束デッキが横行し、レガシーのごときスピードでゲームが進んで行きます。中には、シャッフルしたら1~3ターンでゲームが終わっていたなんて事もざらに起こります。そんなことになれば、せっかくの楽しい楽しい統率者戦も終始他人のコンボ見学会で終わりなんて事にもなりかねません。

 MTGがトレーディングカードゲームである以上、集めたカードを自慢しその強さを試す場所が必要なのは言うまでもありません。

 しかしながらそこまで来るとカジュアル統率者とは言い辛く、自然とカジュアルプレイヤーも離れてしまいうります。


 以前公式で[統率者デッキをパワーレベルで評価し、卓のパワーレベルが同じようになるようにしましょう]という記事もありました。

(以外リンク先)


https://mtg-jp.com/gameplay/format/commander.html


 この方法だと強さの基準に具体性がなく、デッキ構築者の主観に依存する為、既存の問題は何も解決されません。


 また、別の方法として価格で縛る方法も考案されました。(以下は五千円統率者構築の記事へのリンク先)

 この方法は大分具体性もあり、値段で縛るためデッキパワーもかなり絞れて対話の出来る統率者が楽しめます。個人的にも良い方法と思いますが、先日[塵は塵に]が急激な高騰を見せたように、急な価格変動でデッキ自体を解体せねばならない事態も発生してしまいます。具体性があるものの[価格]というトレーディングカードゲームの中でも変動しやすい物差しで構築しなければならない為、日によって使えるデッキ使えないデッキが分かれてくるリスクがあります。(不気味な教示者が再録されただと?だが、そこがいい!)


 ではモダンやパイオニア等のフォーマット基準でデッキパワーを制限するのはどうでしょうか?具体的なフォーマットで制限することにより、値段やパワーレベルという抽象的なもので縛るのとは違い、皆が研究しても卓上のデッキパワーに差が出にくいという利点が見事に達成出来ます。

 しかしながら、この方法にも以下の弱点があります。


①統率者構築デッキから参入したプレイヤーが構築済みデッキを使えない。

②モダンやパイオニアなどの制定されたフォーマット以前のカードが使えない。

③モダンやパイオニアと言えどカードプールが広く、探せばサーチや軽いマナ加速・コンボパーツはある。プレイヤー達が強さを求め始めると、軽いマナ加速やサーチでコンボを掘って行くデッキになりやすい。


①はともかく、②のようなトレーディングカードゲームの楽しみが一部無くなるのは、悲しいですね。(私の大好きな島魚ジャスコニアスと停滞のコンボ、ジャスコニステイシスも披露できません。)また③の問題は三人の対戦相手を屠るゲームなので強さを求めればサーチとコンボは致し方ないのですが、キルターンが多少長くなるだけでコンボパーツを求め各プレイヤーが各々の方法でデッキを掘ってゆく様は普段の統率者戦とあまり変わらない気もしてきます。(今週のビックリドッキリコンボはこれじゃ)


 冒頭で紹介した旧スタンダード統率者の場合、カードプールが狭くサーチが弱いことや無限コンボのパーツが限られることも相まって40点のライフを削ったり統率者ダメージ21点を目指す方がプランとして現実的になります。

 デュエル自体のイメージは、統率者構築済みデッキ四つがガン首揃えて殴り合うイメージでしょうか。公式によるデッキのパワーレベル分類としては、「3〜4:構築済みを強化したり、手元にあるカードで強化し始める」のレベルが多く、たまに宇宙人クラスの魔改造で5〜6が見られる、という具合です。ブロック毎のメカニズムが際立ち、懐古に浸って自分の戦場を構築しながら、ワイワイ遊べると思います。

 構築済みデッキに毛が生えた程度の環境で、第四版からのカードを使いたい方や、ブロック毎のメカニズム(強請とか怪物化とか)を使いたい方に提案できるフォーマットです。


3:自己紹介

 MTGはそこそこ長くやっておりましたが、仕事•家事•育児に翻弄され現在はどっぷりMTGにつかると言うことができず、MTGアリーナと統率者デッキを妄想する毎日です。スタンダードも4年前に離れ、ここ2年では新しいセットが出てもあまりボックス購入はせず、統率者デッキを買う程度です。

 晴れるやさんは通販サイトとして発見し、たまにボックスを買ったりシングルを買ったりと言う程度でした。

 今回の企画はとてもびっくりしましたが良い機会と考え、自分なりの楽しみで書かせていただきました。


4:旧スタンダード統率者と言うフォーマット

 ここからは4人で行う統率者戦を想定して記事を書きます。すべての対戦相手を倒しゲームが終了するまでの一人当たりに割り当てられる時間をキルターンと定義した場合に、通常の統率者戦では早いと1〜3ターン、大体4〜10ターンが多いかと思います。これは冒頭でも触れましたが、対戦相手が3人いて誰もがライフ40点を有する場合、各対戦相手の脅威に対応してボードコントロールする動きをしたり戦闘で殴り切って3人分の合計の120点分を削っていくより、アグレッシブに動きさっさと無限コンボを叩きつけていったほうが効率的だからに他なりません。特に有効なのが統率者を含めた2枚から3枚の無限コンボで、それらのカードを軽いサーチで探し軽い加速で展開し軽い妨害で守るデッキが主流となります。

 

 一方でカードプールの制限が著しい旧スタンダード統率者では、サーチに乏しくコンボパーツも少ない為、結果ライフ40もしくは統率者ダメージ21を目指すのが現実的になってきます。キルターンも20を越えることが多くこうなると対話も生まれ、構築済みの統率者戦に毛の生えた様なデッキパワー3~5の環境が嫌でも楽しめます。これが健全かどうかは分かりませんが、そういった環境を求め、かつフォールンエンパイアや第四版からの環境を使いたい方に提案できるフォーマットです。


5:デッキ紹介

 ここで一つ、このフォーマットのデッキを紹介したいと思います。使用エキスパンションはタルキール龍紀伝~異界月、構築済みデ,ッキは統率者2013の野獣属性、統率者は怒りの座、オムナスです。



 サーチやコンボパーツに乏しくライフを攻めて行く環境なので、クリーチャーを並べやすくマナ加速と地上を固めるのが得意なオムナスや一撃必殺の可能性の高いラフィーク等は強キャラです。

 飛行などの回避能力が大切な環境ですが、横に並べて押しきるこのデッキもなかなかです。オムナスの着地までに時間が掛かるのがネックですが、この環境なら時間は充分にありますし、後半のマナ加速もそのままエレメンタルトークンになるので無駄になりません。


 余談ですが、晴れるやのデッキ構築機能はとても使いやすかったです。ブログを書くにもいちいちカードリストを並べる必要がなく、買うのも一括、これはビックリしました。デッキリストを保管するのにも優秀ですし、まだまだ知らない機能もありますが、これは推しの一手です!


6:このフォーマットの魅力

 旧スタンダード統率者戦、いかがでしょうか。社会生活に追われ忙しい身ですが、懐古に浸り、新しい発見を求め、今ある手持ちのデッキがいつまでも腐らないフォーマットだと思います。以下にこのフォーマットの魅力を簡単に何点か挙げさせて頂こうと思います。


6-1:構築したデッキが腐らない

 旧スタンダード統率者では、誰ぞが制定した旧スタンダードフォーマットと同じくデッキに使えるカードプールが、新セットによって変化しません。新しいセットが出る度にやってみたい統率者やメカニズムは増えるのでデッキを組むことは可能ですが、既に持っているデッキをアップデートする時間がなくてコミュニティーに突撃しても、強さを求めて切磋琢磨するプレイヤーと共に楽しいひとときを過ごせます。


6-2:デッキのバリエーションが豊富

 同じ統率者でも、選択する構築済みデッキやエキスパンションでかなり使用出来るカードが変わります。[こんなカードがあったのか][こんな動きが出来るのか]など、統率者戦特有の発見はより多くなるでしょうし、同じ統率者同士の戦いでも、毎回新たな発見やコンボに会えると思います。


6-3:旧枠カードやエキスパンションシンボルの統一の為、どうでも良いシングルカードの値段が上がりうる。

 これは魅力とは駆け離れますが、このフォーマットが流行した場合、エキスパンションシンボルの統一の為、コモンなどもシングル価格の高騰は起こりうると思います。


7:終わりに。

 旧スタンダード統率者、いかがでしょうか?私はこのフォーマットの行く末を見てみたいです。

 新エキスパンションの度のアップデートに疲れた社会人ですが、構築は楽しく、アリーナで紛らわしている日々に少しでも落ち着きたく思い記事を書いてみました。

 どんなデッキも1~2万に収まり得りますが、このフォーマットなら構築済みそのままでも飛び込んで構いません!是非一緒に統率者楽しみましょう!




 



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