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保育セミナー「うたげと初心」に寄せて〜講座紹介「まちとむらと、保育とコミュニティ」

11月11日、12日に開催される新しい保育セミナー「うたげと初心」。
全編、1か月の見逃し配信付き!
ライブビューイング会場もあります!!

新しい保育セミナーを企画しました。その名も「うたげと初心」。
それに寄せる形で、今考えていることのあれこれや、保育について書き記したいと思います。
今回は講座紹介その1。

まちとむらと、保育とコミュニティ
鈴木ひでひろさん(わこう保育園)、三谷大紀さん(関東学院大学)、名古屋彩佳さん(渋谷東しぜんの国こども園)

保育において地域環境は多様です。
それでも子どもが育つ土壌として、園や保育者は様々な角度で、園を含んだ環境を関わりあい、そこに多様かつ濃淡のあるコミュニティが育まれていきます。

渋谷駅間近にある「渋谷東しぜんの国保育園」、千葉県富津市にあり海も山も近くにある「わこう保育園」。

二つの全く異なる環境にある園はそれぞれどのようにコミュニティを育み、そこにどのように子どもという存在が関わってくるのでしょうか。
その差異や通低音を三谷大紀さんに紐解いていただこうと思います。

と、ここまではオフィシャルな紹介。ここからはもう少しフランクに。

私自身も里山のふもとにある幼稚園から始まり、ニュータウンや、古い住宅街など、いろんな地域環境で保育をしてきました。
環境という側面だけ見れば一長一短。

自然環境豊かなところは、そりゃあ、幸せだなあと感じる瞬間もたくさんありました。たんぽぽが一面に咲く野道、川には魚が泳ぎ、ノビルやつくしを探しながら遠くに見える神社の木陰までのんびりと歩いていきます。

でも、環境として満たされているからこそ、保育はあまり工夫しないというか、いつのまにかルーティンで回る保育になりがち。それが悪いということではなく、単にそうなりがちだったなという振り返りです。

コミュニティは、ですから、しぜんと内向きになりがちです。
とくに外部へと関わりを求めなくても自足するから。

都市部では、やはりなにか保育の中で「コト(出来事、事象)」を起こしていく機運は、保育の中で高まります。

たんに過ごしているだけでは、幸せに色づいた葉っぱがさんさんと降ってくるとか、両手からこぼれおちるほどの椎の実を拾えるとかは、あんまりないわけです。

でも、それっていつでも「おもしろそうなこと」を探している保育になります。それも悪いわけじゃない。でもときには、ちょっとくたびれるかも。「おもしろそうなこと」がないと過ごせないって、やっぱりハレとケで言えば、ハレに価値を置きすぎるというか。

上記にあげたようなことは、「むら」と「まち」のある部分をかなり強調して語ったにすぎません。でも私自身がそれぞれで過ごしてきて、実感してきたことでもあります。

環境がコミュニティに与える影響とでもいいましょうか。

住めば都ですが、このあたりのことを「自分のところはいい」で終わらせるのはもったいないなと。

環境がちがっても、保育とコミュニティを考えるときに通底音(奥底に流れるもの)はあるのか。あるとしたらそれはなんなのか。

環境がちがうからこそ、いいとかわ悪いとか、どちらが上下とかではなく、差異はあるのか。その差異から見えてくることはなんなのか。

このあたりのこと。ぜひ深めてみたいと思います。
「まちとむらと、保育とコミュニティ」。
みなさま、ぜひ。


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