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【最終回】心得は「できない」を「できる」に変える薬みたいなもの

全国的にテレワーク体制に移行する企業が増えましたね。14年来の在宅ワーカーでイラストレーターの私が、在宅ワークを上手にこなすヒント集。ついに連載最終回です。50音の心得いかがでしたか?

長かったようで短かった気もする2020年からの月日、みなさんのテレワーク同様に私の在宅ワークにも気づきや変化がありました。これから騒動の終息までどういうプロセスが待っているか分かりませんが、いままで以上に冷静に、いままで通り在宅の心得と向き合いながら日々を過ごすのみです。この心得たちがみなさんの自粛生活のお役に少しでも立てたなら、緊急に筆をとった(キーボードを叩いた)甲斐があります。ありがとうございました。「テレワーク」おつかれさまです。

最終回「わをん」+オマケ「在宅ワークの心得とは…」です。


声を出すことがない在宅ワーク、笑うことも忘れてしまいます。別に面白いことがないわけではないですけど、ひとりで、家で、わざわざ声に出して笑うほどのことは滅多に起きません。これ以上ない無表情でいるんでしょうね、自分で見たことはありませんけど。

これが長く続くと口角も上がらなくなります。母さん…私の表情筋どこへいったんでしょうね…状態。本当ですよ、顔が笑い方を迷うんです。なんとか笑顔が作れたとしても皮膚が邪魔。たるんでるものを縮めるのが辛いという始末。

ひとり言の必要性は「せ」の心得で紹介しました。それに並んで意識したいのが「笑う」ということです。声帯や表情筋のトレーニングという面もありますが、笑うと「幸せホルモン」が増えるらしいですよ。笑う門に福来るとか、笑ってごまかすとかいう金言もありますし。輪になって笑うだけのあやしい健康療法も見たことあります。たしかに笑ったあとは明るい気分になりますよね。とすると、「在宅・ひとり暮らし」は努力して笑わないと幸せホルモンが枯れてしまうかも。まずい…できれば幸せホルモンを分泌して明るく過ごしたいぞ!

とはいえ、火のないところに煙が立たないように、なにもなく笑えというのも酷なもの。私はあえてテレビのお笑いとかバラエティ番組を見て「小笑い」くらいを「中笑い」くらいで笑うようにしています。すると面白くないネタも面白く感じてくるという不思議。たまに増幅した自分の笑い声が大きいのに自分でびっくりしたりして。観客席にいたらいいお客さんになれると思いますよ。いっそ早々にテレビと会話できるくらいの域に達して、在宅の無発声問題を一気に解消したいものです。


20歳から働きだしたとして、私はいま約50歳です。退職金も遺産もないと考ると、一生働くんだろうなと思うわけですよ。なんか、ゴールが見えないというか、近い将来を考えても遠い未来を考えても、今日一日だって働くことに「おわりはない」なぁって。でも、元気で働けそうなのが残り何年あるかと考えると結構いい感じで中間地点を過ぎているんですよね、これが。

けっこう若い時分から「こういう働き方でいいのか」と試行錯誤していますが、在宅ワークを14年やっても、これが自分に合っているのか、そうじゃないのかも分からない。いや~四十にして惑わずって誰が言ったんだろう。立派な人だ。

今回一時的に「テレワーク」になったり、もしくは突然長い休みになったりしてみて「働き方」への考えに変化があった人は少なくないのではないでしょうか。

私が感じている「ゴールが見えない感」は在宅だからフリーランスだからということではないかもしれません。経済的理由だけで働き続けるのもなんとなく空しいですけど、それが大きなウェイトを占めているのが現実だと思うんですよね。でもそんな経済的なこととは関係なく、今回のことでどれだけ自分の暮らしに「仕事」が関係していたのか、これからどういう関係が望ましいのか、そんなことを考えたキッカケになったなら、この禍も捨てたもんじゃないなと思います。やっぱり私たち少々仕事し過ぎだと思うんですよね。

働くことにおわりはないけど、人生にはおわりがあるから。…約50歳か。むむ~。


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