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手術『経鼻腔的翼突管神経切除術』を受けました

はじめに

【このnoteを見て分かること✍🏻】
▶︎鼻の手術を決めた理由
▶︎手術後のメリット・デメリット
▶︎施術内容の詳細(手術当日の流れ)
▶︎その後の症状経過と生活
▶︎手術するクリニック・病院の選び方
▶︎手術の値段



【ご注意!】
また本noteは特定の手術やクリニックを宣伝したり推奨したりするものではありません。実際に手術を受けた感想を個人的にまとめたものです。ご承知おきください。むやみやたらに手術を推奨するものもどうかと思ってます。医療に絶対はありませんし、効果の個人差は大きいです。


それではここから本文です。m(_ _)m 約6000文字のnoteとなります。

2020年4月
コロナ禍真っ只中に『経鼻腔的翼突管神経切除術』を受けました👨‍⚕️

高校卒業ぐらいからでしょうか。
だいぶ長い間、私は毎年毎年、蓄膿症に悩まされてきました。
風邪っぽい症状からの、発熱と鼻水と眉間の奥にずーんとした重みと鈍痛…
毎年必ず1回、多いと2回・3回と耳鼻科に行ってはレントゲンを撮って
「蓄膿症」の診断。
診断がくだると、抗生剤を飲み続けて、回復まで耳鼻科に通い続ける…

何年も何年も続けてきたこのルーティーンがいい加減、嫌になって根本的に解決したい!!と思い立ち色々と調べたり人に聞き込みしたりして辿り着いたのが

「経鼻腔的翼突管神経切除術」です。

ざっくりと色々調べた私の解釈を説明すると
「鼻の穴の奥のほうの神経・肉・骨の一部を取り除いてしまおう!」👏
です。

あくまで自分の場合ですが
蓄膿症にかかる前兆として、鼻づまり&鼻水がひどくなるという事に長年の経験で気づいていました。
これは同じ方も相当いらっしゃるんじゃないかと思います。
さらに鼻炎アレルギーを持ってます。花粉症もひどいです。
ここを何とか改善すれば、蓄膿症に行きつかなくなるのでは!この負の連鎖を断ち切れるのでは!と考えたのです。

ただし、手術を受けたクリニックの先生からも、そのほか相談した耳鼻科の先生からも、本手術を受けても「蓄膿症にならなくなるとは言えない」とコメントいただいています。
これははっきり言っておきます。
さらに、「かかった時の症状も軽くなるとも限らない」ともいわれました。
そういう方もいるかもしれないけど、個人差は非常に大きいということで改善するとも言えないという事でした。

▶鼻の手術を決めた理由👨‍⚕️

ではなぜ手術を受ける決心をしたかというと
非常に似た症状で悩んできた知人が、手術を受けてよくなったという話を聞いてからでした。
なお、その知人はわざわざ東京の耳鼻科まで通い、手術を受けています。

私はさすがに東京まで通うのは難しいので
名古屋市内の日帰り手術をやっていただける耳鼻科を探して手術しました。
具体的には以下の2つも合わせて合計3つの手術を1日で行っています。

「内視鏡下鼻腔手術I型」
「内視鏡下鼻中隔手術I型」

では結局手術してどうだったかというと
結論から言うと、手術して良かった!
ですが、多少デメリットもあります。

▶手術後のメリット・デメリット👨‍⚕️

■メリット📌

・鼻通りがめちゃめちゃ良くなる。呼吸が楽!
・匂いや温度を前より感じることができる
 ⇒ごはんが美味しい!実はこれが一番のメリット!
・自分は、2~5月に毎年蓄膿症&謎の止まらない咳が良くでていましたが(花粉症起因説もありましたが)、今年は無しでした。
・鼻をかむ回数が減った。前はよくかんでいた気がする。

■デメリット📌

・鼻をぶつけた時とかに前より痛い…
鼻の内部の骨にダイレクトにくる…
そんなにぶつけるときって無いと思うんですが、たまたまぶつけた時(それこそうつ伏せになったときとか)に、取った骨はやっぱり必要なパーツだったのでは…とよく思います。

・花粉症はよくならない。
自分の場合は、むしろ鼻通りが良い分、手術前よりきつくなったような気がしてます。特にくしゃみと鼻水がよく出ます。

・寒い日に空気が冷たい。今までよりツンとくる。
ただし、これは自分の場合は、3か月もすると慣れて何も感じなくなりました。

▶施術内容の詳細(手術当日の流れ)📆

それでは、とっても気になる手術の詳細となります。朝起きてから手術して寝るまでを詳細に記述します。
なお、手術1か月前から検査と抗生剤を飲み続けながら週1で通院してます。合計4回ぐらい通いましたので、手術前の予定は事前に確認しておいたほうがよいかもです。
また、この時期特有ですが、手術3日前にコロナウイルスのPCR検査も受診しています。検査陰性が手術の必須条件です。

AM 7:00 寝起き、朝食🍙
特にやることはありませんが、お昼近くから食べるのはNGとのこと
朝ごはんだけで、夜まで過ごす形になるので朝食はしっかり取りました。といっても時間がなく、急ぎで買ったコンビニおにぎりぐらいですが…

AM 10:00 タクシーでクリニックへ移動🚖
朝、家を出発して11時頃にはクリニックに到着しました。
いつもは車で通院していましたが、行きはともかく帰りは麻酔後ということもあり運転禁止とい言われましたので、タクシーを使って移動しています。このタクシーの領収書はきっちりとっておき、後日の医療費控除の対象になります。

AM11:00 受付・手術控室で手術準備📋
さっそく、書類(手術の合意書、当日までの体温測定結果、などなど)を受け付けに提出して手術控室に移動します。

手術着に着替える(健康診断の時に着る服みたいなやつです。俗に言うガウン)🥼

鼻毛カット
看護師さんに鼻毛をカットされます。聞いてない!チョキチョキ。恥ずかしい・・・
出てないとは思うけど、切ってくれば良かったと後悔。

点滴用注射針をセット💉
留置針ってやつです。まずは針だけ刺されます。点滴とそこからつながるチューブを後付けするやつです。チクってしますが、そこまで痛くありません。健康診断の時とかと同じ感じ。

留置針(一度刺せば針を差し直さずに点滴を着脱可能な針)


 
鼻に麻酔ガーゼ大量投入👃
大量の麻酔薬入りガーゼを鼻中に投入されます。そんなに入るの!?ってぐらい大量です。入れた瞬間は、苦しいですが数分で麻痺してきます。麻酔が効いたという事だと思います。ここから基本的に口呼吸です。
 
肩に注射を2回(多分、麻酔)
何の注射か覚えていませんが(説明はありました)、通常の献血などで行う、腕の内側に打つよりも痛かったのを覚えています。

急激に眠くなる
急に意識がぼーっとします。いきなり眠くなる感じです。全体の感覚があやふやになります。

車椅子にのる
手術室に移動します。すでにふらふらなので、車椅子に乗り、押してもらって移動します。

手術室近くのトイレで最後の用足し🚽
しばらくトイレに行けないという事なので、ふらふらなまま最後にトイレに行きました。(車いすで前まで連れて行ってもらいました)
 
手術台で横になって顔にカバーをかけられる
いよいよです。手術台と周りにモニタが複数、仰々しい手術用具も並んでいます。麻酔で意識がぼーっとしたままで、手術台に仰向けに寝転びます。
すぐに、鼻の部分だけ穴の開いたカバーを顔にかぶります。ここからは先は視界無しです。カバー越しのうっすらした照明しか見えません。

PM12:10~ 手術開始
いよいよ開始です。鼻に異物感がありますが、痛みはありません。
むしろ麻酔が効いて眠りそうになるのを耐えるのが大変です。それぐらい全身の感覚があやふやです。
そのうち、ゴンゴンと鈍い衝撃が響きます。のみ?ハンマー?でしょうか、痛くはないですが顔面に衝撃と鈍い音が響きます。

時々、肩をとんとんたたかれます。「起きてますかー?痛みますかー?」と確認されます。
あやふやでも起きてる事を回答しましたが、「はい」と答えるのが精いっぱいです。

時折、何かが回転しているような機械音や鈍い衝撃音は続きますが、全く痛くないどころか、ますます頭がぼーっとして眠くて眠くてたまりませんが、何とか耐えます。どれぐらい経っているのか時間の感覚もあやふやになってきます…

PM 14:30~ 手術終わり
そのうち、「終わりましたー!」と声がかかります。そしてすぐに起きてくださいーと顔を覆っていたカバーが外されて、光が広がります。やっと視界が開けました(ここまでずっと布をかぶされている状態)。

先生が「かなり大変でした。変な感じで骨がくっついちゃってて、あなた過去に鼻に衝撃とか受けた事あるでしょ?それが治ってくっついちゃったんだなあ多分」と言われましたが、意識もあやふやなので曖昧な返事で、看護師さんに介助されながら手術台から降り、車いすに乗せらせます。

PM 15:00~ 後処置

車いすでベッドがあるスペースまで移動します。そこで横になると
点滴セファメジンα(抗菌薬)💉の投薬開始です。既に留置針刺してあるので、ここで注射はありません。

ベッドに横たわった状態からの視点


抗生剤投入

しばらくすると先生が来て取れた鼻のパーツを見せにきてくれました。
↓実際に手術で取れた鼻腔内のパーツ
 ※血が映ってます。グロ注意!苦手な方は飛ばしてください!






手術で取れた鼻腔内のもの1
手術で取れた鼻腔内のもの2







鼻に大量の止血ガーゼ投入

正直、手術跡が痛いのか、詰込み過ぎで痛いのか解らないぐらいの大量のガーゼ(包帯)を突っ込まれます。
片方の鼻の孔に対して、包帯1巻×2なので、パンパンです。⚠🤕
あと、鼻の奥に異物が入るので出したい(鼻をかみたい)気持ちでいっぱいになりますが、もちろんNGです。ただただ耐えます…
正直このガーゼが一番つらい。
ガーゼは絶対に取らないでね!と強く注意されます。
言われるとよけいに取りたくなるのを必須に耐えます。


PM 17:00 退院
ようやくはっきり意識が戻ってきて、徐々に痛みも出てきます。
が、そのうち先生から様子を聞かれて問題なければいよいよ退院です。
会計を済ませて、近くの薬局へ行ってから、抗生剤とか鎮痛剤とかをどっさり受け取って、呼んでもらったタクシーで帰宅です。

▶その後の症状経過

気になるその後の症状経過です。ちなみに手術後一週間は安静にするように!飲酒、サウナなど血行が良くなること全般やめてくださいと言われました。

手術当日夜
麻酔が切れて地獄の痛み😵。音で表現するとズーンとズッキン、ズッキンって感じ。すぐに痛み止めを飲む💊。痛み止めが効くと我慢できないほどの痛みではなくなる。顔全体がほんのり熱い感じがする。血の痰みたいものも時々出る。
疲労感もあり、早く就寝できた。

手術後翌日      
翌日にクリニック通院。先生で血まみれガーゼを取って様子を見る。どうやら順調な様子。ガーゼ交換の瞬間、鼻がスーッと通って 「何これ!めちゃめちゃ空気が吸いやすい!っ」😄て感動して言ったけど、先生から「普通の人はこれだけどね・・・」と言われる。
ガーゼ交換して帰宅するも、痛み止めを飲んでも鼻というか顔全体が痛くて自宅にいるも何もできない。痛みの気をそらすようひたすらスマホを見て時間をつぶす。

手術後3日目
再度クリニック通院。追加血止め処置をする。常に痛み止めを飲んでいるので、まだまだ痛いが、何もできないってほどじゃなくなる。ようやく家事をするぐらいの活力が戻る。自分の場合はここから仕事も再開したけど若干ふらふら…なんというか鈍痛で気分が沈む…

手術後5日目
再度クリニック通院。
ついにガーゼ取り外し!めっちゃ爽快!
痛みの原因というか憂鬱な原因ってやっぱりこれか!傷跡というよりガーゼによる圧迫がきつかったことを確信!
思い切り洗顔できる喜びを味わう。
このあたりになると痛みはほとんど無い。ここから毎日鼻うがいスタート!血の塊を洗い出すのはちょっと快感。時々血の塊が鼻から出てくる。


手術後1か月(2週目以降)
週1回通院。血の塊(かさぶたのようなもの)は徐々に出なくなるが、まだ時々出てくる。鼻の通りの良くなるのを日々感じる。
ミントキャンディずっとなめてるぐらいの感覚(笑)

■手術後1か月半(1か月以降)
最後の通院!ようやく完全体!かさぶたも出なくなる。👍
通院も無くなりようやく完了!祝 快適な鼻通り!!!

▶手術する病院の選び方👨‍⚕️

本手術を受ける病院をどうやって選んだかを解説します。
■通院可能な場所か?
🤔
手術当日だけではなく、手術前後で何回も通院が必要になります。それも1回2回ではありません。無理なく通院可能な範囲の場所のクリニック・病院を選ぶ必要があります。

■日帰り手術が可能か?🤔
日中だけならまだしも1日中(夜間も)家を空ける事ができないという方は、入院が必要なのかを事前に確認するようにしましょう。1日だけでも入院となると必要な準備も多いですし、費用もかかってきます。

■googlemapなどのweb上の口コミについて🤔
過剰に信じるのはやめましょう。まず前提として大部分の人は口コミを投稿しません。そしてネガティブな評価を持つ人の一部が、報復手段の一つとして口コミ投稿を行います。
結果、少ない投稿数では平均的な評価というのは判断できないのです。
私の受けたクリニックもgooglemapではいくつか悪い評価コメントもありました。ただ、内容をよく読むと「受付の態度がいまいち」「駐車場がいつもいっぱい」など、本当に知りたい情報(手術そのものの評価につながるコメント)とは異なる視点から書かれたものも多かったです。
確かに受付の一人はかなりぶっきらぼうな対応でしたが…

実績が数字でわかる(手術数)
やはり宣伝や病院の規模だけではなく、実際にどれぐらいの実績があるのかを確認するのが一番だと思います。「治療実施数」「手術数」を公表している病院、クリニックを探しましょう!開院からの年数や病院の建物とかからでは解らない実績を表す数値だと思います。
これを公開している時点で自信の根拠となります。
今回の場合であれば「鼻中隔手術 件数 〇〇区※」などのキーワードを入れてwebを検索してみましょう!※住所です。

こんなあたりを調べて、私は自宅から通院可能な
名古屋市内の地下鉄駅から徒歩5分の〇〇〇〇耳鼻科で手術を受けました!

▶手術の値段💰

では気になる手術の値段ですが、以下のとおりでした。
2020年4月(令和2年4月)の保険点数で、3割負担(つまり健康保険あり)での計算です。また、手術代金のみです。診察料・処方料や使用薬剤料等が場合によっては加算されますし、手術前後の通院や検査・レントゲンの費用も必要となります。

✅ 経鼻腔的翼突管神経切除術【両側】:182,760円

✅ 内視鏡下鼻腔手術I型【両側】:47,640円

✅ 内視鏡下鼻中隔手術I型:19,860円
の3つです。なお、高額療養費の手続きをしたので、出費は合計で約10万円ぐらいまで下がりました。
ちなみに、この高額療養費制度については以下の厚生労働省の資料をご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html

あとがき

手術を受けたあと、1か月は快適だなあと常々感じていましたが、1年もたつとすっかりこの感動が薄れて、当たり前になってしまいました。ですが、気づくと鼻が噛みやすくなったなあとか、息がしやすいメリットは享受できていると思います。
結論としては、本心から「手術してよかった!もっと早くやればよかった!」です。

よく聞かれる「痛かった?」ですが、手術自体は痛くないです。が、そのあとがめっちゃキツイです。ガーゼが山場‼(もちろん個人差はあります)
個人的につらいのは、結局何回も通院しなくてはならないのがイマイチですね。🔰
ほか、ブログでは見た目が変わった!みたいな人もいますが私の場合は一切見た目は変わってないですね。もちろんガーゼ詰め最中はあきらかに顔パンパンでしたが。

あと、手術とは別ですが、慢性鼻炎には「鼻うがい」がおすすめだそうです。👃
手術しなくてもこれで改善した事例もあるとか
なお、今回は手術1週間後から1か月毎日やるよう言われましたが、1年たった今でもすっきりするのでやっています。

やっぱり健康って何よりも重要ですね。本記事が、皆さんの参考になればなによりです。

以上です

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