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2023JFL開幕直前!各チーム入退団情報総ざらい!

JFL開幕まであと2日。今更ですが、各チームの新加入選手ならびに退団選手の昨シーズンの成績をまとめました。

今年は時間がなく、補強に関する詳細なコメントを書く時間がありませんでしたのでごく短いコメントだけとさせていただきます……

注:データは3/10現在のものです。出場試合のデータは各リーグの公式の試合結果や各種データサイト等から引用しておりますが、大学・地域リーグ等については試合結果を手計算している場合もございます。データの不備・間違いについては優しくご指摘いただけますと幸いです。

Honda FC(昨年JFL3位)

3年ぶりの優勝に燃えた昨年だったが、最終盤での失速が響いて3位。下位チームからの取りこぼしが目立ち、一昨年の得点王岡﨑の得点が半減するなど総得点数も一昨年から大幅に減少。天皇杯も2回戦で姿を消すなど全体的にらしくない一年だったように感じた。

退団選手は3名のほか、監督も退任となった。昨季ベストイレブンを受賞した堀内が奈良へと移籍したが、池松や川浪らが控えており大きな戦力ダウンにはならないだろう。加入選手は浜松開誠館高出身で総理大臣杯の優勝メンバーである弓場をはじめ、大卒の実力者3名が加入。初年度からポジション争いに加わりチームの勝利に貢献することはできるだろうか。

ラインメール青森(昨年4位)

J3ライセンスを取得して以降少々低迷を続けていた青森だが、昨シーズンは4位と健闘。得点は少ないものの、リーグ最少失点の堅守で白星を守り抜いた。

悲願のJ3入りを目指す今シーズンは17選手が退団。榊原・津久井・村越らレンタル加入した選手退団したほか、チーム最多得点のアレフピットブルが退団するなどレギュラー陣が多数抜けた。加入選手は13名。群馬時代に右SBでアシストを量産した吉田、青森山田出身の住永、そしてJリーグ通算100得点実績を持つ船山など各ポジションに実力者を補強しチーム力は着実に上積みされた。8人を擁するFW陣が期待通りの働きをすれば、過去最高順位を超える優勝も見えてくるはずだ。


FCマルヤス岡崎(昨年5位)

実力者を多数獲得した昨季はJFL昇格以来最高成績となる5位。リーグ2位の得点数を誇る攻撃陣を武器に、前半戦は優勝争いを演じてJFLを大いに盛り上げた。

退団選手は16人と多いが、レギュラー選手の大半は残留。懸念は得点ランク2位でベストイレブンを受賞した酒井と6得点のンダウ・ターラの退団したFWだったが、V大分から酒井と同じく14得点を挙げた前田を獲得して穴を埋めた。他にも精度の高い左足を武器にJリーグ300試合以上の出場実績持つベテランの内田、JFLベストイレブン2回の実力者浦島、青森山田高から直にJFLに飛び込んだ渡邊(来)など期待のメンバーが揃った。新戦力を加えた布陣で初の優勝を目指す。

東京武蔵野ユナイテッドFC(昨年6位)

一昨年の低迷から一転、昨シーズンは積極補強が実り一時首位を走るなど復調。夏場の失速も乗り越えて6位となった。パスを繋ぐサッカーに方針転換したのが奏功し、得点数は全チーム1位と攻撃的なサッカーでファンを楽しませた。

退団選手は14名。チーム得点王の梁と全試合フル出場の守護神真田が揃って三重に移籍したほか、主力選手が退団。チームを長く支えた金守・金井・髙らが引退するなど世代交代が進んだ。一方の加入選手は11名。石村新監督の教え子、ユース出身の渥美・寺本や青森山田で選手権優勝経験を持つ堀・豊島らポテンシャルの高い選手に加え、補強ポイントのGK・FWはJFL各チームから実力者を確保した。

ヴィアティン三重(昨年7位)

名将樋口靖弘監督を招聘した三重だったが、4月と勝負所の夏場の失速で上位争いから脱落。終盤はJ参入争いに絡めず7位という結果に。とはいえ、JFL昇格以来変速シーズンだった2020年を除けば最高位。観客動員も順調に増加しており、今シーズンは上位戦線に食らいつきJリーグ入りを掴みたい。

退団選手は11名。ベテランの佐藤・坂井らが引退したが、ほとんどのレギュラー選手の引き止めに成功した。加入選手は8名。昨シーズン10得点の梁と武蔵野の正GKだった真田を獲得したほか、鈴鹿からは右SB /CBの上田、VONDS市原からは中盤の安西とレギュラー選手のいるポジションにさらに実力者を加え、チームの厚みは確実に増している。誰が開幕戦のピッチに立つかにも注目したい。


ヴェルスパ大分(昨年8位)

ここ数年上位争いを演じている大分、昨年は念願のJ3ライセンスを取得し、鈴鹿戦では8000人を超える集客を達成するなどチームとして一歩も二歩も前進した。リーグ戦でも後半戦まで上位を窺える位置にいたが、過密日程となった10月以降に大きく調子を落とし最終順位は8位となった。

中位に後退した本オフの退団選手は12名。14得点の前田をはじめ、浦島や利根といった主力選手が多数移籍する厳しいオフとなった。一方の加入選手は11人。2020年の優勝メンバーの瓜生と金子の復帰は非常に大きい。また、石上や長島、レンタル加入の杉山らJFL他チームの主力選手を積極補強。懸念のFW陣にはJ2から2選手が加入。キャリア的にも結果を残したいところだ。


鈴鹿ポイントゲッターズ(昨年9位)

絶大なるカズ効果もあり、昨年最もJFLを沸かせた鈴鹿。一方で順位は振るわず、シーズン中大きな浮き沈みもなく9位という結果となった。

レンタル選手の返却や監督のパワハラ報道等も影響してか、退団選手は15チーム最多の26名と大幅な入れ替えとなった。今井・上田・中里・進藤ら主力選手が多数抜けたが、総得点の約半数を叩き出した三宅を残せたのは非常に大きい。他にも正GKの岩脇、中村健、平出、中村俊など核となる選手は残せた印象はある。一方の加入選手は15人。26人の少数精鋭で今シーズンに挑む。ここ数年はJ・JFLチームからの加入が多かったが、今シーズンは7選手が大卒とフレッシュな顔ぶれとなった。初年から主力級の活躍に期待したい。

ミネベアミツミFC(昨年10位)

昨年まではホンダロックSCとして活動していたが、親会社の買収によりチーム名が変更となった。昨季は4連勝もあれば5連敗もある調子の極端な一年となった。今年からチームカラーも赤から青へと変わり、心機一転のシーズンとなる。

退団選手は4名。特に加入以降ほとんどの試合にスタメン出場していた守備の要、長谷川の移籍は非常に痛い。一方の加入選手はDF登録の2名。福岡大から加入の大川は184cmと恵まれた体格のエアバトラー。長谷川の抜けたCBにピッタリとハマりそうだ。現時点では昨年よりも2選手少ないが、ここ数年3月終盤に実力者を追加採用するケースが多い。藤山の抜けた攻撃のカードがもう一枚欲しいところだ。


高知ユナイテッドSC(昨年11位)

JFL3年目の昨季はレンタルを含め多くのJリーガーを獲得するなど積極的な補強に動いたが、順位は振るわず11位。最終的に6連敗でシーズンを終えることとなった。

退団選手は17名。チーム最多得点の赤星が讃岐へ、チームの守備面を支えた稲積と饗庭が八戸へ、藤崎が枚方へ移籍するなどFW・DFを中心にレギュラー選手が多数退団した。一方で加入選手は全チームで最多の20名。即戦力補強が急務のDFにはJ3/JFL各チームから実力者を複数人迎え入れたほか、東京Vから宮本のレンタルにも成功。攻撃陣では武蔵野から田口を、ソニー仙台から高知出身の佐々木らを獲得。U-18プレミアリーグ得点王経験者の原田や複数のTRMで得点を決めている小林にも注目だ。福島、上田らポテンシャルの高い若手選手の活躍にも期待したい。


FCティアモ枚方(昨年13位)

昇格初年度は得点力の高さを見せつけた枚方だったが、多数の選手が抜けた影響は大きかった。序盤からなかなか波に乗れず、シーズン通じて連勝がないなど厳しいシーズンになった。

退団選手は16名。チーム得点王の森本が讃岐にレンタル移籍し得点源の補強が必須となった。また、ベテラン選手が引退し大幅な若返りを図ることとなった。加入選手は15名。全体的に大卒ルーキー主体の補強となったが、即戦力補強としてJFL各チームからも選手を獲得。高知から加入した藤崎は守備面の向上に、しまねから加入した加倉、滋賀で一昨年8得点とブレイクした竹下には得点力の部分で活躍が不可欠だ。引退から即トップチーム監督に転身した二川監督の指揮にも注目したい。

ソニー仙台FC(昨年14位)

チームOBの鈴木淳監督が久々に現場復帰をした昨シーズンだったが、年間通じて全く振るわず2011年を除いてJFL昇格以来ワーストの14位という成績となった。特に得点数が昨年の半分にも満たない23得点。全チーム最多の15試合無得点、13引分という数字が得点力不足を物語る。

退団選手は10名。チーム最多得点の内野が退団したほか石上、佐々木といった昨年の主力選手や三浦、古川ら在籍年数の長い選手が退団し、がらりと陣容が変わった。一方の入団選手は11名。10選手が大卒のほか、高卒選手も加入した。レギュラー選手が多数抜けた今季、ニューヒーロー登場の期待が高まる。留任となった鈴木監督だが、今年こそ結果を残せるだろうか。

クリアソン新宿(昨年15位)

地域CL優勝の実績を提げてJFLへ乗り込んだ新宿だが、JFL初勝利は9戦目と大きく苦しんだ。元Jリーガーも多く実力者揃いのチームだが、フルタイム勤務をこなしながらのリーグ戦はコンディション面で厳しさはあっただろう。JFL初年度は年間6勝の15位という結果となった。一方で、新国立での開催でJFL歴代最多動員を記録。チームのポテンシャルの高さを見せつけたシーズンとなった。

退団選手は10名。都リーグ時代からの選手が複数退団したほか、堀田・石井ら主力が退団。新卒選手が1年で3名退団しているのは少々気になるところだ。一方で加入選手は8名。7選手がJリーグチームからの加入し、戦力は大幅に上積みされた。ベテランの齊藤やSリーグ得点王の実績を持つ佐野らのほか、守備陣では「気持ちくん」こと鈴木の加入がチームの雰囲気を変えてくれそう。選手の平均年齢が29歳を超えるベテラン揃いのチームにあって一際若い18歳の竹内にも期待がかかる。

レイラック滋賀(昨年16位)

序盤から調子が上がらず、6月からは泥沼の12連敗で最下位に沈み、2チームのJ3参入により辛くも残留となった。21得点、57失点では黒星を重ねるのも無理はない。ただ、最後の4試合は2回の無失点を含む負けなしと立て直しの兆しが見えたのは明るい材料だ。今シーズンはチームの運営が変更となり、チーム名も一新。Jを目指し新たな一歩を踏み出すこととなる。

退団選手は17名。村上や西口といったベテラン選手が引退したほか、昨年主力として活躍した池上や高見、一昨年9得点とブレイクした竹下らが退団した。加入選手は17名。寺峰新監督が昨年在籍した鈴鹿から7選手が加入した点が目立つほか、平尾、中野らJリーグでの経験豊かな選手も獲得。FW陣は地域リーグからの加入中心で若干未知数な部分はあるが、開幕直前に阪南大の背番号10番松原を獲得したほか昨年夏からレンタル中の和田が残ったのは非常に大きい。装いも新たに、最下位からの浮上を目指す。


ブリオベッカ浦安(地域CL優勝)

関東リーグでは6位も、全社で優勝を果たすと勢いそのままに地域CLも制して見事JFL復帰を果たした。2017年以来、JFLは6シーズンぶりとなる。

退団選手は3名の引退選手を含む5名と、最小限にとどめた形となった。主力選手では加藤が相模原へと移籍したが、ほぼ戦力維持に成功。一方の加入選手は9名。34名の大所帯となった。関東リーグの各チームから選手を獲得したほか、吉田と長田は復帰組。全国リーグ初挑戦の選手がやや多い点と補強が地域リーグからの個人昇格選手中心という点に不安はあるが、今季5シーズン目となる都並監督が積み上げたチーム力を武器にJFL復帰初年度に挑みたい。


沖縄SV(地域CL2位)

高原監督率いる沖縄SV。九州リーグでは20試合75得点5失点の圧倒的な成績で優勝。地域CLでも攻撃力を見せつけて予選を通過、決勝リーグも2位となり初のJFL昇格を手にした。JFL昇格は沖縄のチームとしてはFC琉球以来2チーム目となる。

退団選手は11名。森園、戸高ら地域CLでもスタメン起用された主力が引退したものの、自慢の攻撃陣である山田・一木・儀保が残留したのは大きい。山田は青森時代の2021年にJFL7得点の実績もある。加入選手は10名。いわき時代にJFLを経験している白岡・米澤・小田島ら実力者の加入は心強い。また、九州リーグで鎬を削った延岡のエースストライカー伊集院を獲得。沖縄という立地上アウェイ遠征の負担は気になるが、自慢の攻撃陣が機能すれば初年度から台風の目となる可能性もあるだろう。

15チームで戦う今年のJFL。優勝の行方、J3参入争い、そして残留争いと目が離せないシーズンになることは間違いないだろう。熱気の嵐で染め上げろ!


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