見出し画像

二次創作から希望を救い出す百合ラノベ「夢の国から目覚めても」



「夢の国から目覚めても」
ヘテロ女の子とレズビアン女の子の百合小説。
ラノベ初めて読んだ!アニメオタク同士の恋愛小説。

異性側・ヘテロ側から描く百合やBLに罪悪感がある人には是非読んで欲しい。
フィクションの暴力性から、フィクションに込められていた願いを掬い上げる様な話。
具体的な作品が名前を出さずに匂わせる感じで沢山出てくるんだけど例えばまどマギ、がっこうぐらし!、CCさくら、他にも色々。
その中で細やかに語られるのが「マリア様がみてる」
特にアニメ最終回、3年生が卒業してしまう時に百合でいられる時間が終わって、お姉様達が漠然と男性との結婚に向けて歩んでいく事を感じとってしまって、幼い頃の主人公が号泣するシーン。
そんな彼女の目線からのバッドエンドを回避したくて百合(レズビアン)の2次創作を描き始める事に繋がっていく。と大人になった今、思い至る。

そして主人公の1人が百合好きのヘテロシェクシャルに自分を押し込めていた事実に向き合い、仕事やSNSで同性愛への偏見、女性への偏見に気付いたりぶつかったりして、レズビアン(バイセクシャル)である自分を許せる様になっていくのが丁寧に描かれています。
「つく食べ」に展開は似てるかも。

一部のアニメオタクが性的表現暴力表現を擁護する様な姿勢を取り、自由に暴力表現が楽しめる場としてアニメを擁護するけど、全員がそうじゃ無いって再確認出来ました。
アニメで救われてるたくさんの人が、未来こうなったら良い、こんな理想の関係が欲しい、そんな願いや希望が形になった作品が沢山あると思います。
「アニメ=犯罪肯定」な文脈でアニメ擁護しないで欲しい。オタクからオタクへの願い。

フェミニズムでラノベ検索しても全然見つからないし、アンチ表現ばっかり出るので女性作家、女性目線のラノベは本当に貴重。
今1番アニメ化して欲しい作品。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?