マイケル・スタンフォード

(別名:MichaelLabs、MSLabo102、田路マサタカ) 一応カードゲーマー…

マイケル・スタンフォード

(別名:MichaelLabs、MSLabo102、田路マサタカ) 一応カードゲーマー。アマチュアゲーム翻訳者。 長年英語圏ネットを徘徊する経験と歴史的視点でエンタメ(だいたいファンタジー)を読み解く。 翻訳記事の内容は元記事の筆者のものであり、マイケル個人とは無関係です。

マガジン

  • ファンタジー文化史

    日本国内のファンタジーのDNAを紐解く。

  • D&D日本展開に関して

    『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の日本展開に関する内容です。性質上鮮度重視です。

  • D&D元ネタ解説

    ダンジョンズ&ドラゴンズの外部露出や関連メディア全般の解説のまとめ。 映画が出てもゲームが出ても何かとコラボしても日本人を絶対に置いてけぼりにしないという鉄の意志と鋼の強さで看板シリーズになりました。

  • オリジナルファンタジー世界『Project Nilarth』

    オリジナルファンタジー世界観+TRPG企画「プロジェクト・ニラース」の関連記事。

  • 翻訳の話

    TOEIC Reading & Writing 940点が語る英⇔日翻訳について。更新頻度は低めです。

最近の記事

  • 固定された記事

『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』を原作TRPG側から紹介してみた

3月31日、『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』が公開された。 この世の「ロールプレイングゲーム」と名の付く物全ての始祖にあたるゲームを原作とした本作は、ゲームの映画化である事や日本での異世界モノであるかのような宣伝といった不安要素を吹き飛ばし、実際に見た人からは高評価の連続が相次いだ。 そこでこの機に乗じ、日本公式からはあまり紹介されていない原作との繋がりを中心に紹介したいと思います。本編の内容にガッツリ触れているため、映画を見た後のパンフレット代わりとして

    • D&D5eに日本オリジナルサプリが出るという可能性

      『ダンジョンズ&ドラゴンズ』第5版が日本独自のラインナップを展開するという中で、既存のサプリメントを翻訳するだけでなく、日本オリジナルのサプリメントも視野に入るのではないかと思った。 現状のD&Dそのままでは、平均的な日本人に対するアピールに関して、言語感覚を含むファンタジー観や絵柄が大きなネックとなっており、実際に『スターター・セット』や『デラックス・プレイ・ボックス』のプレイヤーキャラクターに日本人アーティストを招いたアートワークをあてる企画も公式に行われた。オリジナル

      • 『Destiny 2』×『ダンジョンズ&ドラゴンズ』元ネタ解説してみた(速報版)

        2024年6月5日(米時間)に、『Destiny 2』とのコラボが決定した『ダンジョンズ&ドラゴンズ』。 なんとなく名前は聞いたことあるという方もいらっしゃるかもしれませんが、その存在はあなたが思うよりも大きい、すべての「ロールプレイングゲーム」を名乗る物、RPG要素を持つ物の運命に関わる存在なのです…。 なお、この記事は初報で確認されたもののみを紹介する速報記事です。本実装でまた何かあれば新しく記事を書くかもしれません。 まず『ダンジョンズ&ドラゴンズ』とは?ダンジョ

        • 『FF14TTRPG』の基本ルール システムの元ネタ『D&D』と比較してみた

          ついに発売された『ファイナルファンタジー14 TTRPG』。根強い人気を持つMMORPGがまさかのTRPG化ともあり、話題を呼んでいます。 ですが、そのシステムとしての内容は、開発経緯の関係上、極度にオリジナル性が強いものではなく、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』、主に第5版を大きく踏襲したものになっています。 そこで、前回NGCでプロトタイプの配信が行なわれた際と同様に、相違点を紹介しようと思います。 前回記事と重複する部分も多い事はご了承ください。 なお、今回の紹介は公式

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          「リッチ」ヴェクナ参戦 原作D&D側から解説してみた【Dead by Daylight】

          非対称対戦型ホラーアクションゲーム『Dead by Daylight』にすべての「RPG」の祖『ダンジョンズ&ドラゴンズ』から「リッチ」ヴェクナが参戦。 これまで『死霊のいけにえ』『リング』『ストレンジャー・シングス』など、傾向の差異こそあれど、コラボ先もホラー作品に絞られていた中で、同時に発表された『悪魔城ドラキュラ』コラボと同じく、(ホラー寄りではありますが)史上初のファンタジー方面からの参戦となります。 さて、「リッチ」など、どこか聞き馴染みのある感じではありますが

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          FFの原点は、FFでない所にあるのかもしれない

          FFって、王道のファンタジーのようで、メカが出てきたり、宇宙に行ったりします。 ……でも、もしそうだとして、FFって、何だと思いますか? 今回はジスロマックさんの「FFに原点などない」に対する一つのカウンターとか、補足とか、そういうのです。 上の記事では、ジスロマック氏が「FF16は王道ファンタジーFFシリーズに原点回帰しているようだ」という記事に対して、歴代のFFメインシリーズを辿って、「FFに原点はない」という風にまとめています。 でも、『東方Project』のZ

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          D&D第5版は、日本市場のカリスマを待っている

          あと一押し2022年12月にウィザーズ日本支部直々による『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の日本展開が開始し、1年と4ヶ月が経過しました。 2023年の映画『アウトローたちの誇り』とコンピューターゲーム『バルダーズ・ゲート3』という相次ぐメディア展開は、「セクシーパラディン」のTwitter.comトレンド入りは、当のパラディンの演者本人に認知される程になり、こういった出来事も相まって、確かにD&Dの知名度を向上させています。 また、大手専門店「イエローサブマリン」の週刊販売ラ

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          #ニラース雪止まず 番外トーク:初心者だすきあとD&D 思い出せる分だけ

          元々TRPG配信『アケトキワ:春来たれど雪止まず』(下記事参照)の番外編として、2024年02月07日の22:00からだすきあ氏と振り返りなどのトーク配信をしていたはずでした。 しかし、配信を意気揚々と始めたのはいいのですが、開始2分で落ちたの事に気づかずに1時間半予定時間まで話し続けた上、OBSに不都合があったようで録画までおじゃんという有様でした。 このままでは流石に見ようと思ってくださった皆さんに申し訳ないので二人で思い出せるだけ思い出して整理しました。 TRPG初

          #ニラース雪止まず 番外トーク:初心者だすきあとD&D 思い出せる分だけ

          超主観!日本語で出そうなD&D5eの本をランク分けしてみた 2024改訂版

          先日、ウィザーズから公式に日本はヨーロッパ版とは異なる独自のラインナップになるという発表があったという話を小耳に挟んだ。 日本版の発売スケジュールがヨーロッパ版の後を追うことが判明した時点で、前回の『超主観で日本語で出そうなD&D5eの本をランク分けしてみた』は存在意義を失ったものと思われたが、このような発表があったとなれば、新たに発売されたものを含め再評価を行うほかないと考え、改訂版の発表に至った。 なお、今回の記事は前回の存在を前提としている。過去の書籍の評価は以下の

          超主観!日本語で出そうなD&D5eの本をランク分けしてみた 2024改訂版

          アニメ『ダンジョン飯』をD&D側から解説”できなかった”

          はじめにアニメ化も果たしたヒット作、『ダンジョン飯』。 読者の皆様の中には、原作者がTRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』(以下D&D)の影響を強く受けているという話を耳にされた事があるかもしれません。しかし、具体的にどの辺りがD&Dなのでしょうか?一緒に紐解いていきましょう… …紐解けたらよかったんだけどねとまあ、普段なら各要素を解説している所だったのだが、アニメを第1話まで見終わった所で思った。 「これ、割とジェネリックじゃないか?」 元々D&Dは西洋の伝承類や当時の

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          【お知らせ】D&D×オリジナル世界観企画『Project Nilarth』始動

          以前からtwitter.comでは時折世界観に関して投稿はしていたのですが、この度、YouTubeで本格的に私のオリジナルファンタジー世界観企画『Project Nilarth』(プロジェクト・ニラース)を舞台としたTRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の配信を行い、外部露出を増やす運びとなりました。 第一回配信は「アケトキワ」の大陸を舞台に、2月25日(日)の21:30~22:00のどこか3月10日(日)の22:30~23:30に行われました。以降数週間、日曜日の同時間帯の

          【お知らせ】D&D×オリジナル世界観企画『Project Nilarth』始動

          F-ZERO99 ― 必要なイノベーションは、時代が解決してくれた。

          1990年11月21日、初代『F-ZERO』はスーパーファミコンのローンチタイトルとして背景の拡大・縮小・回転を可能にする技術展示を兼ねて発売された。 その後も「マシンに耐久力がある」「最高速が超速い」タイトなゲーム性でコアなファンを集めるも、メインストリームな人気には乏しく、少年マンガ風の作風で若年層の獲得を狙ったアニメ『F-ZERO ファルコン伝説』や、アニメと連動した同名のゲーム(GBA、2003年)および『F-ZERO CLIMAX』(GBA、2004年)も虚しく、

          F-ZERO99 ― 必要なイノベーションは、時代が解決してくれた。

          セッション前にちょっと待って!バルダーズ・ゲート3とD&D5eの細かい違いいろいろ

          例えば、あなたが『バルダーズ・ゲート3』(以下BG3)をある程度遊んだので、原作『ダンジョンズ&ドラゴンズ』第5版(以下D&D5e)のルールもバッチリだぞ!ちょっと遊んでみるか!と思い、意気揚々とオフラインでもオンラインでも、手近なグループに向かおうとするとします。 ですが、ちょっと待ってください。 確かに、BG3はD&D第5版のルールを大きく踏襲していますが、コンピューターゲームとしての遊びやすさやバランス調整の関係上、D&Dとは細かい点で変更がされています。 そこで本

          セッション前にちょっと待って!バルダーズ・ゲート3とD&D5eの細かい違いいろいろ

          D&D雑感:コミュニティに「世界観の自作」を示したい

          版元ウィザーズ・オブ・ザ・コースト直々の日本展開や映画、ゲームといったメディア展開の影響で、確かにダンジョンズ&ドラゴンズが盛り上がっている事を感じる昨今ですが、初心者が増える中で、少し私が懸念している事があります。 その懸念というのは、世界観の自作という行為が浸透しないまま、新たな日本のD&Dコミュニティが成熟してしまうのではないかというものです。 確かに『Dungeon Master’s Guide』や『ターシャの万物釜』、『フィズバンと竜の宝物庫』といった本では、オ

          D&D雑感:コミュニティに「世界観の自作」を示したい

          『バルダーズ・ゲート3』を遊ぶ前に これだけは押さえておきたいD&D基礎知識

          『ゼルダの伝説 ティアーズオブザキングダム』など並み居る強豪を押しのけ、著名なゲーム賞『The Golden Joystick Award』と『The Game Award』にて、それぞれ大賞を含む7冠と6冠を達成。 そんな中で日本語版の発売が12月21日に迫る『バルダーズ・ゲート3』ですが、日本人は「誰だこいつ?」という目を向けられているのも事実です。 ゲームそのものの魅力については既に大手のゲーム関連メディアだったり、既に日本語パッチで遊ばれている方などが紹介されている

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          【感想+お気持ち】TRPGコント「バカシロ」に”ほんのちょっとだけ”モノ申す

          まずはこちらの動画をご覧ください。 『カタシロ』なるクトゥルフ神話TRPGのシナリオを題材としたコントのため、一応そちらの「ネタバレ注意」の但し書きは加えさせてもらいます。(コメント欄によればネタバレらしいネタバレはないそうですが…) これを今書いているつい先ほど、YouTubeのオススメ欄に↑の動画が出てきたので見ていた所ですが、これがコントという事を承知の上で、ネタにマジレスになってしまう事をわかった上で、少々、ほんの少々、お気持ちを表明したいと思いました。 この先動

          【感想+お気持ち】TRPGコント「バカシロ」に”ほんのちょっとだけ”モノ申す