かわかみ まさひろ
クラシックギターを下手の横好きで習っています。聴くのはクラシックに限りませんが、拙い経験、感動、考えたことなど音楽に関係する拙文をまとめています。
内部統制とガバナンスおよび監査の重要性について広く認知されるようになりました。私自身も会社で業務監査を担当したことがあり、その経験知を形にしてみたいと思いました。公開され周知となっている不祥事事案についてコメントする形が多くなる見込みです。
本来、エッセイはテーマを伴った試論または論考という意味も持つのに対して、もう少し気楽に見聞や経験をもとに思いついたことを気ままに綴ったものが随筆だと思うのですが、日本でいうエッセイはもっと軽いもののようです。どちらもひっくるめて随想としておきます。
どちらかというとマイナーな映画を観た感想をしたためています。ネタバレあり。
民俗学者の宮本常一さんの著作が好きでよく読むのですが、自分も拙いながら経験を記録として残しておくと、どなたかの役に立つことがひょっとするとあるのかも知れない。そんなことを考えました。
去年の4月からフランシスコ・タレガの曲をレッスンで指導いただいている。4月の発表会では、<プレリュード1番>および<エンデチャとオレムス>を弾かせていただいた。どちらも哀愁が漂う美しい小品で、特にエンデチャとオレムスは歌のような曲である。 <ラグリマ>や<アデリータ>はもとより、タレガには美しい小品がたくさんあるのがありがたい。発表会が終わってから、レッスンしていただいているのは<アラビア風綺想曲>で、こちらは少し長い曲になる。タレガと言えばギターを弾かない人にも<アルハ
事件のあらまし 今となっては知らない人もいるだろうが、四半世紀前まで雪印乳業はバターやチーズの他に牛乳と関連製品も製造販売していたのである。ところが、2000年6月に同社の低脂肪乳などを原因とした集団食中毒事件が起きたことで牛乳事業は全農などの支援を受けた新ブランドMEGMILK等に分割され解体することになったのである。被害者は大阪市を中心に1万5千人近くと言われた大きな事件の結末だった。 直接の原因は、大阪の加工工場の工程で黄色ブドウ球菌が繁殖し、その毒素が低脂肪乳
たいした話ではないのだが、5月連休の間に帯状疱疹を発症してしまった。話には聴いていたが、実際に経験してみないと、その痛みはわからない。命に関わる病気ではないにしろ、あまりに痛みが酷いと夜、睡眠をとるにも支障が出てしまう。 ご存じない方もおられるかも知れないが、この病気は子どもの頃に罹患した「水疱瘡」のウイルスが体内に潜んで残り、体調が弱った時などに再び活性化して発疹を生じさせるとともに神経を圧迫し、強い痛みを覚えるものである。 当初は、変に肩が凝るような感覚だったが、し
東京都稲城市は神奈川県川崎市と境を接する多摩地域南部の市で人口は約9万人。京王電鉄や小田急電鉄の支線が走るようになり、住宅地として人口が増えてきたが、もともとは梨の産地として知られている土地である。筆者自身は何も縁はない。知人に一人稲城市に住んでいる方がいるくらいのものである。 土地勘もないのだが、以前、南武線が何かの事故で運転を取りやめた時に稲城長沼駅で長い時間停車することになってしまった。仕方ないので、通過するだけで降りたことがない駅の周辺を探索しようと思った。ところ
歌のレッスンでAlfie(アルフィー)を教わることにしたので、例によって歌詞の意味を確認している。バート・バカラックが作曲した映画音楽だとは知っていたので検索してみると、アレレ? どうも、女性を取っ替え引っ替えしながら享楽的に生きている破滅型の男を描いた作品みたい。アルフィーって、なんとなく女性の名前のような気がしていたけれど、Alfred(アルフレッド)の愛称らしいから、やはり男性の名前なんだ。 映画は1966年に公開されたけれど、2004年にリメイクされたらしい。
この頃は、なぜかジャズやブラジル音楽など軽音楽のライブやらコンサートやらを聴きに行くことに腰が重くなっている。クラシック音楽であれば、素面で2時間くらい聴くのは一向に平気なのだが、軽音楽だと何故か集中力を維持できないのである。いま、軽音楽ジャンルでほぼ欠かさずライブを聴いているのはシンガー・ソングライターのDさんくらいしかない。 クラシック音楽が好きな人は軽音楽が好きな人よりも少いと思われるが、2つの音楽の感じ方には何か違いがあるのだろうか?クラシック音楽は高尚だとか、
近年、卒業式の頃に満開となる桜が、今年は久しぶりに入学式の頃に咲いた。やはり、入学式や入社式の時に葉桜を眺めるよりも満開の桜を眺めることができれば、それに越したことはないように思った。 桜は、咲き誇ったかと思うと直ぐに桜吹雪と散っていってしまう。狂おしいほどの生命を直ぐに燃やし尽くすような散りぎわのコントラストが何とも感慨深い。 梶井基次郎の「桜の樹の下には」は、驚くほど短い掌編小説だが、春の桜の美しさに畏怖を覚えて「櫻の樹の下には屍体が埋まっている!」と述べた着想は
あらすじ ルームロンダリングとは自殺や殺人事件で事故物件となったアパートの部屋の履歴を帳消しにすること。叔父の雷土悟郎(オダギリジョー)しか身寄りがなく引っ込み思案のミコ(八雲御子=池田エライザ)は、叔父に言われるままに事故物件への引っ越しを繰り返す。 貸主は事故が起きた後の最初の借り主には事故物件であることを説明せねばならないが二人目からはその必要はない。黙って普通の家賃を設定できる。事故物件を選んで住んでくれるミコは不動産業者にはありがたい存在で悟朗はそれをビジネスに
Antonio Carlos Jobim作詞・作曲/Gene Lees英訳詞 アントニオ・カルロス・ジョビンが1960年に書いたボサノバの名曲で、元々は歌詞もジョビン自身がポルトガル語で作詞したが、その後、ジャズでも歌えるように英語の歌詞が作られた。 コルコバードとは丘というか小山の名前で、そこに巨大なキリスト像が立っているのでブラジルはリオ・デ・ジャネイロの観光名所として名高い。英語の歌詞はジョビンの意を汲みながらも、米国の夜の都会でロマンティックな音楽を聴くオーディ
昨年の3月から知り合いのシンガー・ソングライターにヴォーカルを教わっているのだが、その教室はジャズを教えるスクール。ヴォーカルだけではなく、ピアノ、ベース、ギター、ドラム等ひととおりの楽器を教える先生方がいて、生徒さんたちも大勢いる。コロナ対応が緩和されたのが昨年だから、今年は久しぶりだったはずだが今月の11日に教室の発表会があった。 参加は任意なのだが、どんなものだか一度は経験してみようと思って申し込んだ。生徒が総勢25人ほど参加したので、11日の午後に1部と2部に分
ジャズベーシストの川村竜という人が、ミートたけしというアカウントでやっているYou Tubeで「なぜジャズは流行らないか」という話をしていたのが面白かった。日本ではジャズが80年代〜90年代にブームになってライブハウスもミュージシャンも増えたそうだが、あれはたまたまだったと彼は言う。たしかにバブルの時代と重なるのかも知れない。ボジョレー・ヌーボーもブームになったっけ。 一言で要約するとジャズ・ミュージシャンは「外(オーディエンス)を見ていない」ということになるそうだ。で
十年以上前から習っているクラシックギターに加えて、歌を習おうと思って始めたのが昨年3月。今月で丸一年になる、という11日に教室の発表会が催される。vocalだけではなくて、楽器も教えている教室なので、発表会ではピアノ、ベース、ドラムを教えている講師の方々がトリオで伴奏をしてくださる。 レッスンの先生はもちろんヴォーカリストで先生のピアノ伴奏に合わせて歌を歌っているのだが、私自身は鍵盤楽器を弾けないので、自宅で練習する時はギターでメロディーを確認したり、たまにコードで伴奏
あらすじ 27歳の志村朔美(倉科カナ)は病院で目覚めるが、自分がどうしてここにいるのかわからない。彼女は、まだ高校生だった10年前の12月までの記憶はあるのに、その後の記憶をなくしてしまったのだった。[念の為、朔美はサクミと読みます] 朔美は、交通事故に遭ったために入院したのだったが、その少し前からつきあい始めたという高校の同級生だった細見(中野裕太)と、同じく元同級生で朔美とともに美術部員だった性的マイノリティーの薫(伽奈)の手助けを受けながら17歳以降の記憶がな
あらすじ とある地方の古びた理容店で主人の高志(山田孝之)がカミソリを研いでいる。傍らでは電話が鳴っているのだが高志は放ったままにしている。 ともえ(中村ゆり)は高志とは高校の同級生である。どこか都会で仕事をしているのだが、旧友の結婚式に招待されたので帰省したところ。ついでに、しばらく実家でのんびりするつもりでいる。母親からは着物を着て式に出るのはいいけれど、いつまでも振り袖は着られないわよ、とやんわり尻をたたかれる。 ともえは明日、着物で結婚式に出る前に高志の店で襟
長いあらすじ これもまた、西島秀俊主演によるサスペンス映画である。 経理部員のOL三辺陽子(永作博美)がある朝、出社すると社内は騒然としていた。上司の伊東部長が自殺し、また課長の今西由紀夫(西島秀俊)が失踪したという。副社長に呼ばれた陽子は、今西に会社の金を横領した疑いがあり、警察に届けずに内々に対応したいので今西を探すようにと命じられた。 なぜ陽子なのか。今西は好人物とみられていたものの、彼の係累や生い立ち私生活は、社内でも正確に把握されておらず、直属の部下であ
あらすじ 会社員の野上(西島秀俊)は、死んだ父親が残した借金の保証人になっていたため経済的に苦境に陥っていた。そこで、祖父の持ち物である古びたアパートに二人で住んでいる。同時に、そのアパートを壊して土地を売り借金を完済するように債権者の企業から勧められているのだが、祖父はなぜか首を縦に振らない。 そんな野上は家つき娘と結婚して会社も辞めて楽になろうと見合いをする。その見合い相手の涼子(竹花梓)も実は愛媛から上京したフリーのフードコーディネータでアパートの更新料にも窮