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大阪コリアタウンに行ってきた

韓国出張から帰ってきて、現地で見たけど食べられなかったものや、あれはいったい何だったのだろう?というものを確かめたいと思って、大阪コリアタウンに行ってきた。

鶴橋は焼肉屋さんがたくさんあるのは知っていたけれど、いま韓国で流行ってるファーストフードを食べたり、食品やコスメ、アイドルグッズを買ったりして楽しめる "コリアタウン" なるところがあるとは知らなかった。たまたま教えてもらって俄然興味がわいてきたのだ。

大阪コリアタウン入口

鶴橋駅からは少し離れているのだけど、ググッたらすぐに出てくるし、若い女の子たちの人の流れができているので、「あっ、こっちだなー」ってすぐにわかった。

韓国コスメのショップや韓国料理屋がちらほら出てきて、「雰囲気がだいぶそれらしくなってきたなー」ってしばらく歩いていたら看板が出てきた。そして看板を左に曲がるとゲートがあった。「間違いない。ここだ!」

ホットドッグとハットク

ドラマ「スタートアップ」

韓国ドラマ“스타트업”(スタートアップ)で、ハルモニ(おばあちゃん)役でドラマによくでてくるキム・ヘスクさん演じる主人公のおばあちゃんがホットドッグ屋さんをやっていたのだけど、どう見ても「あれはホットドッグじゃなくてアメリカンドッグじゃないか!?」という疑問があった。

핫도그 (ハットク)

コリアタウンでまず初めに向かったのはホットドッグ(ハットク)屋さんだ。韓国ドラマでもよく見かけるし、明洞の屋台にもあったので、すでに日本でもよく知られているようだ。

韓国でも日本でいう"ホットドッグ"もあるらしいが、韓国でホットドッグといえばこれ!"핫도그“(ハットク)だ。ようするに日本でいう"アメリカンドッグ"だ。たださらに面白いのは、この韓国のハットクは日本のアメリカンドッグとも違う独自の進化をとげているということだ。

いくつか種類があったのだけど、一番人気は日本のアメリカンドッグのなかに入っているソーセージがなくて、たっぷりチーズだけが入っているもの。また外側も日本のアメリカンドッグのようなプレーンタイプだけでなく、ポテトをクルトンのようにカットしてまぶして一体化して揚げたものもあった。

そしてさらに味付けはケチャップやマスタードだけではなく、ドーナツのように砂糖を絡めて食べるのが韓国風という感じだった。そもそもアメリカにあるのかないのかさえ分からないアメリカンドッグが日本ではコンビニで売られるほどになり、おとなり韓国では、なんとアメリカンドッグとドーナツが交配されて、新たな犬種が生まれていたというのだ。家早南友。

お味はというと、なかのチーズがとろ〜んとしていて、ビョーンと伸びてくるので食べにくいことこの上ない。しかも中がチーズだけだから棒もぐらぐらして支えにならず食べるのに悪戦苦闘。それで肝心のお味は?「とても美味しい!」

ちなみにさらに面白いのは、“핫도그”(ハットク)とは別に“호떡”(ホットク)というのもあることだ。自然史学者のダーウィン曰く(うそ)、ホットクはパンケーキ(ホットケーキ)が韓国で独自の進化をとげたとの説もあるが、パンケーキというよりも餅、饅頭に近く、ルーツとしては韓国や中国の餅菓子という説もある。謎は深まるばかりである。

コリアタウンでも何店舗かホットク屋さんがあったので今度食べてみたい。

韓国風いちご飴

탕후루 (タンフル)

次は明洞で女の子がよく食べていたいちご飴。韓国では“탕후루”(タンフル)というらしい。発祥は中国らしいが、韓国で流行ったらしい。韓国ドラマを見ていると韓国の人はフルーツをよく食べるという印象がある。対して日本では最近果物を食べなくなってきたように思う。いちご飴は日本でもよく見かけるようになったけど、韓国カルチャーの影響で日本の若い女の子が好んで食べるようになったという流れのように思う。

コーティングされた飴が固いのだけど、歯で割れるくらいなのですぐにいちごの果肉を味わえる。いちごもマスカットも甘くて美味しかった。

チキン

鳥芳商店

韓国で食べたチキンがあまりにも美味しかったのでコリアタウンでもチキン屋さんを探した。いま風のファーストフード店のようなきれいにデザインされたお店が多かったのだけど、昔ながらというか、韓国で食べた地元のチキン屋さんのような鳥屋さんがあって、そのお店の前で足がとまった。

"鳥芳商店"といういわゆる精肉屋さんで、職人さんが鶏肉をさばいている様子も外から見える。訪れたのはまだ午前中だったので店先には手羽先などか並んでいたのだけど、すぐに食べたそうにしている僕らを見て「骨なしもできますよ」と声をかけてくれて、その場で揚げてくれた。

「おいし〜い!」

まさに求めていたチキンだった。サクサクしていてジューシーで美味しい。たまらず「ビール!」と声に出して言ってしまった...

韓国のビール

韓国の定番ビール TERRA

チキンを食べていたらビールが飲みたくてたまらなくなり必死で探したのだけどなかなか見つからなかった。それで韓国の食品を売ってるスーパーに入って、ようやっと見つけた。

「TERRAだ!」

韓国でも飲んだし、コン・ユのポスターもよく見かけた。500円は高いと思ったけれど、酒税もあって仕方がないし、せっかくなら韓国のビールを飲みたいと思ったので買って飲んだ。

「うまい!」

チキンとビール、もうこれ以上は何もいらない至福のひと時であった。

TERRAとKelly

ちなみに今、韓国で流行っているビールと言えば"TERRA"と"Kelly"らしい。TERRAはCMに阪神の鳥谷、もとい俳優のコン・ユを起用してるのはもうおなじみのようで韓国で長らくシェアを握っているという感じ。そこに新参のKellyが最近ブイブイいわせて殴り込むをかけてきたという感じ。Kellyはドラマ「私の解放日誌」に出演していた浅野忠信、もとい あのアンニュイでミステリアスなソン・ソックをCMに起用しているところからも、TERRAにカウターパンチを喰らわせてやろうというブランディング意識が感じられる。

お味はどちらも似ていて、日本のビールとは違ってうすいドイツビールのようだった。

韓国の焼酎

チャミスルとセロ

韓国の焼酎といえば소주(ソジュ)であり、韓国ドラマでも日本のスーパーでもたいてい見かけるのは緑色の瓶の“참이슬”(チャミスル)と相場がきまっている。しかし最近韓国では、若い人たちを中心に“새로”(セロ)というのが流行ってるらしい。たしかにソウルの飲食店でもちらほら見かけた。僕はあまり焼酎を飲めないけれど、チャミスルは冷やすと水のようにいくらでも飲めて、セロはさらにもっと飲みやすいという印象。

まとめ

大阪コリアタウンは楽しかった。韓国は近いけれども、そういつでも行けるという訳ではない。そういう韓国をもっと身近に楽しみたいという望みを大阪コリアタウンは叶えてくれた。韓国に行かないと味わえない食べ物が食べられるし、雰囲気も十分に楽しめる。一回だけだとまだまだ味わえないものが沢山あった。今度はホットクとホルモン焼きを食べてみたいし、韓国の食品を売ってるお店も時間をかけて見てみたい。

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