見出し画像

傾向と対策〜そして分析

noteの世界では、毎日投稿を糧にしている方は多い。

しかし、仕事だと「無理をするな」となり、noteだと「頑張れ」になる。

それは、動機が「誰かの為に」ではなく「自分の為に」と思えるかどうかなのだと思う。

私は自分の為に仕事をしている。
その結果、誰かの役に立ちたい、成果を出したい、認められたいとも思うのだけれど、どこまでその思いが膨らんだとしても、最終的な主体は自分だ。

だから、どんなに孤独なときも辛くて負けそうなときも、毎日仕事に行ける自分偉い!を糧にしてきた。

人によっては「そんなこと?」と思われるかもしれない。しかし、継続ほど目に見えてわかりやすく、自分を褒める材料になるものはない。

仕事の質や結果がすぐに出せないときも、続けるというシンプルな行為に何よりも自分自身救われた。

もちろん、毎日仕事に行かなくても自身を鼓舞する方法は色々ある。

例えば、私が昔勤めていた会社の先輩は、勤怠があまり良くなかったが成果とコミュ力で力をつけて、誰にも文句を言わせない立場を手に入れた。

私は真逆のタイプで、口べただし要領も悪い。だいぶこっぴどくやられてしまったし、最初はなんとか言い合いに負けないようにと応戦した。しかし、どんなに頑張っても相手はコミュ力お化けなので勝てないのは明らかだった。

応戦することを諦めた私は、先輩の言葉を徹底的に分析した。そして、決して同じ土俵で戦わないと決めた。

次にしたことは、先輩から言われたことを全部紙に書き出すこと。
はじめは辛くて苦しくて狂いそうになりながらなんとか書いた。このプロセスが一番辛かったように思う。

その中で、正しいと思えることに片っ端から丸をつける。そして、理不尽だな、おかしいなと思うことにはバツをつけた。それはもうぐちゃぐちゃに、言葉が見えなくなるまで怒りのバツ。

そうすると、嫌で嫌で仕方がなかった先輩の言葉の半分以上に丸が付いた。

バツの部分だけを見ると、人格否定のような言葉もあり涙がでた。しかし、一度自分の中でバツにしたことは、次に言われてもサッと流せるようになった。おかしいと思う言葉は受け取らない。大切にしない。適当に相槌を打って即捨てる。

一方、丸の部分だけを見ると、それは学びであり、他の人は誰も教えてくれない内容も含まれていた。ここには自分が自覚しているウィークポイントも含まれていたので、一つずつできるように、直すように努力をした。そして、次に同じことを言われたときは素直に彼女の言うことを聞くようにした。

その次にしたことは、彼女に怒られたときの自分を客観的に分析すること。あのときどういう態度でどういう発言をしたか?それをまた紙に書き出した。そうすると、彼女が反応する私の行動がいくつかピックアップできた。今度は、それらの発言や行動をしないようにした。

自分を変えるのとは少し違う。彼女の前では出さないという選択だ。「そこまでする必要ない」という意見もあるかもしれない。しかし、自分を変える訳では無い。この過程で私は、以前よりも自尊心を回復することができた。

最後に私がしたことは、彼女がなぜ人格否定のような発言をするのかの仮説を立てたことだ。本人に確かめた訳では無いので、真実かどうかの検証はできていないが、色々な分析をした。そして、自分の中だけで一応の納得をして、彼女も人間なんだなと理解した。最後まで許せない部分はあったけれど、彼女の発言を憎んで、彼女自身に対する憎しみはだいぶ減った。

私はこのプロセスを通して、「自分の為に」をものすごく意識した。それまでは漠然と「誰かに認められたい」という気持ちが強くて、認められない自分に自分自身でバツをつけまくっていた。

しかし、一つひとつ自分で自分にマルをつけられるようになると心がどんどん軽くなった。

私が会社を辞めるとき、先輩は私に謝罪した。
自覚していたんだね。
私の中で何かが終わった。

この戦いは、先輩という人を通して、私が私に勝った瞬間。
そんな気がしてならなかった。






この記事が参加している募集

#仕事について話そう

110,049件