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【SUPER GT🇯🇵Rd.2 富士3時間ハイライト🏎💨】

今季初めてサクセスウェイトを搭載して行われた第2戦富士3時間レース。
予選システムも新しくなって2戦目、一体どんな戦いが生まれたのか?ハイライトで振り返って行きましょう。


GT500

予選

まずは予選結果はこちら。

ポールポジションを獲得したのは17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT。FPの段階からトップタイムをマーク、そしてその勢いを予選でも発揮し見事PPを獲得しました。前身のKEIHIN時代にはPPはありましたが、現在のAstemoになってからはなんと初。嬉しい結果となりましたね。

逆に残念だったのは16号車ARTA CIVIC。Q2のアタックで一時トップ3に名を連ねてましたが他車がスピンしてイエローフラッグが出されている区間でベストタイムを出してしまいタイム抹消。セカンドベストのタイムが充てられ14番手に沈んでしまいました。

また前戦優勝の36号車au TOM'S GR Supraはサクセスウェイトの影響もあってかタイムを出せず11番手へ沈みました。

奇策に出たのは24号車リアライズNissan Z。ご覧の通りQ1タイムが他車より15秒も遅く、Q2タイムも下から2番目です(ベストタイム抹消となった16号車は除く)。予選で使用したタイヤはそのまま決勝でもスタートタイヤとして履かなくてはいけないレギュレーションがあるため、恐らくそれを踏まえてより状態の良いタイヤにするための策だったのではないかと思われます。
果たしてこの作戦が決勝でどう働くのか?ここも非常に注目でしたね。

決勝

決勝は3時間という長丁場のレースにも関わらずFCYが僅か1回、SCに至っては1度も入らない非常に安定した展開となりました。
その中で特に力強い走りを見せていたのは3号車Niterra Zと23号車Motul Zの日産勢。
3号車はスタートでホールショットを奪うとその後は非常に安定した速さを披露し危なげないレース展開。23号車は8号車ARTA CIVICや17号車Astemo CIVICとバトルをする場面もありましたがコツコツとポジションを上げ気付けば日産1-2で見事チェッカーを受けました。

安定したレース展開の中で一際手を握ったのはラスト30分での8号車ARTA CIVIC対17号車Astemo CIVICの3位表彰台争いではなかったでしょうか?
タイヤが摩耗したのか満足な走りが出来ない3番手8号車ARTAに対し迫ってくる17号車Astemo。純粋な速さで言えば太田がステアリングを握る17号車Astemoに武がありましたが、8号車ARTAをドライブする松下が巧みなライン取りで前には出しません。最終コーナーの立ち上がりで何度も17号車Astemo太田が僅かに前に出ますが8号車はホームストレートでの加速で負けず結局ターン1は8号車ARTA松下が獲ります。

103周目のADVANコーナーで17号車Astemo太田は思い切って8号車ARTA松下のインに飛び込みますがこちらもタイヤが終わってしまっていたのか止まりきれずにオーバーラン。その間に8号車ARTA松下は17号車Astemo太田にギャップを作り、その後は危なげない展開に持ち込みます。とは言っても太田は今年GT500のルーキーでまだ若く経験も少ないので、今回の飛び込みは思い切りがあって良かったのではないかなと思います。これからの成長に期待したいですね。

そんな手に汗握るバトルを繰り広げた8号車ARTA松下ですが、なんと不運が…
レース時間も残り10分を切って17号車Astemoともギャップを作って3位表彰台は確実かと思われましたが、最終コーナーを立ち上がったところで突如失速。なんとミッションにトラブルが発生!そのままピットレーンに向かい、敢えなくリタイアとなってしまいました。この直前にカメラはピットにいる8号車ARTAの野尻の姿を捉えており、野尻もカメラに向かって「いいぞ、いいぞ!」とガッツポーズを見せた矢先…実は同じARTA陣営の16号車も同じくギアボックストラブルでこのレースリタイアを喫していたので、ARTAにとっては非常に辛いラウンドになってしまいました。
しっかりとトラブルの原因を究明し、次戦に繋げてほしいところです。

この8号車ARTAのリタイアにより17号車Astemoは3位表彰台へ。
CIVICはまだまだ開発段階でこれからの車両ではありますが、今回は週末を通して速さがあることをどのチームも示してくれました。
これからのHONDAの底力、CIVICの伸び代に期待したいですね。

ランキング

ランキングは開幕戦に続き36号車au TOM'Sが31ptでリード、しかし今回優勝した3号車Niterra Zが27pt、23号車Motul Zが22ptで続いており以降も僅差で連なってます。ここから先は上位陣はどんどんサクセスウェイトが重たくなっていくので中段勢にもまだまだチャンスはあります。サクセスウェイトは獲得ポイントの2倍、50kgを超えてくると燃料リストリクターに制限がかかるわけですが、次戦からは36号車au TOM'Sと3号車Niterra Zがその対象になってきます。中段勢が追い上げるのか、それとも上位がその制限を振り切って逃げるのか、次戦も見逃せません。

GT300

予選

サクセスウェイトの影響もあってか今回はヨコハマタイヤ勢がなんと1-2-3。ポールポジションを獲得したのは88号車JLOCランボルギーニ。元嶋にとってはSUPER GTキャリア初、小暮にとってはGT300初のポールとなりました。

PPの88号車と2位の4号車の間には0.482と大きめのギャップがありましたがその後ろは僅差の大接戦。2位から11位までの10台が1秒圏内に収まっており何かが違うだけで順位が1つ2つ変わってもおかしくない、そんな手に汗握る予選だったのではないでしょうか。
その中には前戦で優勝した2号車mutaや65号車LEONといったヘビーなサクセスウェイトを積んでいるチームも入っており、さすがタイトル争いに名を連ねるチームというのを見せてくれました。

決勝

優勝を飾ったのは88号車JLOCランボルギーニ。スタートから見事な走りで後続を引き離し、終わってみれば17秒ものギャップを築いての圧勝。完璧なレース運びでしたね。

今回のレースは各所でバトルはいくつか見られたものの、先に述べた通りFCYが1度のみ、SCは一度も入らない展開で各車のギャップも開く一方で全体的には落ち着いたレース展開となりました。

その中で苦戦していたのは11号車GAINER Z。GT300の日産勢の多くはGT-Rを採用していますが今年からZを新たに開発してきたGAINER。開幕戦に間に合わずこの第2戦がデビューレースとなりましたがレース序盤から相次ぐトラブルで何度もガレージイン。しかしそこでリタイアするのではなく修復とレース復帰を繰り返しなんとかデータを集めようと努めてました。まだまだ生まれたてのGT300 Z、これからの進化が楽しみですね。

ランキング

2号車mutaが27ptでリードしますが、今回優勝した88号車JLOCが26ptと1pt差で続きます。ディフェンディングチャンピオンの52号車埼玉GBはランキング3位ながらも19ptと少し離されている状況。その分次戦はトップ2に比べるとサクセスウェイトは軽いのでそこで追い上げの走りを見せたいですね。
今回残念ながらトラブルでノーポイントとなった65号車LEONも途中までは力強い走りを見せてましたし、56号車リアライズも今回速かったので次戦はさらに混戦になるかもしれないですね。

次戦

次戦は6月1-2日の第3戦鈴鹿。このラウンドも今回の富士と同じく3時間レースになります。世界屈指のテクニカルサーキットでSUPER GTドライバーたちが一体どんなバトルを見せてくれるのか?次戦も目が離せません!

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