【MotoGP Rd.15 インドネシアGP🇮🇩決勝ハイライト】


昨年とは一転、晴れ渡る空の下行われたRd.15インドネシアGPはどのクラスも大波乱のレースとなりました。

Moto3

TOP3

優勝を飾ったのはなんとキャリア初優勝、ディエゴ・モレイラ🇧🇷(MT Helmets MSI)!

2位にデイビッド・アロンソ🇨🇴(GASGAS Asper)、3位にムニョス🇪🇸(BOE)が入り、ここ最近では珍しい顔が並ぶ表彰台となりました。


全体順位

レース後の全体順位はこちら

タイム差を見て頂いても分かる通り、今回も優勝争いの激しい大接戦のレースとなりました。
常に抜きつ抜かれつの攻防。特にマシアやホルガドはチャンピオン争いも演じているので何としても前のポジションでフィニッシュしたい、必死のレース。フィニッシュの瞬間ですら誰が勝つのか分からない、ハラハラのレースでしたね。

チャンピオン争いで言うと佐々木歩夢🇯🇵(Hasqvarna Intact GP)に期待がかかりますが、なんとグリッドに向かうサイティングラップでまさかの転倒。
なんとかグリッドには辿り着き、可能な限りの修復は行いますが狂ったバランスは直らずスタートでも大きく出遅れ。なんとか奮闘はしたものの最終的に18位でフィニッシュしまさかのノーポイントで終わりました。

他の日本人勢では古里太陽(HONDA Team Asia)が自己最高位の7位でフィニッシュ!予選でも自己最高の6位を獲得し、キャリアベストの週末になったのではないでしょうか。最後は優勝争いのパックの中にも絡んでいたし、今後の成長が楽しみですね。

鳥羽海渡(SIC58 Squadra Corse)は12位、山中琉聖(GASGAS Asper)は15位で終わりました。

スタンディング

佐々木はノーポイントに終わったものの、今回はライバルのマシア🇪🇸(Leopard)が6位、さらにホルガド🇪🇸(KTM Tech3)がロングラップペナルティを食らって14位に沈んだことにより、幸いにも大きく引き離されるようなことにはなりませんでした。
マシアと佐々木の差は16pt。残り5戦あるので、しっかりと立て直して次戦巻き返してほしいですね。

Moto2

TOP3

優勝は圧倒的なペースでフィニッシュラインを駆け抜けたペドロ・アコスタ🇪🇸(KTM Ajo)!見事今季7勝目を飾りました。

2位はポールスタートのアロン・カネット🇪🇸(Pons)、3位にはフェルミン・アルディゲル🇪🇸(SpeedUp)が入り、スペイン人ライダーが表彰台を独占するレースとなりました。

全体順位

アコスタが4番手グリッドから抜群のスタートでホールショットを奪い、カネットがすぐに奪い返すもアコスタが再びトップに立ち、そこからは最後まで誰にもトップを譲らない完璧な走りを披露。

スタート後は全体的に各車間隔が開き、抜きつ抜かれつというよりも詰めて離れての展開。高い気温と路面温度でタイヤの摩耗が激しく、姿勢を乱すライダーが散見されました。

日本人勢は羽田太河(SAG)が14位、小椋藍(Team Asia)は17位、野佐根航汰(VR46)は5周目転倒リタイアとなり、今回は全員にとって苦しいレースとなりました。
切り替えて次戦に向かってほしいですね。

スタンディング

アコスタが優勝しアルボリーノ🇮🇹(Marc VDS)が6位に終わったことでポイント差は65ptまで広がりました。このペースだと次戦では決まりませんが、Rd.17のタイGP🇹🇭で決まるかもしれないですね。
4位まではランキングは変わらず、チャントラ🇹🇭(Team Asia)が5位に上がってきました。5位以下はこれから最終戦まで入れ替わりが激しくなるかもしれないですね。

MotoGP

TOP3

大波乱、大接戦となったGPクラス決勝。最後にトップチェッカーで勝利を掴んだのは王者フランチェスコ・バニャイヤ🇮🇹(Ducati)!
ここ最近はスプリント含め勝利から遠ざかってましたが、オーストリアGP🇦🇹以来5戦ぶりの優勝を飾りました。

2位にはマーヴェリック・ヴィニャーレス🇪🇸(Aprillia)、3位にはクアルタラロ🇫🇷(YAMAHA)が入りましたが、最後の最後まで誰が何位で終わるか分からない、接戦のフィニッシュとなりました。

全体順位

GPクラス決勝初PPスタートとなったルカ・マリーニ🇮🇹(VR46)。一見綺麗なスタートを決めたように見えましたが、後方6番手からマルティン🇪🇸(Pramac)が見事なロケットスタート、とんでもない勢いで一気にトップに浮上しホールショットを奪います。

マリーニはポジションを争っている中で2周目にビンダー🇿🇦(KTM)と接触し転倒。なんとか立て直し戦列に復帰するも、前戦インドGPで受けたロングラップペナルティ(以下LLP)を消化し、4周走ったところでリタイアとなります。
なお、ビンダーにはこの接触の責任を問われLLPが課されました。

序盤はマルティンがレースをリード。それをヴィニャーレスが追い、さらにバニャイヤが13番手スタートから怒涛の追い上げで3位まで上がってきてました。

ショッキングだったのは13周目。なんとトップを快走していたポイントリーダーのマルティンがまさかの単独転倒!
バニャイヤとの差を広げるかと思いましたが、まさかのノーポイントに終わってしまいました…

バニャイヤは20周目にヴィニャーレスを捉えトップに浮上。13番手から見事な追い上げ。今回は気合が違いましたね。

レース終盤はさらにクアルタラロまでもがヴィニャーレスに追いつき、激しい2位争いへ。しかし最後はなんとかヴィニャーレスが逃げ切り2位の座を譲りませんでした。
とはいえここ最近では一番手に汗握るGPクラスの優勝争いになったのではないでしょうか?

トップ3のバトルの陰に隠れてしまいましたが、ルーキーのファビオ・ディ・ジャナントニオ🇮🇹(Gresini / Ducati)が大健闘の自己ベスト4位フィニッシュ!
来年のシートを失ってしまっている現状が非常に残念ですが、GPで戦える速さがあることを十分に示したレースになったと思います。

また先日骨折の手術をして、痛みを堪えながら走ったベッツェッキ🇮🇹(VR46)はスプリントで3位、決勝で5位と大健闘。
今の彼のコンディションを考えても、これ以上ないポジションでのフィニッシュに、チームクルーも彼を拍手で迎えました。

YAMAHA勢はクアルタラロが3位表彰台に上がりましたが、モルビデリは14位でフィニッシュ。
HONDA勢はリンス🇪🇸(LCR)が復帰戦で検討の9位、中上貴晶🇯🇵(LCR)が11位でフィニッシュ。M.マルケス🇪🇸(Repsol)は8周目、ミル🇪🇸(Repsol)は12周目に転倒リタイアとなりました。
HONDAは我慢のレースが続きますが、なんとかデータを集めて来年に繋げてほしいところ。


スタンディング

スプリント終了時点でマルティンが一時トップに立ちましたが、決勝でリタイアとなりバニャイヤが優勝したことで再びリーダーはバニャイヤの手に。
しかしその差は18pt、残り5戦ありマルティンの勢いであればまだまだ巻き返せる距離にいます。
3位ベッツェッキ🇮🇹(VR46)、4位ビンダーは単独ですが、5~7位は僅差で熾烈な争いになってきました。
トップ10は誰もが表彰台に登る実力者なので誰がどのようにランキングに影響してくるか分かりません。
ここからのシーズン終盤の戦い、面白くなりそうです。

次戦

さて、次戦は連戦で今週末の開催。舞台は南に降ってオーストラリア🇦🇺フィリップアイランド。
今回のマンダリカと同じく島の海沿いに位置し、こちらも風や雨など自然の影響を受けやすいサーキット。
各クラスタイトル争い、ランキング争いが激化する中でどのようなバトルが生まれるのか?
次戦も目が離せません。


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