Z世代の流行語「What the Sigma!」ってどんな意味? ネイティブと本人たちにきいてみたよ
前回のこちらの記事は、「流行」というよりはすっかりおなじみな感のある話題でしたが、今回はわりと最新の流行語ですよ(どや)。
と、Yurikoが自信を持ってお届けする、Z世代の流行語「What the Sigma」について今日は解説。「ワッタ、シグマ」と発音します。
シグマというのは、ギリシャのアルファベットの1つですね。
現地のパパママも「これなに??」と戸惑い気味なこの言葉。
英語圏に(特に中高生の男の子が)留学しているパパママ、英語圏の流行スラングが好き!という方はぜひお読みください。
「ワッタ、シグマ!」の意味は?
「What the Sigma」、直訳すると「なんてシグマなんだ!」というところでしょうか。
が、最初に結論をいうと、「ワッタ、シグマ!」に「意味はない」んです。
英会話を習っていたり、英語スピーチやスピーキング対策として先生についていたりすると「Filler word(フィラーワード)」について指摘されることがあると思います。
「フィラーワード」とは、日本語でいうなら「えーと」とか「うーん」とか、間をつなぐときについ口にするような意味のない言葉のことです。英語なら「Well」とか「Uh」とか「You know?」とか「Like」とかですね。
英語圏の中高生にとって「ワッタ、シグマ」はそんな感じで口にするフレーズ。いわゆる「meme(ミーム)」というやつですね。
意味がないのに彼らがなぜそんなにいうかといえば、流行っているからです。
でも、もともとの意味はある
しかし、「シグマ」にはオリジナルの意味はあります。
もともとは2021年頃から使われ始めた概念らしいのですが、「Sigma male(シグマ男)」という言葉があります。
「Sigma male(シグマ男)」というのは、男性のヒエラルキーを表す言葉に関連しています。説明している図があるので引用しますね。
上記の図のような、社会的な男性性を示すピラミッド階層があって、そのトップに君臨するのが「アルファ・メール(アルファ男)」です。いわば「陽キャの一軍男子」「勝ち組の男性」を示す言葉ですね。
具体的にいうと、見た目がよくて、頭も良くて、体も鍛えてたりして、いい仕事やお金も持っている成功者で、いつも周りに人がいる人気者で、カリスマで、自信に満ちあふれていて…みたいな男性のことです。
そして「シグマ・メール(シグマ男)」は、「アルファ・メール(アルファ男・勝ち組男性」と同程度の成功を収めているイケメン男性だけど、「性格が控えめ」で「群れない」人のこと。
頭もよく、見た目もよく、お金もあるけど、一匹狼。でもしっかり素敵な彼女はいる、みたいな感じです。
Sigmaは、ギリシャのアルファベットで18番目(途中)の文字。なぜ他の数字じゃなくてSigmaなのか?という点については「謎」だそうです。
そのため、「シグマ」という言葉そのものには「カッコいい・最高にイケている」というような意味があります。
「Sigma」を使った例文
中高生男子の使い方としては、例えば、おしゃれブランドのサングラスなどを身につけていることに対して、
とか
というなどのいう使い方です。
ちなみにピットバイパーは若者に人気のサングラスブランド。
ほんとに「なんでもなかった」
息子が友だちとしゃべっているときに頻繁「ワッタ、シグマ!」と言っているので「Sigmaってなに?」ときいてみたところ、「なんでもないよ」と言われていたのですが、調べたところほんとになんでもなかった、というオチでした。
きいていると、「Oh my god(オーマイガ)」の代わりに言っている感じですね。
今回の流行のきっかけは、4月頃に英語圏で人気のテレビアニメ「スポンジボブ」で出たのが発端となり、TikTokで流行って広まったということです。
ちなみに、前に書いた「Ohio」と組み合わされてもよく言われています。「What the Sigma , Ohio thing」みたいな感じで。
最高のものに対しても・最低のものに対しても・ちょっとしたことに対しても使えるので、ほぼ意味がありませんねw
また、こういう言葉が生まれては消えていくんでしょうね。
以上、最新スラング「What the Sigma」の開設でした。
若者のみなさん、ぜひ使ってみてくださいね。
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