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英語圏の小学生の必読書。「ロアルド・ダール」(児童文学作家)は、なんと発音すれば伝わるのか

インターナショナルスクールに通う小学生なら必読の作家が「ロアルド・ダール」。

日本では『Charlie and the Chocolate Factory(チャーリーとチョコレート工場)』で有名です。英語圏では『Matilda(マチルダ)』が代表作の筆頭にあげられることも多い、イギリス人の大人気作家です。

ジョニー・デップ主演。奇抜でカラフルなキャラクターを演じきり、新たな演技の地平を開拓した彼にとってもエポックメイキングな一作。


ところがこの「ロアルド・ダール」、このまま発音しても英語圏では通じません。

では、何というと伝わるのでしょう? 今日はそんなお話です。


答えは、「ロッ・ダー」


「ロアルド・ダール」を何といえば英語圏で通じるか? の答えは、「ロッ・ダー」。最後を「ロッ・ダーr」のように巻き舌にするとさらにいいです。

カタカナで「ロアルド・ダール」というよりもずっと通じますので、海外で学校の先生や本屋さん、図書館などでいう必要があるときは参考にしてみてください。

え、「ロアルド」が「ロッ」だけになるって、「ald」はどこいっちゃうの?さりげなく、なんとなく、英語っぽく、ちょっとは「アルド」も言う方がよくない?
……と最初思っていたのですが、おそらく、「ロアルド」の最後の「ド」は、次の「ダール」の「ダ」にくっついてしまうのではないか、と。
また、「al」の部分についても発音はもともと微かなので、聞こえるように発音するよりはいっそのこと言わずに「ロッ」だけにしておく方が通じる、というのが実感です。

さて、そんな本好きも本嫌いも口をそろえて「おもしろいよ!」という「ロッ・ダー本」。ここからは、その魅力とおすすめについてご紹介していきましょう。


ロアルド・ダール作品の英語レベルは?難しいの?


「ロアルド・ダール」の本の英語レベルはどれくらいでしょうか。

英語圏では6~8歳前後で読んでいますので、決して難しい内容ではないです。ただ、英語圏のこの年齢の単語レベルを英検でいうなら、2級~準1級に出るようなものもバンバンでてきます。

(英検準1級レベルの単語は、身近なものや授業で扱うことに関連するものであれば、英語圏の小学生にとって日常語です。例えば「冬眠」とかね)

そのためか、「TOEIC900点を超えたら読みたい」と書いてあるサイトなども見たのですが…そこまで難しくないです。

内容的に子ども向けなので、子どもが読むか、子ども心を持つ大人、もしくは子育て世代の人が読むのが適しています。TOEICを受ける人が読む感じではないかな、っと思います。

「でてくる単語を全部知っているから読む」というよりは、「本を読んで語彙を増やそう」という試みにとても合致する本、というのが私の実感です。
やっぱり本で実際に読んで、シーンを分かったうえで意味を知った単語って、忘れないです。

なので、英検3級くらいから、興味のもてそうな内容のものか、短い作品を読んでいけばいいんじゃないかな?と思います。

わが家の子どもたちも、それくらいの英語レベルのときにロアルド・ダール本を買いました。


わが家で人気の「ロアルド・ダール」作品:息子編


わが家ではマレーシアのインタナショナルスクール入学が決まってすぐ、この15冊セットボックスを購入。少しずつ読み進めました。

(マレーシアのインターナショナルスクールに入学して以降も、この中のいろいろな物語が授業の教材として指定されました。早めに購入してよかったです。大いに役立ちました)

今はもっと難しい本を読むようになりましたが、「ロアルド・ダール」作品はいわばインター生の「原点」的な物語。子どもたちは内容をよく覚えているようです。そこで、子どもたちにおすすめ作品をきいてみました。

まずは息子に。ロアルド・ダールでいちばん有名な作品っていったらなに?

👦そりゃ『Charlie and the Chocolate Factory(チャーリーとチョコレート工場)』でしょ。

ジョニデさん主演で映画化されたしね


この15冊の中でおもしろかったのはどれ?

👦ぜんぶおもしろいけど、そうだな、『Charlie and the Great Glass Elevator(チャーリーとガラスのエレベーター)』かな。
「チョコレート工場」の続編の話ね。

映画みたならわかると思うけど、工場の中にガラスのエレベーターあったでしょ? あのエレベーターでどこまでも行ける、って話ね。
学校の授業でも読んだよ。

息子から「ママは原文では読んでないでしょw」といわんばかりの発言……


わが家で人気の「ロアルド・ダール」作品:娘編


娘にもきいてみましょう。

👧いちばん有名な作品、というなら『Matilda(マチルダ)』かな。学校のドラマの授業でもやったし。

最初に(7~8歳で)読んだときはあんまりおもしろくなかったけど、2度目に読んだときはおもしろかったよ。

ほかはどんな作品がおもしろかった?

👧あとは、『James and the Giant Peach(ジェームズと巨大な桃)』かな。

どんな話か? 
大きな川から桃が流れてきて、ジェームスがその中に入ってるって話だよ。で、ころころ転がっていって、虫たちと楽しく暮らすんだよ。

「桃太郎」と「おむすびころりん」が混ざった話みたいだな、と息子氏からのツッコミ。
(もちろん桃が川から流れてくるのは娘のジョーク)


冗談はいいからw ほかは?

👧 ロアルド・ダールはぜんぶおもしろいよ。

長い話だったら『The BFG(BFG ビッグ・フレンドリー・ジャイアント)』、短い話なら『The Magic Finger(マジック・フィンガー)』がおすすめ。
『マジックフィンガー』は5回くらい読んだよ。

ああ、ミドルフィンガーの話な、と息子氏から横槍。これは英語圏男子ジョーク


『BFG』ってどんな話? 進撃の巨人みたいな?

👧いい巨人と、悪い巨人がいる、って話。超大型巨人ね

ビッグ・フレンドリー・ジャイアントな、おもしろいよね、あれも。と息子氏も同意


「でも全部おもしろいよ!」
とふたりで声を合わせていっていました。
息子と娘では「本好き度」がだいぶ違うのですが、どちらのタイプの子も「全部おもしろい」というのってすごいですよね。


15冊セットボックスはコスパよし。買いです!

そんなわけで、この15冊セットは早めに買って使い倒せて、コスパよかったです。前述の子どもたちによるあらすじが適当すぎたので、ChatGPTさん&私による要約とみどころも以下に記載しておきますね。
(私が読んでいない作品はChatGPTさんコメント)

  1. The Witches(魔女たち)

  2. The Giraffe and the Pelly and Me(キリンとペリカンとぼく)

  3. Matilda(マチルダ)

  4. The BFG(BFG ビッグ・フレンドリー・ジャイアント)

  5. Going Solo(ひとりぼっちの冒険)

  6. George's Marvellous Medicine(ジョージのふしぎな薬)

  7. Danny the Champion of the World(ダニー、世界一のチャンピオン)

  8. James and the Giant Peach(ジェームズと巨大な桃)

  9. The Twits(ふたりは最悪)

  10. Charlie and the Great Glass Elevator(チャーリーとガラスのエレベーター)

  11. Boy - Tales of Childhood -(少年時代の話)

  12. Fantastic Mr Fox(ファンタスティック・ミスター・フォックス)

  13. Esio Trot(エシオ・トロット)

  14. Charlie and the Chocolate Factory(チャーリーとチョコレート工場)

  15. The Magic Finger(マジック・フィンガー)


なお、以下の画像クリックですべての本で無料試し読みができます。

📖The Witches(魔女たち)

魔女が子どもを憎む本性を隠して生活する社会に、偶然その秘密を知る少年が立ち向かう物語。少年が魔女たちの会議に潜入するシーンが緊張感あふれる! 少年の勇気と知恵がみどころ。


📖The Giraffe and the Pelly and Me(キリンとペリカンとぼく)

【👩おすすめ】少年と彼の新しい友達である長い首のキリンと大きなくちばしのペリカンが、窓ふきビジネスを始める物語。彼らが手がける特別な仕事の一つひとつが楽しいみどころ!


📖Matilda(マチルダは小さな大天才)

【👧おすすめ】頭脳明晰な少女マチルダが、不正を働く大人たちに立ち向かい、自身の力を信じて成長していく姿を描いた物語。マチルダの超能力が明らかになるクライマックスにワクワクする!


📖The BFG(BFG ビッグ・フレンドリー・ジャイアント)

【👧👦おすすめ】孤独な少女が巨人の国で友だちとなった優しい巨人と共に、人間の子供たちを守るために奮闘する物語。夜中に夢を捕まえる巨人のシーンが幻想的で印象的!


📖Going Solo(ひとりぼっちの冒険)

【👩おすすめ】ダールが若者時代にアフリカで過ごした日々や第二次世界大戦中のパイロットとしての体験を描いた自伝的作品。彼の生きる勇気と冒険の精神が伝わる物語。彼の作家としての原点はこに時代にあるっぽい。


📖George's Marvellous Medicine(ジョージのふしぎな薬)

幼いジョージが厳しい祖母を変えるために自分で特別な薬を作ります。祖母に変化が現れる驚きの瞬間がクライマックス!

📖Danny the Champion of the World(ダニー、世界一のチャンピオン)

【👩おすすめ】少年ダニーと彼の父親が、地元のいじわるなお金持ちの地主に対抗するための大胆で緻密な計画を練って実行する話。単純な善悪ではかれない試みの数々が魅力的だし、親子愛に泣ける。

📖James and the Giant Peach(ジェームズと巨大な桃)

【👧おすすめ】孤児のジェームズが巨大な桃とその中に住む不思議な虫たちと共に新たな家族を見つける旅に出る話。桃が空を飛び始めるシーンファンタジックでスカッと楽しい!
セットでなく個別の本なら、桃の香り付きバージョンがある!?

📖The Twits(ふたりは最悪)

いじわるで汚い夫婦、ツイット氏とツイット夫人がお互いに意地悪ないたずらを繰り返します。表紙のイラストからして最高に汚くて悪そうw この夫婦に対して動物たちが仕掛ける反撃がクライマックス!


📖Charlie and the Great Glass Elevator(チャーリーとガラスのエレベーター)

【👦おすすめ】『チャーリーとチョコレート工場』の続編で、チャーリーとウォンカ氏がガラスのエレベーターで宇宙に冒険に出る物語。宇宙での奇妙でおもしろいできごとがロアルド・ダールの真骨頂! 数々の英語本を読んできた息子氏のおすすめ。


📖Boy: Tales of Childhood(少年時代の話)

【👩おすすめ】ダール自身の子供時代を描いた自伝的な物語で、様々ないたずらや学校生活が語られます。その中でも学校でのチョコレートテストのエピソードが特に興味深い!


📖Fantastic Mr. Fox(ファンタスティック・ミスター・フォックス)

ずる賢いミスター・フォックスが、自分の家族を飢えから救うために近所の農場から食料を盗む計画を立てます。彼が農場主たちとの間で繰り広げる知恵の戦いは、読者を夢中にさせます。


📖Esio Trot(エシオ・トロット)

寂しい老人が、隣に住む女性に気付いてもらうために、彼女のカメのサイズを変える巧妙な計画を実行します。老人の繊細でユニークなアプローチが微笑ましい。

📖Charlie and the Chocolate Factory(チャーリーとチョコレート工場)

【👦👧👩おすすめ】貧しい少年チャーリーが「ゴールデンチケット」を見つけてウィリー・ウォンカの巨大なチョコレート工場を訪れる冒険物語。
キャラ立ちすぎの登場人物たち、人の温かさなど、人間描写が素敵。
チャーリーの純粋さと勇気、カラフルで不思議な工場の内部の描写やおかしな発明や奇妙な試練がぜんぶ見もの! 


📖The Magic Finger(マジック・フィンガー)

【👦👧おすすめ】怒りを感じると不思議な力が発動する少女が主人公。奇妙なできごとの数々と少女の力の秘密が解き明かされる過程が見どころ。短くてサッと読めるところもいい。最初の1冊におすすめ。


ちなみに、Yurikoのいちばんのお気に入りは


ちなみに、私自身のいちばんのお気に入りは、『Danny the Champion of the World(ダニー、世界一のチャンピオン)』

主人公のダニー少年が、父親のピンチを助けるために嵐の夜にとある勇気ある行動に出るのですが、めちゃめちゃスリリングで感動的でした。現実にそんなことはわが子の身には起こってほしくない!って類の事柄ですが……

母国語以外で読んでそのまま心揺さぶられるのだから、稀代のストーリーテラーですよね、ロアルド・ダール。

というわけで、ロアルド・ダールは「ロッ・ダーr(巻き舌)」と発音しましょう、というお話でした。海外で学校の先生や本屋さん、図書館などでいう必要があるときは参考にしてみてくださいね。

ちなみに、ロアルド・ダールのフィールドは児童文学作品だけではありません…… また続編を書きますね。

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