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✓キラキラ共和国

▽あらすじ
ツバキ文具店は、今日も大繁盛です。
夫からの詫び状、憧れの文豪からの葉書、
大切な人への最後の手紙。
伝えたい思い、聞きたかった言葉、
承り〼。

▽印象に残ったフレーズ

自分の意思で選んだ相手とだって
離婚することができるというのに、
自分の意思ではどうにもならない
血のつながりというものに
それが認められないのは
どういうことなのだろう。

失くしたもの追い求めるより、
今、手のひらに残っているものを
大事にすればいい。

目を閉じてキラキラ、キラキラと
心の中で唱えるだけ、心の暗闇に
星が現れて明るくなる

「人生は、長いとか短いとかじゃなくて、
その間をどう生きたかだと思うから。」

「無理に好きになる必要はないんだね。
でも、感謝することは、できるね。」

▽感想
代筆屋さん、ぽっぽちゃんのその後。
結婚して、連れ子もできたけど、
夫ともその子供とも穏やかに過ごしてる。

視力が見えない男の子の話は
ぐっときて涙が出たなあ。
お母さん想いの素敵な子だった。

ぽっぽちゃんのお仕事は
人の気持ちが分からないと
難しそうだなといつも思う。
その人の気持ちになって
その人の代わりに筆をとるわけだから、
その人と一緒に怒ったり
悲しんだり、喜んだりしなくちゃいけない。
しかもそれを字で表すというのだから
普通の人がすぐにするというわけには
絶対にいかない仕事だと思う。
それでもこんなに数をこなして
誰かの気持ちを代弁できる
ぽっぽちゃんは凄いと思った。

結婚してミツローさんも
QPちゃんも本当に良い人たちで
なにか喧嘩や悶着があっても
筆を取って素直に解決しようとした
ぽっぽちゃんの姿勢は素晴らしい。

血の繋がっていない子に対して
愛が溢れるという表現ができるのなら
この家族はこれからも幸せになれると
そう思えた。

キラキラ共和国/小川糸/幻冬舎

↳文庫本

↳単行本

試し読みもありますので、ぜひ

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