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映画感想文「パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女」 おすすめ、韓国エンタメの地力

配信で「パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女」を鑑賞しました。
感想を書いてみようと思います。

2022年(日本公開2023年) 韓国
監督 パク・デミン
天才的なドライビングテクニックを持つウナは、ワケあり荷物を届ける特殊配送会社「特送」で働いている。彼女はある日、海外への逃亡を図る賭博ブローカーと、その息子ソウォンを港まで運ぶという依頼を引き受ける。
しかし、思わぬアクシデントで依頼人不在のまま、ソウォンと300億ウォンが入った貸金庫の鍵を抱えて追われる羽目になる。貸金庫の鍵を狙う悪徳警官やサイコパスな殺し屋、さらには脱北の過去を持つウナを秘密裏に調査する国家情報院も巻き込み、命がけのカーチェイスを繰り広げる。

映画.comより

面白かった、おすすめします。
まあひどい邦題のサブタイトル(某日本ドラマを意識してつけたんだろうけど)はご愛嬌で、中身は面白い。

ストーリーは王道です。正直既視感はあります。
子どもと一緒に逃亡することから「子連れ狼」や「グロリア」なんかを想起します。
また今作はカーアクションが見どころなのですが、「ベイビー・ドライバー」を思い出したりします。
でもなんだろう、きちっと観客を楽しませてくれるというか、ポイントポイントの押さえどころを分かってるというか。
シナリオの緩急の付け方が上手で、エンタメとして仕上がりが良い。
109分という時間も、変にエピソードをもらなくて好感がもてました。

冒頭の韓国都市部のカーアクションがめちゃくちゃ楽しくて、テンションが上がる。
まあ最後の山場がカーアクションじゃないのはちょっと残念だったけど、それでも室内のアクションもライティングで工夫されてる。

大きくいうと最初に書いたように既視感はあるのだけど、細かいところでは韓国ならではの工夫が凝らされてて、だから鮮度があるんですよね。
上記で挙げた要素(子連れ逃亡やカーアクション)だけでなく、ソウルからプサンまでのロードムービー的要素もあるし、主人公のドライバーが脱北者という背景もある。
ひとつひとつの要素を深く描くっていうわけではないのだけど、いろいろ混ぜ合わせることで韓国エンタメとして昇華されている。
きっちり元をとってくれます。

「元をとる・とらない」というと銭勘定っぽい感じがして、映画には芸術的側面もあるからそういう表現は嫌いだという方はいらっしゃるだろうし、自分もそればかり重視しているかというとそうではありません。
ただ作品との関係というか、最近の韓国映画って「ある一定のラインまでは必ず持っていきまっせ」的な信頼があるんだよなあ。良き意味で商売人というか、地力がある。

なんちゃらプライムで鑑賞。おすすめします。


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