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ウェス・アンダーソン監督最新作『アステロイド・シティ』を紹介!

 こんにちは!映画チア部の(あさひ)と(ゅぃ)です!
9月1日(金)に公開のウェス・アンダーソン監督の新作『アステロイド・シティ』の見どころをご紹介します!
 今年の4月に東京で開催された『ウェス・アンダーソンすぎる風景展』でも、監督の映画にでてきそうな可愛くてフォトジェニックな風景や建物などが、若い世代を中心に巷で話題になっていましたね!今回の記事では、ビジュアルだけではない、ウェス・アンダーソン監督の映画の魅力をたっぷりお届けしたいと思います。
ネタバレはありませんので、ぜひ安心して最後までご覧ください!

© 2023 Pop. 87 Productions LLC & Focus Features LLC. All Rights Reserved.

あらすじ

時は1955年、アメリカ南西部に位置する砂漠の街、アステロイド・シティ。隕石が落下してできた巨大なクレーターが最大の観光名所であるこの街に、科学賞の栄誉に輝いた5人の天才的な子供たちとその家族が招待される。
子供たちに母親が亡くなったことを伝えられない父親、マリリン・モンローを彷彿とさせるグラマラスな映画スターのシングルマザー──それぞれが複雑な想いを抱えつつ授賞式は幕を開けるが、祭典の真最中にまさかの宇宙人到来!?この予想もしなかった大事件により人々は大混乱!街は封鎖され、軍は宇宙人出現の事実を隠蔽しようとし、子供たちは外部へ情報を伝えようと企てる。果たしてアステロイド・シティと、閉じ込められた人々の運命の行方は──!?(アステロイド・シティ公式HPより引用)

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ウェス・アンダーソンってどんな人…?

ウェス・アンダーソンの作品では、カラフルな色彩構成、徹底された構図やカメラワーク、シュールでユーモアのある演出などが特徴的であり、監督独特の世界観を作り出しています。その可愛くて個性的な作品世界は誰にも真似出来ない"唯一無二"のものであり、一目でウェス・アンダーソンの作品であることが分かります。オシャレや流行に敏感な若い世代からも注目され、現在話題沸騰中の映画監督でもあります。今や独自の世界観を確立した唯一無二の映像作家として、映画史上に名を刻む存在となっています!

経歴
1969年5月1日、アメリカ、テキサス州ヒューストン生まれ。オーウェン・ウィルソン兄弟が主演した『アンソニーのハッピー・モーテル』(96)で長編監督デビュー。『天才マックスの世界』(98)でインディペンデント・スピリット賞監督賞を受賞。『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』(01)アカデミー賞脚本賞にノミネート。『ライフ・アクアティック』(04)、『ダージリン急行』(07)を監督。初のストップモーション・アニメ『ファンタスティック Mr.FOX』(09)でアカデミー賞長編アニメ賞にノミネート。『ムーンライズ・キングダム』(12)でアカデミー賞脚本賞、ゴールデングローブ賞作品賞にノミネート。『グランド・ブダペスト・ホテル』(14)では世界各国で大ヒットを記録、アカデミー賞監督賞を含む9部門にノミネート、ゴールデングローブ賞作品に輝き、自身もベルリン国際映画祭審査特別賞・銀熊賞を始め数々の賞を受賞。日本人キャストが数多く声の出演を果たして話題となったストップモーション・アニメ『犬ヶ島』ではベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞。『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ではカンヌ国際映画祭オフィシャル・セレクション2020に選ばれる。(アステロイド・シティ公式パンフレットより引用)

見どころ①豪華キャスト陣

 ウェスの映画の見どころといえば、豪華なキャスト陣。ウェス・アンダーソン映画常連俳優のジェイソン・シュワルツマンの姿も。常連俳優がいるとやっぱりホッとします。「君たちがいたら安心だ。ウェスの世界だ。」って。映画にとってキャストがとっても大切な要素であることを再認識します。
 そして、数々の豪華俳優陣が出演していますが、今回ウェス映画に初参加の俳優の姿も!そのなかでもいい役どころだな~と感じたのが、マーゴット・ロビー!出演シーンは短いながら(贅沢ですよね)、それを皮肉るようなセリフも。出演シーンお見逃しなく✨(あさひ)のお気に入りシーンの一つです。

 さらに勝手にウェスあるあるだと思っているのが、キャラクターがなかなか笑わないこと。「普段の生活でももっと笑ってるわ!」って思うくらいにウェス映画の人って笑わないですよね。笑わない人たちで皮肉なジョークばかり言うのに、優しさもあり、人への愛もあり。
 監督と俳優たちが作る、現実とかけ離れているようで人間味あふれるキャラクターが憎めないです。むしろ愛おしく感じます。人の心の動きの観察と、その表現がとても上手な監督と俳優陣だと思います。

見どころ②一捻りあるストーリー

 ウェス・アンダーソン監督の作る映画は、キャラクターの表情や会話内容、淡々としたストーリーの流れから解釈は人それぞれで大きく異なると思います。今回もストーリーの解釈と舞台設定の難しさもあり、様々な側面からの考察ができる作品だと感じました。
 本作は、舞台「アステロイド・シティ」の創作過程に密着したテレビ放映であり、私たちはテレビの中の舞台裏を見ている、というように少しややこしい設定です。そのため、舞台「アステロイド・シティ」での出来事を中心に、「アステロイド・シティ」の舞台裏や舞台が出来上がるまでの過程を一つのストーリーとして見ることになります。文字で説明するのはとっても難しいので、設定が気になる方も是非一度見てくださいね。
 まずはアステロイド・シティの中のストーリーを考察、そして舞台を作り出す人々の苦悩や葛藤、さらに1950年代のアメリカの時代背景と監督がその時代を取り上げたことの意味など、映画の中でも注目する場所でさまざまな考えが浮かぶと思います。ウェス・アンダーソンの映画では最初から最後まで淡々と物語が進むイメージでしたが、今回は終盤にかけて盛り上がりがあるように感じました。

 ここまで難解だと言いましたが、もちろんコメディシーンもたくさんあります。セリフや人物の動きにユーモアがあり、シュールなお笑いが好きな人はかなりハマると思います。スカーレット・ヨハンソンが淡々としながらコミカルな演技をしているのが最高でした。
 そして、(あさひ)と(ゅぃ)のお気に入りはなんといっても宇宙人登場シーン。他にも所々クスッと笑えるシーンが多いのできっとお気に入りシーンが見つかると思います。

見どころ③ウェス・アンダーソン全開の世界観

ウェス・アンダーソンの作品といえば独特の世界観も注目ポイントですよね!

色彩豊かで美しい配色、被写体を中央に置き正面から捉えた左右対称な構図、定点が多めで横移動するカメラワークなど…今回もその要素が豊富に含まれていて、ウェス・アンダーソンらしさ全開の作品となっています。

なんといっても世界観が最高にかわいい!(レトロ好きには堪らない仕上がりです)
特にスペインで実際に設置されたという巨大なセットにはひとつひとつ細部までこだわりが感じられます。それはCGを極力使用していないようには思えないほどの完成度…!"1950年代のアメリカ"の雰囲気を忠実に再現しており、その徹底的に作り込まれた世界観からはどこかノスタルジックさを感じさせます。そんな砂漠の街"アステロイド・シティ"がリアルに存在する風景ように感じられるところも注目ポイントとなっています。

まるでイラストのように青々とした空の下に広がる壮大な光景とポップな装飾が共存する監督特有の世界、それに映える豪華俳優陣たち…視覚的な美しさが堪りません。

特に色味(パステルカラーに包まれた世界)がほんとうに最高すぎました!爽やかな色合いは夏にピッタリな作品だと思います。これは映画館の大きなスクリーンで観た方が絶対に良いと感じました。そのため、1回目はしっかりと物語を楽しみ、2回目はビジュアルに注目して楽しむ…というように何度も見る価値がある映画だと思います!映像の美しさに浸るだけでリピ確定です🤍

個人的にこの構図好き!素敵!となる場面が沢山あり、映像にも関わらず写真のように一瞬一瞬が計算され尽くされ、どこを切り取ってもオシャレでバッチリと決まっている瞬間がいくつもありました。自分好みの構図を見つけながら観るのもこの映画を楽しむひとつの方法だと思います🫶🏻

私(ゅぃ)は、ジェイソン・シュワルツマン演じるオーギー・スティーンベックと、スカーレット・ヨハンソン演じるミッジ・キャンベルがモーテルの窓際を介して会話をするシーンで見られる構図が特にお気に入りです。劇中で度々登場するシーンですが、その構図にも是非注目してみて下さい!

© 2023 Pop. 87 Productions LLC & Focus Features LLC. All Rights Reserved.

ウェス・アンダーソンの作品は、その世界観の徹底ぶりからすぐにウェス・ワールドに惹き込まれ、作品を観終わった後にはまるで絵本の中に迷い込んでいたような、ひとつの夢をみていたような感覚になるところが魅力だと思います。

皆さんも是非ウェス・アンダーソンが作り出す独特の世界観に注目してみて下さいね🪄

さいごに

今回の記事では、ウェス・アンダーソン監督の映画の魅力をネタバレなしでお届けしました!

独特な世界観で観客を魅了しつづけるウェス・アンダーソン監督の待望の最新作『アステロイド・シティ』9/1(金)劇場公開です。

初めてウェス・アンダーソン監督の作品を観るという方もウェス・ワールドの虜になること間違いなしです!是非、劇場でご覧下さい💫

最後までご覧いただきありがとうございました!

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