見出し画像

My First Love

物心着いて初めて恋をしたのは小学5年生の時だった
1年生からずっと同じ学校に通ってきた
少し背の高い、みんなから人気のある子で
中ではおしゃれで、あか抜けていた
私はそんな彼をかっこいいと思った
当時の私はやんちゃというか思春期というか、
なまいきざかりだったので彼に素っ気ない態度を
とったり、好きとは反対の言葉を口にしたりしていた
その行動に彼が笑ったりなにか返してくれることが
嬉しくて仕方なかった
隠してたつもりでも周りにはバレバレで、
彼のこと好きなんでしょ?とリーダー格の女の子たちに言われたりして。漫画みたいだったな、
中学校も同じところに進学して、少し大人になった私は彼と関わることに恥ずかしさを感じていた
相変わらず彼は人気で、たくさんの人の中心にいた
私はますます彼を好きになった、私にだけ優しくしてくれることも増えていったように思う
そして忘れもしない、中学3年生のクリスマス
受験の最中、彼とは頻繁に連絡をとっていた
その中で私がポロッと彼を好いているという趣旨のことを伝えると、俺も好きだよ、と。
夢のようだと思った ずっと想い続けていた人が私のことを好きでいてくれて、私と同じ気持ちだなんて
生まれてから過ごした15年間の中で今が一番幸せだと本気で思っていた
これは大袈裟な話だけど、今なら美しく死ねるとさえ思った、大袈裟だけれど。
4年間ずっと片思いだったから、これから先も同じだと思っていたし、まさか恋が叶ってしまうなんて。
よく小説なんかでみる、幸せすぎて涙が出てくるという感覚がようやくわかった、そのくらい幸せだった
そのまま彼と付き合って、最高な瞬間も最低な瞬間も味わった 後者の方が圧倒的に多かった、私が想像していた彼と本当の彼には大きな差があった
それでも、私の中で彼への恋が消えることは無かった
無敵だった、あの頃の私は全てを知ったつもりで何も知らない、恋に恋する女の子だったのだ
甘い思いも、苦い思いも沢山して、最終的に後味悪く
彼とはお別れをした
今、彼をよく知った状態で彼とまた出会ったら付き合うかと言われれば付き合わない。

でも、きっとまた懲りずに恋をしてしまう

正直、傍から見ればとんでもないやつだったと思う
あんなに私を悲しい気持ちにさせたのは後にも先にも彼だけだ
それでも嫌いになれなかった 1種の呪いのように私は
何があっても結局彼が好きだった
丸1日怒っていても、次の日にはもう彼を好きな気持ちが戻ってきていた
それだけ囚われていたし、それでよかった

その後色んな人と出会って少しの恋をしたけれど
彼より好きになれた人はいなかった
あんなに最低だったのに、なんでこんなに好きだったのかは自分でもよく分からない

この恋心は墓場まで持っていくと決めている
何度も嫌いになろうとしたけれどなれなかったから
もう今更思い出して、嫌いになろうなんて思っても
なれないことくらい 自分がいちばんわかっている
これからも私は生きて、その中で恋をするだろう
彼に抱いた恋心に勝るものを感じられた時、私は
その人と結婚するのかな そんな日が来るのだろうか

さよなら、ピュアだった頃のわたしの恋心

大きくなって いつか私が大好きな人と出会えた時に
また会いに来てよね

この記事が参加している募集

忘れられない恋物語

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?