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今週の選挙(2024 5.19投票)


 今週は多すぎず少なすぎず、(まとめる私としては)適度な数の選挙が行われます。

 ・・・とはいえ、本来今週の目玉になるハズだった「兵庫県・相生市長選挙」は、皆様ご承知のように “選挙出まくりマン” 小西彦治氏が出馬するも締め切り直前に立候補を取り下げるという前代未聞の珍事をやらかしました。 そちらについては、

貴重な「幻の出馬会見」を取材したビスタカーさんの記事と、

コチラの記事をご覧いただきたく。 それでは “マトモな選挙” の紹介を始めましょう。




◎群馬県・昭和村長選挙

 3期務めた現職が立候補せず、元村議の3人で次の座を争う選挙です。

 「元村議」という肩書きで揃っていますが現職の村議を辞して立候補したのは69歳の1人のみ。 70歳の候補は村議を辞して出た2012年と4年後の2016年の村長選に出て落選した人で、73歳の候補は2014年当選の任期を満了し村議生活を終えた人。 そうなると直近まで現役だった人が優位のように感じますが上記の動画を見ると出陣式に集まった人の数は、互角。 果たしてどうなるでしょうか。


◎群馬県・昭和村議会議員補欠選挙(定数1/2人)

 村長選に立候補するため辞職したコトで空いた議席を埋める選挙です。 51歳と56歳、ともに選挙初挑戦の新人が争う一騎打ちです。

 コチラについては情報が全く無いため紹介のみとさせて下さい…


◎千葉県・一宮町長選挙

 3期目を目指す現職に元町議の新人2人が挑む選挙戦です。

 一宮町は2021年の東京五輪(←そういえばそんなイベントやってましたなぁ・・・)でサーフィン競技が開催された町で、年間60万人のサーファーが訪れるため、「サーフィンと生きる町」と掲げたブランド作りを推進しています。

 こういった政策の是非や防災対策、公共施設の老朽化問題が争点になりそうですが、女性新人候補が現職に続いて2番目に出馬表明した際に「無投票にしたくなかった」と語っているところを見ると、現職優位のように見えます。
 新人が遅れを挽回できるか。 町内の「南消防署」移転を巡り批判が出ているようなので、その辺りが “ツッコミどころ” となるのでしょうか。結果や如何に。


◎神奈川県・小田原市長選挙

 2期目を目指す自民公明維新推薦の現職に、前回544差で敗れた元職と元会社員の新人が挑む選挙です。


 皆様覚えているでしょうか。 現職は前回の市長選で選挙公報に「ひとり10万円」という目玉公約を掲げ、それが市独自の給付金だと捉えられ当選するも、就任後「国の特別定額給付金を迅速に給付するという意味だった」として釈明・謝罪したという騒動を。

 今回の選挙前でも地元紙で取り上げられるなど、事ある毎に蒸し返されるこの騒動を4年の時を経て有権者が審判する選挙になりそうですが、とはいえ市民にとっては今とこれからが大切なのも事実です。 投票基準を「過去」に置くのか「今」、「未来」に置くのかで投票先が分かれるのではないでしょうか。

 現職は自民維新国民民主+連合の推薦を受け組織戦を展開(公明は自主投票の模様)。 県選出の自民国会議員が応援に入っています。 運動量でいえば他候補を圧倒しているでしょう。
 ただし現職は「10万円問題」に加え、統一教会との関わりを指摘されており、県議時代と市長就任後に「ピースロード」等の統一教会関連のイベントへ少なくとも4回出席。 更に2022年5月に統一教会が開催したバザーの収益を市長室で受け取ったコトも有るなど(当時は)浅からぬ関係だったようです。 それを嗅ぎつけて鈴木エイト氏が取材に入ったところ、現職の出陣式には “マザームーン” 井上義行参院議員が応援に来ていたそうです。 支持者からも「あんたは来たらマイナスだ」と言われているような井上氏が来たコトとエイト氏が “狙った” 候補は落選すると言われているコトで現職に不利な要素も有りますが、この難局を現職を乗り切れるでしょうか。

 元職は党の推薦を受けず草の根的な選挙を展開。 共産が自主支援していますが、如何せん神奈川の立憲は県議の会派が6つに分裂するまとまりのなさで、元職を応援する人もいれば現職の応援演説をした人もいるという体たらくです。
 元職時代の3期12年が問われる選挙となりそうですが、そもそもそれが評価されていれば4年前に負けなかったワケですし当選すれば「4期目」となるため多選批判も起きるでしょう。 返り咲きなるでしょうか。

 そして第三の候補である新人は、なんと日本保守党(以下、ポン守)の特別会員という人物。 無所属での出馬のためポン守が応援している様子は今のところ見られませんが主張内容はまさに「THE ポン守!」。 当選の可能性は薄いと思われますが現職と元職が前回に続いて大接戦となった時、この候補の票がカギになると思われるためチェックしないワケにはいきません。
 自民が地方選挙で国会議員を入れる時は「勝ち」を確信している時だと言われますが昨今の支持低迷を見ると党勢回復のために躍起になっているとも見えます。 今後の国政に幾ばくかの影響を与える可能性もあるこの選挙、大注目です。


◎奈良県・香芝市長選挙

 2期目を目指す立憲維新国民民主推薦の現職に前回476票差で3選を逃した元職、更に共産党地区委員長の新人と元奈良市議の3人が挑む選挙です。

 “2期目を目指す現職” というのは基本的に盤石で他は立候補に躊躇するもの。 それが元職は未だしも新人が2人も出るというのは、現職が何かしらの理由で「危うい」のかもしれません(ちなみに調べると、こんなものが出てきましたが・・・)。 奈良県知事を誕生させた維新など政党推薦を得ていますが自民は元職を応援しているようですし、維新と立憲が同じ候補を推薦しているというのも他陣営には “ツッコミどころ” と映る恐れが有ります。

 更に元奈良市議の新人は同市議を1期務め2021年の市長選に32歳で出馬し敗退(5人中3位)していますが、それ以来の選挙となり、もしこの3年間香芝市で地道に活動していたら侮れない存在となりそうですし実際、出陣式の観衆は他候補より多かったという情報が有ります。 無党派層に支持が広がったら党派性を持って戦う現職と元職の間隙を縫って抜け出すかもしれません。

 そして共産系の新人も当選こそ難しいかもしれませんが前述の通り立憲が維新と相乗りしており、その構図を嫌った支持層が票を入れるかもしれません。 立憲支持層は党の推薦候補ではない他候補に投票するというコトは良くあるコト。 やはり現職には結構な包囲網が敷かれているように見えますが県知事の応援を受けた “維新パワー” で押し切れるでしょうか。


◎奈良県・香芝市議会議員補欠選挙

 昨年県議選に出馬(当選)した自民系市議の議席を維新公認の新人と一級建築士の新人2人で争う一騎打ちです。

 一級建築士の新人は40歳で所謂 “意識高い系” 候補。 そうなると維新候補が優位だと思われ、恐らく自身の当選より市長選の党推薦候補支持を強く訴えているハズです。 つまり市長選の現職は選挙カー2台を駆使して選挙運動しているものと思われます。 さぁコレが市長選現職に優位に働くか、見どころです。


◎広島県・安芸太田町議会議員補欠選挙(定数1/3人)

 5回目の選挙挑戦で初当選を目指す新人と元JR西日本職員の新人と元消防職員の新人の3人で争う選挙です。 この選挙は、

5年前の参院選で河井克行氏から現金を受け取った町議が有罪が確定し失職したコトに伴い行われるものです。 まだ議員として粘ってる人がいるのですね。 っていうか騒動発覚後の2021年の町議選で当選してるっていうのがそもそも有り得ないと思ってしまいますが・・・

 3候補の選挙公報(PDF)を見ると、特に汚職問題に触れていないので(党派性は不明ですが)単純に候補者の知名度で決まるのではないかと思われます(情報が無いので言えるのはこれだけですゴメンナイ)。


◎鹿児島県・大和村議会議員選挙(定数8/9人)

 奄美大島の村で現職7人新人2人が立候補した全員無所属の候補が争う “定数プラス1” の選挙です。

 情報が無い上に全員無所属だと正直話すコトは何も無いのですが(汗)、

2023年6月時点ですが大島郡11町村のうち大和村を含む6町村で女性議員がおらず、今回の改選も全員男性候補のため大和村ではこの状況が続きます。
 ちなみに過去を遡ってもデータが見つかった2000年以降、女性候補もゼロ。 村長選も同じ状況なので、男性が村政を仕切る構図が四半世紀以上に渡って続いています。 なんか、哀しいですね。



以上です
候補者の皆様の御健闘をお祈り申し上げます



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