【消費税】ゴーン・ウィズ・インボイス:あなたの財布への直接的な影響は?
はじめに
来月からインボイス制度が導入されることになりました。
多くの方から「インボイス制度って知ってる?何が変わるの?私関係ある?」と疑問を受ける中、私は、税理士法人勤務として、その影響について考察します。
消費税にかかわるこの制度は、私たち全員に何らかの影響を与えると思われます。
経理が大変になって、会社の負担が増えて、みんなの負担が増えそうだよ、ということを書こうと思います。
経理が大変になる
会社は従来より、消費税を自分たちで計算して国に納めてきました。
インボイス制度は、ざっくり申し上げると、その消費税の計算について、
「インボイス」という証拠書類を使っていこうね、というものです。
今まで使っていない証拠書類を使って経理をしなければならないので、事務負担が増えます。
また、インボイスがなくてもこういう場合は消費税の計算には使っていいよ、みたいな特例もあり、「これは特例だからインボイスなくてOKだな」「これは単純にインボイスないからNG」などの判断の心労も増えます。
いわんや税理士事務所をや。
しかもインボイス制度になったからといって消費税が安くなるわけではありません。
インボイスをもらえない外注先があったりして、会社の消費税納税額がむしろ増えるケースも考えられます。
会社の負担が増える
というわけで、経理部の負担が増えて、経理部の他の業務時間が削られます。
経理部の人員が増えればいいのですが、この人手不足の時代、そんな簡単に人は増えません。
これまで経理の人に他部署の人が頼めていた仕事も「自分でやって」と言われるかもしれません。
会社としては完全に「余計な仕事」「利益を産まない雑務」が増える格好になります。
みんなの負担が増える
会社の負担が増えると、会社の利益が減ります。
主に経理の残業代が増え、人件費の増加。
経理以外の「余計な仕事」が増え、営業活動に割ける時間が減り、売上減少。
そして消費税納税額の増加により支出の増加。
利益が減った会社は、商品の価格を上げるかもしれません。
物価が上昇したとき、その影響を受けるのは。。。
おわりに
制度には必ず利点と欠点が存在します。
しかし、インボイス制度を見ると、課税は公平である方向には向かいますが、一方、課題も存在します。
制度が始まったとしても、継続的に改善の方向を探る必要があるでしょう。
そして、私たちひとりひとりが、この制度の影響を理解し、適切な対応を考える必要があります。
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