2020.06.03 水

最後に職場に行ったのが3月の末だから、もう2ヶ月以上出社していないことになる。6月の頭から出社できるようになるのかと思っていたら、それはまかりならぬ、と同じチームの子が上層部に言われたらしい。

正社員は出社、業務委託の私は在宅継続。バイトは出社(というか出社しないと仕事になんないからまあ、そりゃそうか、とは思う)。もやっとした。「出社する理由が見当たらない」と言われたのだそうだ。直接ではないのでなんとも言えないが、出社しないとしにくい作業もあるんだけどな、と思うのと同時に、まあ、家でもできることがほとんどだしな、とも思う。同じチームの子はこのことで上層部と口論になったらしく、「意味わかんないっす」と憤慨したLINEを送ってきた。それで少し救われた。

でもなんだか、職場に自分は不要だと言われている気がして、気持ちの底が冷え冷えした。勢いで、元々登録していた派遣会社のサイトに久々にログインし、さらに新しい転職サイトに登録した。良さそうな求人が出ていたからだ。

鬱々とした気持ちと勢いと、少しの怒りもあったと思う。
同じ内容を違うフォーマットで何度も入力しなければならない非効率さにキィキィしながら、いくつかの求人情報の「検討中」ボタンを押した。つもりだった。そのうち一つは「応募する」だった。昨日転職サイトの担当者という人からメールが来てそれを知った。私がまだ揃えていないいくつかの書類をいついつまでにアップしてください、という内容だった。

そこで私は、う、と詰まってしまった。書類を用意するのが面倒なのではなく(まぁちょっとは面倒だけども)、それが正社員の求人だったからだ。

新卒で入った会社を3年未満で辞め、バリに渡ってそのまま11年インドネシアにいて、帰ってきてからは今の職場で業務委託として働いている。かれこれ15年、正社員としての労働はしていない。
はて、私は正社員として働きたいのかしら。ていうか、働けるかしら。毎日同じ時間に職場に行って、仕事をする。今はそれに家事がくっつく。
家のことをして、週3日くらい出社して、何も無い平日には美術館や博物館に出かけたり、ガラガラの映画館で話題作を観たり、大きな本屋さんで何時間も過ごしたり、ちょっと飲んで帰ったり。収入は不安定だし、学生バイトの方が稼いでるぜ、っていう月もある。でも、そういう日常を、私は愛している。もちろん食うに困らないのは旦那がきちんと正社員として働いているからで、家計として私に依る部分がないからこんな風に好きにしていられるのだということは重々承知。けれど我が家は不動産を買う予定も、育てている子供がいるわけでもない。

宙ぶらりんだなあ、と思う。年齢相応の悩みや迷いとは無縁で生きている。

書類で落ちるわな、と冷静な自分もどこかにいつつ、受かったらどうしよう、服装ちゃんとしないといけない会社かな、ビーサンじゃだめだよね、などと小さくため息をついたりしている。

んー。どうしたいのかなあ、私。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?