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Taylor Swift伝説のスピーチ ニューヨーク大学の卒業生が大喝采

Taylor Swift。私が最も好きな洋楽のシンガーソングライター。12月~2月にかけて毎朝1時間のランニングをしていた際、毎日のように聴いていました。

最初はキャッチーな曲とスウィートな歌声であったり、The Blank SpaceのfunnyなPVであったり。という月並みな入口でしたが、聞き込む内に歌詞の虜に。

その時々の体験や恋愛で揺さぶられた感情を飾ることなくストレートに表現。人も羨む完璧な彼氏の前で自由奔放にふるまって困らせるやんちゃな女の子から、自身の振る舞いを内省しながらしっとりと歌い上げる失恋ソングまで。

まさにテイラーと同じ時代を生き、体験している気持ちにさせてくれる素敵な言葉たち。

そんな言葉の魔術師が、ニューヨーク大学の卒業セレモニーに呼ばれ、スピーチをした訳ですから、盛り上がらないはずがない。

これぞ、スピーチのお手本と言わんばかりの完璧なステージ。視線の送り方、抑揚のつけ方、間の取り方、ボディーランゲージ。「私がここに呼ばれたのは22という曲を作ったからよ」とジョークも飛ばしながら。

何より、彼女の実体験を通じた魂のこもった言葉であること。スピーチを聴きながら様々な曲の歌詞や映画「ミス・アメリカーナ」のシーンが脳裏に浮かびます。

「私は、完璧主義というレンズを通して生きることの重圧を知っています」

I know the pressure of living your life through the lens of perfectionism.

Business Insider

これは、まさにミスアメリカーナで描かれていたテイラーの葛藤。スピーチの中でも「私は、求められていないアドバイスはしない。なぜなら15歳でデビューしてから、求めてもいない大人たちのアドバイスの洪水に苦しんできたから」と訴えています。

私が一番気に入ったのは、「感情をむき出しにして欲しいものを手に入れようとすることを恐れないで」というメッセージ。

「私は、『情熱を隠すべきでない』と強く推奨する人間です。『無関心でアンビバレント(どっちつかず)』であることをよしとする私たちの文化には、必死になることへの間違った偏見があるように思えます。これは、何かを『欲しい』と望むことは即ちカッコ悪いことである、という考えにつながるものです。欲など持たず、努力などしない人のほうが、がむしゃらな人よりも根本的にエレガントでカッコいいのだと。

挑戦することを恥じてはいけません。努力せずにうまくいくなどというのは神話です。何も欲を持たずクールにふるまっている人たちは、私が高校時代にカッコいいと思い、デートしたり友達になりたいと思っていた人たちです。私が今自分の会社に雇うのは、誰よりも強く欲しいものを求め、そのために必死に努力する人たちです」

I’d like to say that I’m a big advocate for not hiding your enthusiasm for things. It seems to me that there is a false stigma around eagerness in our culture of ‘unbothered ambivalence.’ This outlook perpetuates the idea that it’s not cool to ‘want it.’ That people who don’t try hard are fundamentally more chic than people who do.

Never be ashamed of trying. Effortlessness is a myth. The people who wanted it the least were the ones I wanted to date and be friends with in high school. The people who want it most are the people I now hire to work for my company.

Business Insider

また、こちらの言葉も彼女自身が体験してきたことであるから響きます。

「過ちのせいで、何かを失うこともある。でも私が言いたいのは、何かを失うことは、ただ失うということでは必ずしもないということです。多くの場合、私たちは何かを失うときに、別の何かを手に入れるものだから」

These mistakes will cause you to lose things. I’m trying to tell you that losing things doesn’t just mean losing. A lot of the time, when we lose things, we gain things too.

Business Insider

10代にしてスターダムに登り詰め、ミリオンセラー連発。絵に描いたシンデレラストーリーの裏側で様々な重圧やバッシングに晒されてきた。極めつけは、自分のCDを権利者に取り上げられ、すべて再録することになった話はご存じの通りです。

一方、おかげで私たちファンは、大人になったテイラーの再録を楽しめるということでもあります。

まさに、「何かを失うということは、別の何かを手に入れる」。

ということでテーラーからのプレゼントされた「別の何か」、All too wellの10分バージョンで締めたいと思います。

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