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ウリセン編56 あたいと、オンナ嫌いのゲイ 〜男だらけの集団に属するとは



その日、あたいがゲイ風俗の控え室に帰ると見慣れない顔の子が二人ほどいた。

ゲイ風俗には絶えず新人ボーイが入店してくる。
そして自分が出勤していない間に新人が店に馴染んでいて、長い間挨拶できていないことなどもしばしばある。

早速いい機会だと思って、あたいは二人に名前(源氏名)を名乗った。

「あたいもちぎ。二人とも新人くんでしょ? 何かわからないことがあったら、すぐにあたいか店長に聞いてね」

そう言うと二人は顔を見合わせてクスクスと笑っていた。

俺たち、他店からの渡り鳥なんで、ゲイ業界長いっすよ。別にわからないこととか無いですから


渡り鳥とは、ゲイ風俗の移籍経験があるーーつまり複数の店の在籍経歴を持つ男の子のことだ。

あたいが働いていた新宿には大手だけでも当時4店、他にもウリセンバーやマンション型のウリセン、マッサージ店も含めればたくさんのゲイ性産業が存在していた。従事する人間の数も地方の比ではない。だから渡り鳥は珍しくは無いことだった。

しかしうちの店長は渡り鳥を積極的に採用しない方針を取っていた。

それはあまりにもゲイ業界に慣れすぎているからーーとのことだった。

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⑦あたいが大学3年生就活時期までゲイ風俗のボーイとしてバリバリやってた頃の話達です。また、ゲイ風俗の考察として書き下ろしコラムを入れていま…

今ならあたいの投げキッス付きよ👄