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読書感想/『まぼろしのパン屋』松宮宏

読んでいると、焼きたてのパンのこうばしい香りがしてきた。

・・・と思ったら。
実際に、台所のパン焼き機くんがパンを焼いていただけだった。


こういった読んでいた状況や読んでいた場所とか含めての「読書体験」だと思うのです。
そういう意味で、私に思い出に残る読書体験を提供してくれた本でした。


標題の『まぼろしのパン屋』という中編作品と
『ホルモンと薔薇』『こころの帰る場所』という2編の短編で1冊になった本。

『まぼろしのパン屋』は、面白くなってきたぞ、と思ったところで
尻すぼみてきに終わってしまった。
そこで初めて、短編集だったのだということに気が付く。
(目次に書いてあるっちゅーの。)

目次も見たはずなんですが、続き作品のタイトル違いかと勝手に思い込んでたんですよね〜。
そうしたら完全に異なる作品の短編集だった。

完全に私の読み手側としての構え方のミスでした。


後者2編の短編は、どちらも関西を舞台にしたもので、
それが理由で手にしたところもあったので、さくっと読了。

文章で食べる料理は、それぞれに味わいが異なって楽しいですね。

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