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読書感想

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自分の読書感想noteまとめ
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2024年1月・2月に読んだもの他

観たものにつづき、 読んだもの。 活字:読んだもの(読了)こうやってリスト化すると小説ばっかりだ。人文系も読みかけはいっぱいあるんだけど。 そしてやっぱり全然数読めてない。もっと読まないとだ・・・。 夏への扉/ロバート.A.ハインライン これはかれこれ半年くらいかけてダラダラ読んでた。『ドラえもん』はこの作品に影響を受けてるらしいというので読んでみたかったのを、やっとこさ読んだ。昨年読んだ『星を継ぐもの』でSFにはまったせいでもある。 面白かった…?と思うけど、あれ

2023年下半期舞台映画鑑賞や読書etc.の記録

もう2024年の2月ぞ。 ちなみに上半期はこちらです。 こうやってリストに起こして気がついたこと。 ほんっとうに心揺さぶられるものに出会うと、 色々思いが溢れてしまって、感想の筆が止まるということ。 今回は、舞台だとNODA・MAPの「兎、波を走る」がそうだった気がする。 本で、特に面白かったのは、 東畑開人さんの「居るのはつらいよ」と 三島由紀夫の「夏子の冒険」かなあ。 うーん。我ながら、意味ないねぇ。 面白かったもののことこそ語らないとねぇ。

2023年上半期舞台映画鑑賞や読書etc.の記録

下半期はひとことずつでもアウトプットする。 noteももうちょい更新する。(たぶん) 感想を言葉に起こすの苦手すぎて・・・。 単純に言語化が苦手なのと、 否定的な感想を持ちやすいからこんなこと言うと好きな人に悪いなぁ〜と遠慮しちゃうんだよお。 訓練します。 下半期一覧はこちら↓

読書感想/『幽霊』江戸川乱歩

憎い奴が死んで、その亡霊に悩まされる男の話。 江戸川乱歩なので、きっとただの怖い話ではなく何かトリックがあるはず、と思いながらふんふんと聞き進めると。(聞く読書) 最後の最後にね、 彼が、 出てくるんですねーー。 このさらっとした登場はアツいですね。 ただのトリック明かしだけじゃないのが面白い。最後の瞬間のためにそれまでの全ての文章が前振りになってる感じがいい。 と。なんとなく褒めちぎってみましたが、トリックに関しては「あ、そう」というくらいでした笑 でもやっぱり

読書感想/『自信をもてないあなたへ 自分でできる認知行動療法』メラニー・フェネル

認知行動療法に興味がありまして。 いま精神科に通ってるんですが、薬物治療だけで先生からは認知行動療法の「に」の字も出てこないのと、 まぁそこまで困ってるわけでもないのでこちらから尋ねるのがめんどくさくなってしまって、本で読むくらいでいいかーと、 それで、手に取ったのがこちら。 他の認知行動療法の本を読んだことがないので比較のしようがないのですが、それでもかなり認知行動療法の基礎を丁寧に説明してくれているのかな、という印象でした。 実際のワークシートやワークシートの記

読書感想/『夜間飛行』サン=テグジュペリ

サン=テグジュペリを読もう(個人的)月間! 『星の王子さま』『人間の土地』に続きラストこちら。 ▼『人間の土地』感想はこちら。(ほぼ名言の引用ですが…) 『夜間飛行』は、 標題の『夜間飛行』と『南方郵便機』の2編の小説が1冊になった新潮文庫版。 『人間の土地』で、彼の読みづらい文章には一通り慣れたつもりだったのですが、 やはりこちらの2作品もなかなか苦戦しました。ちびちび読み進めながら、結局読み終えるのにい1ヶ月弱かかったような気がします。 特に『南方郵便機』。 『

読書感想/『奉行と人相学』菊池寛

最近、「見た目で人を判断する」みたいな昔の当たり前な感覚に触れるのが好きでして。 今はそういうのダメっぽい空気感あるのは分かってるし、事実そうだと分かりながらも、とはいえそういう感覚に共感してしまう自分もいるのが事実でして。 この入りがもういいじゃないですかー。 こういう前提が置かれてから始まるんですよ。 なんかしびれません? ここから始まるストーリーは、人好き好きというか(正直私的にそこまではまらなかったのですが笑)。 もうこの序文が好きですね。ここだけでお腹い

読書感想/『まぼろしのパン屋』松宮宏

読んでいると、焼きたてのパンのこうばしい香りがしてきた。 ・・・と思ったら。 実際に、台所のパン焼き機くんがパンを焼いていただけだった。 こういった読んでいた状況や読んでいた場所とか含めての「読書体験」だと思うのです。 そういう意味で、私に思い出に残る読書体験を提供してくれた本でした。 標題の『まぼろしのパン屋』という中編作品と 『ホルモンと薔薇』『こころの帰る場所』という2編の短編で1冊になった本。 『まぼろしのパン屋』は、面白くなってきたぞ、と思ったところで 尻す

読書感想/『一房の葡萄』有島武郎

小学校か中学校かくらいのときに、学校で読まされたような記憶・・・。 こんな淡いお話だったんだなぁ。 こういう類の少年時代を振り返る系は、子供時代に読んでも「ふーん」で終わるけど、 大人になって読むと、なんでこんなにも切ないんだろう。 子供時代の大切さって、大人が散々語って聞かせるけど、 どうやったってその当時・当事者の子供達は 「今」の貴重性のほんとうの意味には気付けないから、 もどかしいですよね。 記憶持続して、人生やり直したいわー。 ▼窪田等さんの朗読で読了。

映画感想/『君たちはどう生きるか』

ネタバレしません。というかできません。 まず序盤はこう思いながらずっと観ていました。 「本当に何も内容を知らない物語に触れるのって初めての体験だ」なんだこれ、なんだこの体験。めっちゃ異質な感覚。 この体験をするだけでも、なかなか面白いと思います。 だって、どんな映画でも小説でも、 なんとなく予告やあらすじを見ていたり、 内容を想起できるようなポスターや表紙絵があったり、 出演者を知っていたするじゃないですか。 でも今回のこれは、 ・ジブリが作ったアニメ映画であること

読書感想/『檸檬』梶井基次郎

「檸檬」ひとつでここまで想像を膨らませられますか。 まともな人間には無理だよ。やはりこういう繊細な感覚の持ち主というのは、先天的な飛び出た何かがある気がしてならない。 そもそもこれは想像なのか? 想像だとしてもすごいし、リアルに作者が体感したことだとしてもすごいし。 いや・・・「すごい」とオブラートに包んで言ったけど、 正直言ってしまうと「気持ち悪い」「不気味」まである。正直、異様だ。 けれど、異様なのに、なんだか分からなくもないというのが不思議なもので。 読み手各々

読書感想/『猫と庄造と二人のおんな』谷崎潤一郎

開いて1ページ目に、 ですよ。 こんなん、しょっぱなからおもろいやん。 とても短い物語です。 寝る前に枕元でちょっとだけ読んで、を繰り返すこと たった二晩で読めてしまいました。 谷崎潤一郎ってこんな読みやすい文章も書いてるんだ。・・・なーんて。偉そうなこと言えるほど読んだことないです。ちゃんと読んだのは『春琴抄』くらいです。 猫に翻弄されるおとこと、 その男に翻弄される二人のおんな。 「嫉妬」という感情をとてもリアルに卑屈に、 それでいて「猫」を通して描かれている

読書感想/『ナイルに死す』アガサ・クリスティ

Audibleで聞きました。 途中から惰性で聞いてたので細かいところは覚えてないんですが(笑) 割と最近、映画の方で『ナイル殺人事件』を観て、おおまかにはストーリーを分かっているつもりだったので、あまり真剣に聞いていなかったという理由もあります。(でもやっぱりちゃんと聞かないとだめだった。今度は活字で読みます。) けれども、最後の犯人が動機を語るところだけでも聞いた甲斐はあった。 クリスティの人物像の描き方はやっぱり好きですね〜。 終盤、推理を披露するあたりで、 「

読書感想/『読みたいことを、書けばいい』田中泰延

最近noteを書くようにしているので、文章術の本でもひとつ読んでおくか、と思いまして。 家の本棚に唯一あったこちらを読みました。 この本を買った理由は、『ゆる言語学ラジオ』にはまり、↓ スピーカーのおひとり堀元見さんの「ビジネス書100冊」企画を、Youtubeで流し見していた時期がありまして、↓ 基本これは、ビジネス書を小馬鹿にしながら楽しむという、あまりお行儀のよくないエンタメのひとつなのですが(私はそういうの好きですよ。そういう笑いもあっていい)。そのなかで珍しく