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結局同じことを言ってるのに、パッケージが違うと受け取り方が全然違う

もともと耳鼻科系が弱いのに、水の中が好きだ。
夏は、ずっと川や海で遊んでいたい。
3年前からウミウシ探しにはまって潜り続けていたら、やはり弱いところに最初に不具合が起きるもので、毎年夏には耳鼻科のお世話になる羽目になっている。
今は、先日の離島ダイビングの影響で「滲出性中耳炎」になり、抗生剤を飲んでいる。

ところが、これが、年齢のせいなのか何なのか、年々薬の効きが悪くなっている感覚がある。
子どものころなんて、服薬後1日あれば治ったような気がしていたが、最近はいつまでも耳がつまった感じが消えない。

そこで、自分でこの不快な症状を和らげられる方法はないものだろうかと、あれこれ調べていると、大別して、①お灸 ②ストレッチ の2つの方法があることがわかった。
お灸は、「耳がつまった感じがするときのツボを紹介」しており、ストレッチは、「内耳に炎症が起きているときに、血流をよくして薬や栄養を届けるためのゆるめるべき筋肉について解説」されていた。

こう書かれると、いかにもツボは非科学的に聞こえてしまう。
「ツボって、北斗の拳で言うところの秘孔みたいなもんでしょ?間違ってそこを突かれたら、死んじゃうんじゃないの?」
よく知らない人の認識とはこの程度のものだろう。
というか、私がかつてそうだった。
申し訳ない。
今は「秘孔」なんて存在しないことを知っている。

ツボという単語は、深く考えない限り、何かよさげなものに聞こえる。
しかし、ひとたび理屈を知ろうと東洋医学の世界に突撃すると、怪しさの沼にはまってしまう。
なぜ耳や足の裏のツボが、内臓に効果があるのかさっぱりわからない。
理屈を聞いてもさらによくわからない。

ただ、効果のあるツボは確かにある。

実際、私は「耳のつまり感に効果のあるツボ」に温灸をし、少し聞こえが戻った感じがあった。
そして、気付いた。
ツボとストレッチの2つの説明は、結果としておなじ話をしてるんじゃないのか?と。
「ツボにお灸」というから非科学的に聞こえるのであって、「筋肉を温めてゆるめる」なら科学的に聞こえる。
耳周りの血流をよくする手段として、筋肉を伸ばしているのか、温めているのかが違うだけなのだ。

なるほど。
普段、何に囲まれて暮らし、どういうものを信じているのかによって、もしかすると「ツボ」と言われた方が馴染みがいい場合だってあるのだろう。
対象によって、選択するパッケージは大事だな、と改めて思った。

**連続投稿818日目**


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