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おじいちゃんの人生を聴いて

小さい頃、ディズニーランドよりもワクワクして眠れなかった場所。
それが、おじいちゃん家だった。

目の前は海。
山に囲まれ、村の真ん中には川が流れる。

虫を採ったり、川で遊んだり、海で泳いだり、スイカを食べたり。
ド派手なことはなかったけど、そこで流れる時間が好きだった。


生まれた時から毎年欠かさず、
夏休み、ゴールデンウイーク、年末年始に訪れていた場所。
今でも、夏休みと年末年始には必ず行く。

私の人生が詰まった場所でもあるおじいちゃん家が、
私はたまらなく好きで、私の原点と言ってもいい。

おじいちゃんは87歳、おばあちゃんは82歳。
耳も遠くなり、動きもゆっくりになってきた。

あぁいつかこの二人の笑った顔が見れなくなるのかと思うと、
いつも帰りの車で涙ぐんでいた。

そのぐらい大事な存在。
私に愛を教えてくれた家族の真ん中にいる二人。

そのおじいちゃんの米寿を、
ただちゃんちゃんこを着て、ご飯を食べて終わりたくなくて、
初孫であることを理由に米寿のお祝いをプロデュース。


これは、私の夢のひとつであり、
一歩でもあったから、本当に楽しみな日だった。

私の夢と書いたそれは(それに至るまでのこともまた書きたい)、
人が生まれてから死ぬまでの尊い一生を見届けること。
その一生が"素晴らしいものだった"と自分の人生に泣ける人を増やすこと。

その先に…
と話が続いていく大きな夢なのだけれど、
結婚式だけじゃない、人生のお祝いの場を作りたいと思っていた。

知らない誰かからではなく、大切な人から。
夢のひとつだけど、大切な家族へあてた感謝そのものだった。

米寿の日を作る過程で、87年のおじいちゃんの人生を聴いた。

この一言に尽きる。
「すごい人生だね」

広島の原爆を経験した被爆者のおじいちゃん。
弟のために大学を諦め19歳で働き始めたおじいちゃん。
村作りのために30年近く同じ仕事をしてきたおじいちゃん。

私がディズニーランドよりもワクワクして眠れなかったその町に、
おじいちゃんの人生が息づいていた。
その町で、私の母は育ち、私の心が育った。
なんていう循環。

歴史的な書物に載る以上に、
今生きている私の母と私とおじいちゃんから繋がる家族に、
おじいちゃんの人生が息づいている。

それでいいじゃないかと。
なんて素晴らしい人生なんだと、噛み締めた。

そして思う。
どの人生もこうやって、誰かの人生に息づいている。
時間を取って聴かなければ知らなかったたくさんの物語も、
知らないうちに、この命に根付いている。

このすごい循環を知らずに、
「私なんて」と自分の人生を嘆いている人に、
人生を祝う場を作ることを通して、伝えたい。

「すごい人生だね」と。



結婚式という家族が生まれるお祝いの場は、
CRAZY WEDDINGIWAIを通して、

米寿や誕生日、還暦、退職祝いなどの結婚式以外のお祝いの場は、
旦那さんやパートナーのクリエイターさんと一緒に個人的な複業として、

作っていきたいと思っています。

「愛されていること」「素晴らしい人生であること」を
お祝いの場を通して伝えていく。

その先に…というのはまた今度書きます。
(あと3時間ぐらい必要。笑)

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