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今日の1枚「抉る小説」

タロットカード1枚引き。
シャッフルして左手で選んだカードは。

『カップ 7』正位置。

私は幼少期から不思議な力があり、胎内記憶もあれば実母の死を予知夢で見た経験もある。

「あ、なんか嫌だな」と感じた次の瞬間、目の前で人が車に轢かれた。
「あ、ここはやばいかも」と感じた土地で、殺傷事件が起きていた。

なんてこともしばしばあった。
私が占い師を目指したのは、ごく自然の経緯かもしれない。

というのが、占い師あるあるなプロフィールだろう。

実際の私は、予知夢というか正夢を時々見るくらいで、霊感も不思議な力も何もない。
その予知夢も、

「ありえない方から連絡がくる!」
とか、
「漫画で×××賞をもらう!」
とか、
「シナリオで×××賞をもらう!」
など、
個人的で小さなことだ。

しかし昔から占いやらスピリチュアルが好きで。
占いやらスピリチュアル系の人を訪ねたりした。

いろんなところへ行き、いろんなアドバイスを聞いた。
そんな中で、自分なりの占いやらスピリチュアルの付き合い方を学んだ。

占い師のアシスタントをしていた頃。
占いやらスピリチュアルに傾倒しすぎている方を何人も見た。

あらゆる物事、人物、目に見えないものに依存する方は、得てして自分がない。
と、一般的には言われているが。
たくさんの自分が自己主張している、とも受け取れる。
誰もが、自分の中にたくさんの自分を抱えている。
臨機応変に自分を選べている方が、生きかた上手な方なのだろう。

私の小説は、正直さほど売れていない。
読書にはよく、
「抉られるようで、つらい」
と言われる。
編集者にも言われた。
でもそれは本質だからだよね?
と私は思っているから。
この書き方をやめることができない。

自分の中の本当の本質はこわい。
見たくないのだ。
でも、確実にあるのだし、一番大切なはずだ。

だから私はそこを抉るよ。

できれば、私は小説で。
タロット占いで。
本質を無視しないで愛でてほしい、と伝えたい。

たくさんいる、どんな自分も認めてあげてほしいのだ。

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