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『TBSラジオ【N検Session】キャッシュレスはもう当たり前!?いや、遅すぎる!』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2023.11.7


■【N検Session】キャッシュレスはもう当たり前!?進化するショッピング

TBSラジオで月曜~金曜18:00 - 21:00に放送されている「荻上チキ・Session~発信型ニュース・プロジェクト」。大好きなラジオ番組のひとつです。

前身番組(?)のDigから荻上チキさん1人番組に衣替えしたSession-22、夕方15:30に時間移動してSessionとなり、さらに先ごろ10月の改編で18時に移動と、時間枠は変わりつつも長く続いているニュース番組です。常に追いかけて、すべて聴いています。

この番組内で毎週月曜日19:45分ごろから放送されている「毎日新聞・N検Session」のコーナーで昨日取り上げられたのが「キャッシュレスの普及」についてです。

個人的に衝撃だったのが以下の点です。

・日本のキャッシュレス普及率は未だに36%(経産省2022年統計)に留まっているという事実。
・そしてこのことをラジオ番組内では「4割近く」「2011年の14.1%と比べて倍増以上になった」と普及が進んでいるふうに表現していたこと。

いまだに3分の2の決済が現金で行われていること、2023年にもなってたった36%しかキャッシュレス化されていないことは、いまだにDXという言葉が普通に使われている状況から「さもありなん」と感じてしまいました。

高齢世代に多く聴かれるラジオの特性から「あなたたちは遅れている」というメッセージにならないような配慮なのかもしれません。N検Sessionの中で出題役の中村尚登ニュースデスクご自身の日常はほぼキャッシュレス決済だとおっしゃっていますが。

私自身は3分の2くらいは普及しているだろうと思っていたのですが、実際は3分の2は現金決済。と、ラジオを通じて改めて認識が覆されたのが一番の驚きでした。


韓国は93.6%、中国は80%がキャッシュレス決済

韓国、中国ではほとんどキャッシュレスだということは伝え聞いていましたが、数字を把握していませんでした。

2020年時点の統計で、韓国は93.6%、中国は83%、イギリスは63.9%、アメリカは55.8%なのだそうです。上記の2022年統計の2年前、そして現在からすると3年前に、過半数~ほとんどと表現していいレベルでキャッシュレス決済が普及しています。


キャッシュレス決済の何がいいのか?

キャッシュレス決済が普及していないことを「遅れている」と表現していいかどうかは、キャッシュレス決済のメリット次第なので、改めてキャッシュレス決済の何がいいのかをまとめてみます。

〇マクロ経済でのメリット
・現金の流通量が減ることで、紙幣や硬貨の製造、輸送、流通にかかるコストやATM設置コストなどの削減につながる。
・現金の調達にはコストがかかるため、それを削減できる。
・キャッシュレス決済を導入することで、企業にとって資産を正しく把握しやすくなる。

〇消費者のメリット
・現金を持ち合わせていなくても支払いができる。
・銀行口座から現金を引き出す手間や手数料を心配する必要がない。
・特にコロナ以降は衛生的な観点から、不特定多数が触れる現金の受け渡しに抵抗を持つ人も増えている。

〇事業者のメリット
レジ業務が簡易化できる。
・売上管理が簡易化できる。
・現金管理業務の効率化を図れる。
・新規顧客の獲得が見込める。
・客単価の向上が見込める。

決済手数料や入金タームの長さから現金を好む事業者が未だに多くいるのが現状ですが、キャッシュレス決済は業務効率化、人員削減に効くのが一番のメリットだと考えています。

これから人口が減り労働力不足が既に顕在化している現在、レジ業務や会計業務などトータルで業務効率化を進めて「人間の無駄遣い」を減らしていかないと、人手不足での黒字廃業がますます増えてしまいます。


日本のキャッシュレス決済目標はもっと志高く!

経済産業省はキャッシュレス決済の普及目標を2025年までに4割程度、将来的には世界最高水準の8割程度と定めているそうです。

2025年はあと2年なので仕方ないと見えるかもしれませんが、2年後に36%が40%というのは「成り行き」でもそうなるでしょう。普及させるための積極的な施策を打てばもっと上が狙えるんじゃないでしょうか。

また、事業者側の考えた方の転換も重要です。
決済手数料を上回る経費節減ができれば導入のハードルはひとつ超えられるはずです。本当に人手が足りなくなるなどの危機が訪れてから変化を試みるのは大変ですし、今から検討を始めることは重要です。

行政は、事業者がキャッシュレス決済を導入するうえで移行期に短期的に発生する課題を、改めて支援しなおすことで、もっと高い目標を掲げられるはずです。「将来的には8割」は「将来」がいつなのか、8割でいいのかなど、もっと高みを目指すことが必要だと思います。

とくに世界屈指の超高齢社会で、少子化も改善せず、移民を正面切って受け入れないという方針ならば、労働力不足は可能な限り先進技術で解決するしかありません。キャッシュレス決済はすべての土台。もっと導入推進が加速されるべきです。

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