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【読書】『さよなら、ニルヴァーナ』から感じる世の中の儚さ~自分の人生は自分で変える~

こんばんは、森です。
今日は以前読んだ本『さよなら、ニルヴァーナ』について。

この本は私が高校時代に国語の先生がおすすめしてくださったもので、社会人になってから読みました。

国語の先生がおすすめしてくださっただけあり、4つの視点から描かれていたり、かなり重い内容だったり、それでも筆者の文学的な表現のこだわりが数多にみられるものでした。

作者は窪美澄さん、本作品が3冊目とのことです。

あらすじ

ある日、7歳の少女が14歳の少年Aに殺され、その体の一部を協会に置かれる悲惨な事件が起きた。
この事件は1997年に起きた実際の出来事だが、これをもとに一筋縄ではいかない感情、日常を抱えている様子が描かれている。

愛情をたっぷりとかけて育てた子供が残酷な方法で殺されること。
穏やかに生活していたのにそれを生みの親に壊される少年A。
殺人犯に恋をしてしまう気持ち。
家族に巻き込まれて人生が崩れていく作者志望の女性。

人を殺すことは絶対にやってはいけないこととわかっていても、何故か少年Aを罰することが本当に正しいのか不明になる。

どの選択をしても心にもやもやが残る、そんな現実世界の儚さ、難しさを顕著に表現しているなと感じます。

人間とは?

少年Aが少女を殺害した理由は、"人間の中身"が見たかったから、といいます。

最愛のおばあちゃんから無理矢理引きはがされ、流されやすい母親のせいで自分の居場所もちゃんと確立出来ずひどいいじめを受けていた少年A。

人がひた隠しにして心の奥底に沈めてしまうもの。
そこに確かにあるのにみて見ぬふりをしてしまうもの。
『さよなら、ニルヴァーナ』より抜粋

人間は自分の中にたくさんの感情を有している。
それは明るいものもあれば暗いものもある。

喜び、楽しみ、嬉しみ、幸せ、愛情。
怒り、憎しみ、悲しみ、妬み、苦しみ。

自分自身の感情を自分で認識することって案外難しいなと。

自分が今何を感じて、何を思っているのか。
意外とそこに目を瞑ったまま生活している人が多い気がします。

自分の本当の感情に向き合わずに生活することで、それがストレスとなり精神疾患を引き起こす。
これも現代社会ではよく聞く話です。

自分が今感じているものを"受け入れること"。
案外それって練習しなければ難しいのかもしれません。

受け入れる力

この本の登場人物ほどの出来事はまだ私の人生では起きていませんが、生きていればいろいろなことが起こります。

予期しなかった物事が発生することも日常茶飯事だし、だから毎日飽きずに充実しているなとも。

それと同時に、それらを受け入れる必要もあるなというのを社会人になってから強く感じました。

物事は起こるべきして起こるともいわれます。
人生楽しいことばかりではなく、仕事の失敗、人間関係での悩み、身近な人の死、予期せぬ環境の変化、自分自身に影響を及ぼしうる要因はそこら中にあります。

これらの刺激があるから人々は考えるし、選択の基準を変化させていく。
なので、1人として同じ人はいないし全員それぞれの人生を歩んでいる。

ただ、物事が起こった時にそれを自分の人生にとってプラスに活用しうるかはその人自身にかかっているなと。

物事を認識し、それを受け入れるとことからがスタートです。

私自身も22歳で一流のトレーナーさんによる研修を受けた際に、"全てを受け入れる"と決めました。

そこからは何が起きようとも、まずはその物事を受け入れ、それをどうしたら自分の人生にとってプラスにしうるか。
そこに自分の考える労力を使えるようになりました。

捉え方を変えるだけで、同じ事実を切り取っても全く別の影響になりうる。
そのこと自体に気が付けるきっかけをいただけたのはとてもありがたかったです。

今回少々重い内容になってしまいましたが、それだけ人生は儚いし、自分次第で変えうるということ。
自分の人生は自分で最高のものにし続けます。

皆様素敵な1日をお過ごしください。

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